バイオウェブ    

羊土社
2022年10月の書籍

 出版社  羊土社

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1. これからのバイオエンジニアリング
2. ていねいな保健統計学 第2版
3. 基礎から学ぶ遺伝子工学 第3版
4. ひと目でわかるビジュアル人体発生学


これからのバイオエンジニアリング
機械・電気・計測・情報を学ぶ人のための生命科学入門

東京大学バイオエンジニアリング教科書編集委員会/編

第I部 バイオメカニクスの基礎

第1章 生体組織のメカニクス
【古川克子】

軟骨や血管を再生する
1.生体組織の構成要素とバイオメカニクス
2.生体組織の静的な力学特性の評価
3.生体組織の動的な力学特性評価
4.生体組織の力学特性の非侵襲計測
まとめ
章末問題

第2章 人体の力学モデルと数値解析
【高木 周】

人体をモデル化する,とは?
1.階層性をもつ生体の力学
2.生体力学とコンピュータシミュレーション
3.医療機器設計と治療法の検討
4.循環器系のモデリング
5.脳神経系のシミュレーションに向けて
まとめ
章末問題
FDTD 法

第3章 医療ロボティクス
【原田香奈子】

医療ロボットと産業用ロボットの違い
1.ロボットに求められること
2.医療ロボットとは
3.医療機器としてのロボット
4.手術支援ロボット
5.リハビリテーション支援ロボット
6.ロボット技術概論
まとめ
章末問題

第II部 バイオエレクトロニクスの基礎

第4章 生体およびバイオ関連物質の電気的性質,電磁波と応答
【田畑 仁】

バイオエレクトロニクスとは?
1.バイオ “を” 学ぶためのエレクトロニクスとバイオ “に” 学んだエレクトロニクス
2.基礎物性:電気的性質,磁気的性質
3.生体電気信号(膜電位)の発生と等価回路
4.誘電緩和応答
まとめ
章末問題
体脂肪計の原理

第5章 生体系固液界面エレクトロニクス
【田畑 仁】

生体の電気信号を計測する原理
1.固体-液体界面現象(固液界面現象)
2.電気二重層(静的固液界面の性質)
3.電解質溶液論(デバイ長の算出)
4.界面導電現象(動的固液界面の性質)
まとめ
章末問題
イオン感応型電界効果トランジスタ(is-FET)を用いたDNA センサ

第6章 心電図と心電図計測
【佐久間一郎】

心電図の原理とは?
1.細胞膜電位と活動電位
2.活動電位の伝播
3.体表面電位の計測
4.心電図計測
5.心電計測の応用
まとめ
章末問題
心臓の解剖構造とポンプ機能

第III部 バイオイメージングの基礎

第7章 超音波によるイメージング
【東 隆,高木 周,廣瀬 明】

超音波イメージングの原理とは?
1.イメージングに用いられる超音波の周波数
2.超音波の伝搬
3.超音波の散乱
4.パルスエコー法による超音波イメージング
5.アーチファクト
6.超音波撮像による血流計測
まとめ
章末問題

第8章 撮像行列を用いた断層撮像法(CT)
【東 隆,高木 周,廣瀬 明】

CT の原理とは?
1.散乱波を用いた断層撮像の原理
2.撮像行列で再構成を行うときに前提となる近似
3.リングエコーと従来型超音波エコー法の比較
4.超音波CT のさまざまな撮像モード
まとめ
章末問題
検診における撮像装置の役割分担
検診と精度管

第9章 量子イメージング
【高橋浩之】

放射線イメージングの原理とは?
1.量子放射線の性質
2.量子放射線の医療への応用
3.量子イメージングの原理
4.量子イメージングにおける検出器の特性
5.半導体検出器
6.ガス検出器
7.真空中での電子増倍を利用する検出器
8.イメージングスペクトロスコピー用検出器
まとめ
章末問題

第10章 脳機能計測とイメージング
【関野正樹】

MRI や脳波の計測原理とは?
1.脳機能計測装置の開発
2.MRI
3.脳波
4.脳磁図
5.近赤外分光法(NIRS)
6.磁気刺激
まとめ
章末問題

第IV部 ニューラルネットワークの基礎

第11章 脳とニューロン
【廣瀬 明】

脳とは何か:モノとしての側面
1.脳とコンピュータの外見的・機能的な違い
2.ニューロン
3.ネットワーク,層構造,コラム構造
4.トポグラフィック・マッピング
5.信号は何か
6.ホジキン・ハクスレー方程式
まとめ
章末問題

第12章 パターン情報表現とパターン情報処理
【廣瀬 明】

脳とは何か:コトとしての側面
1.モデル化と形式ニューロン
2.可塑性とヘブ則
3.連想記憶
4.自己組織化マップ
まとめ
章末問題


ていねいな保健統計学
第2版

白戸亮吉,鈴木研太/著

第2版のはじめに

1章 データの種類とまとめ方

1.データの種類と代表値 〜統計学で料理する素材,それはデータ! まずは素材を知ることから

1.データには種類がある!
2.データの特徴を表す値
3.代表値の仲間たち
4.バラツキ(散布度)の仲間たち

2.表と図の利用 〜統計学も?見た目は大事! 見やすく,わかりやすく

1.度数分布表 〜どの範囲のものがどのくらい多いかわかる
2.ヒストグラム 〜度数分布表をもっと見やすく
3.箱ひげ図 〜データの比較に便利
4.グラフでデータをもっと見やすく

3.代表的な確率分布 〜あのテストに受かる確率を予想!?

1.確率分布ってどんなもの?
2.正規分布を知ろう 〜確率分布の基本!
3.標準正規分布 〜「基準となる」正規分布
4.二項分布 〜起こるか起こらないかの確率分布

2章 2種類のデータの関係性

1.相関 〜勉強時間が増えればテストの点数もアップ!? 2つの関係が切っても切れないかがわかる

1.扱うデータを2種類に増やそう 〜体重だけじゃなくて年齢も扱える
2.データ間の関係性がわかる! 相関と散布図
3.どれだけ強い関係かわかる! 相関係数

2.回帰 〜直線を引けば勉強時間からテストの点数を予測できる!?

1.片方からもう片方をズバリ予測! 回帰分析

3章 検定の基礎

1.推定と検定 〜全部は調べられないよ! 一部を調べて全体を予測しよう

1.記述統計と推測統計 〜すべて調べるか,一部だけ調べるか
2.推定 〜一部のサンプルから全体を予測!
3.検定 〜その仮説は正しいかを調べる!

2.t検定 〜差があるの,ないの!? 2つのデータ間の違いを検出!

1.2つのグループに違いはある? t検定で探る!
2.検定してみよう! 対応のあるt検定
3.F検定(等分散性の検定)
4.スチューデントのt検定とウェルチのt検定 〜対応のないt検定
5.3グループ以上の平均値の差の検定
6.相関係数の検定(無相関の検定)と回帰係数の検定

4章 検定の応用

1.順序があるデータの検定 〜満足度の比較など,順序が大切な検定はおまかせ!

1.ノンパラメトリック検定 〜t検定が使えないよ! どうする?
2.順位データの検定方法
3.ウィルコクソンの符号順位検定
4.マン・ホイットニーのU検定

2.分類されたデータの検定 〜男女の比較など,分類されたデータの検定はおまかせ!

1.カテゴリーデータの検定方法
2.χ2(カイ2乗)検定

5章 人口統計

1.人口静態統計 〜どのような人が何人いるのかを調べて,社会の課題解決に役立てる!

1.そもそも人口統計って?
2.人口静態調査 〜人口静態はこうして調べる!
3.日本の総人口 〜人口静態統計(1)
4.人口ピラミッド 〜人口静態統計(2)
5.人口構成(年齢別人口) 〜人口静態統計(3)
6.世帯数,世帯構造 〜人口静態統計(4)
7.世界の人口 〜人口静態統計(5)

2.人口動態統計 〜出生・死亡などの状況について調べる! 日本人の三大死因って何の病気?

1.人口動態調査 〜人口動態はこうして調べる!
2.出生と人口再生産 〜人口動態統計(1)
3.死亡 〜人口動態統計(2)
4.死産 〜人口動態統計(3)
5.婚姻と離婚 〜人口動態統計(4)

3.生命表 〜平均寿命・平均余命ってどうやって計算するのだろう?

1.生命表 〜平均余命も載っている!
2.生命関数 〜生命表の作成に使います
3.平均寿命
4.健康寿命

6章 保健統計調査

1.基幹統計 〜保健にかかわる統計の中心メンバーを知ろう!

1.基幹統計 〜国が特に重要と認めた統計たち
2.国民生活基礎調査 〜基幹統計の調査(1)
3.患者調査 〜基幹統計の調査(2)
4.医療施設調査 〜基幹統計の調査(3)
5.学校保健統計調査 〜基幹統計の調査(4)
6.社会生活基本調査 〜基幹統計の調査(5)

2.基礎的な統計調査 〜保健にかかわる統計調査で大事なものは他にもあるよ!

1.感染症発生動向調査
2.食中毒統計調査
3.国民健康・栄養調査
4.地域保健・健康増進事業報告
5.生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)
6.介護保険事業状況報告
7.衛生行政報告例
8.福祉行政報告例

3.医療経済統計 〜医療にかかったお金がわかる!

1.国民医療費
2.介護サービス施設・事業所調査

4.疾病・障害の定義と分類 〜みんなで使うものにはルールが必要.疾病や障害の分類におけるルールとは!?

1.国際疾病分類 〜違う国のデータも比較できる
2.国際生活機能分類 〜健康状態をまるごととらえる

5.情報処理 〜情報を適切に活用しよう!

1.情報処理の基礎
2.レコードリンケージ 〜データを連結して情報を増やす
3.文献検索の方法と結果・データの活用

索引


基礎から学ぶ遺伝子工学
第3版

田村隆明/著

第3版の序

第2版の序

初版の序

概説 遺伝子工学 ―誕生から今日まで,そして未来へ

1.遺伝子工学とは
2.最初の遺伝子工学実験とその意味
3.遺伝子工学を発展させたエポック
4.遺伝子工学はどのように活かされているか
5.遺伝子工学の未来

第I部 遺伝子・DNAの基礎

1章 遺伝子工学で使われる生物

1.遺伝子工学で生物を用いる目的

2.原核生物と真核生物

(1)原核生物 (2)真核生物

3.ゲノムと遺伝子

(1)遺伝子 (2)ゲノムと含まれる遺伝子

4.大腸菌

(1)特徴 (2)遺伝子型 (3)培養 (4)滅菌

5.遺伝子工学に登場する真核生物

(1)酵母 (2)多細胞動物個体 (3)植物 (4)培養動物細胞

6.遺伝子工学に利用される動物ウイルス

(1)ウイルスとは (2)使用される主なウイルス

章末問題

2章 DNA:化学構造,複製,構造変化

1.DNAの構造

(1)DNAはヌクレオチドが連結した分子 (2)細胞のDNAは二本鎖として存在する

2.DNAの構造変化

(1)一本鎖と二本鎖の間の変換 (2)切断,剪断

3.DNAの複製

(1)DNA合成反応の原則 (2)細胞内で起こるDNA複製 (3)DNAポリメラーゼ (4)試験管内DNA合成

4.DNAのメチル化

(1)メチル化部位 (2)原核生物でのメチル化

5.DNAの変異,損傷,修復,および組換え

(1)DNAの変異 (2)DNAの損傷 (3)損傷DNAの修復 (4)DNAの組換え

章末問題

3章 遺伝子の発現

1.RNA

(1)RNAとは (2)RNA機能の多様性 (3)遺伝子発現制御能をもつncRNA (4)RNAのそれ以外の機能

2.転写機構

(1)RNA合成:RNAポリメラーゼ (2)転写開始 (3)転写終結まで

3.原核生物の転写制御

(1)ポリシストロニック転写とオペロン (2)ラクトースオペロンの構造と制御機構 (3)lacオペロンのグルコース効果

4.真核生物の転写制御

(1)エンハンサーと転写制御因子 (2)制御のメカニズム

5.転写後のできごと:RNAの加工と成熟

(1)mRNAの末端修飾 (2)スプライシング (3)その他の加工

6.アミノ酸,ペプチド,タンパク質

(1)アミノ酸 (2)ペプチド結合 (3)タンパク質

7.翻訳

(1)コドンとtRNA (2)翻訳機構

8.真核細胞で翻訳されたポリペプチドの運命

(1)翻訳後のタンパク質 (2)タンパク質の分解

章末問題

第II部 基本の酵素からクローニングまで

4章 制限酵素,DNAメチラーゼ,DNAリガーゼ

1.細菌がもつ自己防衛手段:制限と修飾

(1)現象の発見 (2)制限修飾の実体

2.制限酵素発見の意義

3.制限酵素の種類

(1)I〜III型酵素 (2)制限酵素の分布

4.II型制限酵素の反応特性

(1)認識配列と切断部位 (2)反応様式と切断面 (3)制限酵素のスター活性

5.DNAメチラーゼと制限酵素の切断特性

(1)制限修飾系でのメチル化 (2)大腸菌で増やしたDNAのメチル化に関する注意

6.ホーミングエンドヌクレアーゼ

7.粘着末端を利用したDNAの連結

(1)DNAの付着と連結 (2)DNAリガーゼ反応の実際 (3)同一粘着末端をもたないDNA末端の連結方法

章末問題

5章 核酸の合成,分解,修飾に関する酵素

1.DNA合成酵素

(1)通常のDNA合成用DNAポリメラーゼ (2)クレノー断片 (3)特殊な用途で使われるDNA合成酵素

2.核酸分解酵素

(1)核酸分解酵素の区分 (2)DNAに働くエンドヌクレアーゼ (3)DNAに働くエキソヌクレアーゼ (4)一本鎖特異的ヌクレアーゼ (5)RNAを分解する酵素:リボヌクレアーゼ(RNアーゼ)

3.DNAの平滑末端化

4.末端リン酸基の脱着

(1)リン酸基の脱着 (2)リン酸基脱着反応を遺伝子操作の中で応用する

5.組換えDNAからのin vitro RNA合成

章末問題

6章 プラスミド,ファージ,トランスポゾン

A.プラスミド

1.プラスミドの概要

(1)プラスミドの複製とコピー数 (2)不和合性

2.大腸菌のプラスミド

(1)ColE1 (2)R因子 (3)F因子

3.その他のプラスミド

(1)Tiプラスミド (2)他の細菌プラスミド (3)出芽酵母のプラスミド

B.大腸菌のファージ

4.ファージの種類と増殖

(1)ファージとは (2)ファージの一般的性質 (3)ファージの検出と定量:プラークアッセイ

5.λファージ

(1)増殖:溶菌サイクル (2)溶原化サイクル

6.一本鎖ファージ:M13

(1)概要と増殖 (2)利便性

C.トランスポゾン

7.概要

8.DNAトランスポゾン

9.レトロトランスポゾン

章末問題

7章 ベクター ―DNAの導入,増幅,発現,組込みのツール

A.ベクターの基本

1.ベクターとクローニング

(1)ベクターとは (2)ベクターの使用目的と材料別ベクターの種類 (3)ベクターとしての要件 (4)クローンとクローニング

2.選択マーカー

(1)マーカーの意義と原理 (2)検出方法によるマーカーの分類

3.ベクターの能力にかかわる機能性配列

(1)マルチクローニング部位 (2)制御配列

B.原核生物のベクター

4.主な選択マーカー

(1)抗生物質に対する耐性遺伝子:薬剤耐性遺伝子 (2)lacZ遺伝子と青白選択 (3)致死ベクター

5.大腸菌のプラスミドベクター

(1)古典的・標準的なプラスミドベクターと使われる菌株 (2)多用途汎用ベクター (3)特定の目的で使用されるベクター

6.遺伝子発現用の大腸菌プラスミドベクター

(1)遺伝子発現の基本戦略 (2)大腸菌内での発現の方策

7.大腸菌用ファージベクター

(1)λファージ由来の一般的クローニングベクター (2)λファージ由来発現ベクター (3)M13ファージベクター (4)混成ベクター

C.真核生物のベクターとマーカー

8.真核細胞中での発現制御系

(1)真核細胞で使われるプロモーター (2)転写後シグナルと翻訳シグナル

9.真核細胞で利用されるマーカー

(1)薬剤耐性遺伝子 (2)代謝欠陥を補う遺伝子 (3)致死遺伝子 (4)レポーター遺伝子

10.酵母・真菌のベクター

(1)ベクターのタイプ (2)マーカー遺伝子 (3)カウンター選択

11.動物細胞用ウイルスベクター

(1)レトロウイルスベクター (2)レンチウイルスベクター (3)アデノウイルスベクター (4)その他の動物ウイルス

D.トランスポゾンベクター

12.トランスポゾンベクター

(1)概要 (2)DNA型トランスポゾンベクターの使い方と特徴 (3)動物細胞で使われるベクター

章末問題

8章 DNAクローニング ―新規クローンの単離とサブクローニング

A.古典的なゲノムDNAのクローニング法

1.古典的DNAクローニングの概要

2.ゲノミッククローニングの実際

(1)ベクターの選択 (2)ライブラリー用DNAの調製 (3)目的クローンの選択 (4)PCRによる選択

B.古典的cDNAクローニング法

3.cDNAライブラリーの作製

(1)ライブラリー作製の要点 (2)特異的cDNAの濃縮

4.cDNAに特異的なクローン選択法

(1)結合性に基づく発現クローニング (2)機能性クローニング

C.ポストゲノム時代の遺伝子クローニング

5.現在のクローニング戦略

(1)クローニング戦略の変化 (2)ゲノムDNAのクローニング (3)cDNAクローニング

D.組換えDNAの再構築:サブクローニング

6.標準的なサブクローニング戦略

(1)サブクローニングとその手順 (2)DNAリガーゼによるベクターとDNA断片の連結

7.新しいPCR産物クローニング法

(1)末端の特別な構造を介する組換え体の構築 (2)シームレスクローニング

E.重要なDNA構築技術

8.オリゴヌクレオチド

9.部位特異的変異の導入

(1)概要 (2)Dpn Tを使って変異DNAを作製・濃縮する方法

10.cDNAの合成

(1)真核生物mRNAの調製 (2)cDNAの合成

F.細胞へのDNA導入

11.原核生物(大腸菌)へのDNA導入

(1)プラスミドによる形質転換 (2)ファージ感染 (3)目的クローンの選別と決定

12.動物細胞への核酸導入

(1)トランスフェクション (2)ウイルスベクターを用いる方法

13.植物細胞への導入:Tiプラスミドを使う方法

章末問題

9章 タンパク質産生制御系

1.真核生物タンパク質の発現・産生

(1)原核細胞での発現 (2)真核細胞での発現

2.大腸菌でタンパク質をつくる場合の注意点

(1)塩基配列とコドンバイアス (2)不溶タンパク質の可溶化と不溶化防止策 (3)発現させるタイミングを工夫する

3.融合タンパク質の作製

(1)β-ガラクトシダーゼ(β-gal)融合タンパク質 (2)タグ付きタンパク質とその精製 (3)ファージディスプレイ

4.T7 RNAポリメラーゼ発現系

(1)pETベクター (2)発現制御系:pETシステム

5.真核生物でのタンパク質発現

(1)真核細胞発現ベクターに求められる要素 (2)バキュロウイルス発現系 (3)テトラサイクリンによる発現制御系(Tetシステム)

6.遺伝子工学で使われるタンパク質分解酵素

章末問題

第III部 核酸の取り扱いと構造機能解析

10章 核酸の取り扱いと検出

A.取り扱い

1.核酸の物理化学的性質

(1)核酸一般の性質 (2)DNA特有の性質 (3)RNA特有の性質

2.DNAの調製

(1)細胞からのゲノムDNAの抽出 (2)細菌からのプラスミド抽出 (3)細胞から抽出したDNAの精製

3.RNAの扱い:常に「分解阻止」を念頭に置く

4.核酸の濃縮

(1)核酸のエタノール沈殿 (2)その他の濃縮法

B.核酸同士の分離

5.ゲル電気泳動による核酸の分離

(1)ゲルの素材と形状 (2)通常ゲル(中性ゲル)による電気泳動 (3)変性ゲルによる電気泳動 (4)特別な目的のために行う電気泳動 (5)ゲルからのDNA抽出

6.超遠心分離による核酸の分離

C.核酸の視覚的検出と定量

7.蛍光を用いて核酸を視覚化する

(1)概要 (2)核酸検出法

8.核酸の紫外部吸収

(1)核酸の定量 (2)核酸の純度

D.ハイブリダイゼーションによる核酸配列の探査

9.ハイブリダイゼーション探査の概要

10.核酸ハイブリダイゼーションの基礎

(1)Tmに影響を与える要因 (2)ハイブリダイゼーション実施条件

11.プローブの作製:DNAの標識

(1)DNAのRI標識法 (2)非RI標識DNAの調製

12.標識プローブの検出

(1)RIプローブの検出:オートラジオグラフィー (2)非RIプローブの検出

13.ハイブリダイゼーション検出の実際

(1)サザンブロッティング(RIプローブを使う例) (2)ノーザンブロッティング (3)基盤付着DNAの検出 (4)in situハイブリダイゼーション

章末問題

11章 PCRによるDNAの増幅

1.PCRの原理と概要

2.材料と反応条件

(1)プライマーの設計 (2)耐熱性酵素の選択 (3)反応液とサイクルプログラム (4)ホットスタートPCR (5)修飾温度サイクリング

3.遺伝子工学におけるPCRの利用

(1)PCRの基本的な使われ方 (2)微量DNA中の特定配列検出への応用 (3)DNAシークエンシングへの応用 (4)RNAの検出 (5)新たな構造をもつDNAの作製 (6)クロマチン結合タンパク質の検出

4.PCR産物の直接クローニング/サブクローニング

5.リアルタイムPCR

(1)リアルタイムPCRとは (2)蛍光検出系 (3)DNAが定量できる原理

6.デジタルPCR

(1)原理 (2)概要と応用

7.PCRによらないDNA増幅法

(1)概要 (2)非PCR DNA増幅の要点 (3)ICAN法 (4)LAMP法 (5)RCA法 (6)SATIC法 (7)SmartAmp法

章末問題

12章 DNAシークエンシングとゲノム解析

1.ジデオキシ法によるマニュアルシークエンシング

(1)原理 (2)一本鎖鋳型DNAの準備 (3)反応,電気泳動,検出 (4)現在までに改良された点(昔のものから順に)

2.DNAシークエンサー(第一世代シークエンサー)

3.標準的次世代シークエンサー:NGS

【A】第二世代シークエンサー (1)PCR増幅と均一DNA集団の形成 (2)反応系
【B】第三世代シークエンサー
【C】NGSを活用する (1)NGSを使用するまでの操作フロー:ライブラリー作製 (2)NGSの応用

4.第四世代NGS:ナノポアシークエンサー

(1)どういうものか (2)検出の概要と使い方 (3)利便性,応用性,発展性

5.ゲノム解析

(1)NGS以前 (2)NGS以後

章末問題

13章 遺伝子発現と遺伝子産物の解析

1.内在性遺伝子の発現状態の解析

(1)RNAやタンパク質の構造決定や同定の戦略 (2)特定のRNAの検出・解析・同定 (3)RNAの網羅的解析 (4)タンパク質の検出・同定

2.シングルセル解析

(1)概要 (2)解析のプラットフォームとscRNA-Seqの実施

3.細胞を使った遺伝子の発現機能解析

(1)導入遺伝子の一過的発現と安定発現 (2)レポーターアッセイとその応用:転写系を利用した解析

4.in vitroでの遺伝子発現解析と遺伝子産物合成

(1)in vitro転写 (2)細胞抽出液による伝統的in vitro翻訳 (3)PUREシステム:再構成遺伝子発現系

5.タンパク質-核酸相互作用の解析

(1)in vitro反応による方法 (2)細胞内での相互作用の検出

6.タンパク質同士の結合の解析

(1)免疫沈降-ウエスタンブロッティング法 (2)結合能をもつタグ付きタンパク質を使う方法 (3)細胞を使う方法 (4)ファーウエスタン法 (5)結合タンパク質を網羅的に検索するその他の方法

7.イメージング解析

(1)光学顕微鏡とその発展形 (2)電子顕微鏡 (3)走査型プローブ顕微鏡

章末問題

14章 エピゲノムとその解析

A.クロマチンとエピゲノム

1.クロマチンの基本構造

(1)クロマチンとは (2)ヌクレオソームとヒストン (3)ヌクレオソーム形成反応 (4)高次クロマチン構造:クロマチンの階層的折り畳み

2.エピゲノム:修飾されたクロマチン

(1)DNAのメチル化 (2)ヒストンの化学修飾 (3)ヌクレオソームアレイの変更 (4)クロマチン会合分子

3.エピジェネティクス

(1)ゲノムインプリンティング (2)X染色体不活化 (3)遺伝子の位置効果による斑入り

B.クロマチン,エピゲノムの解析

4.解析方針

5.メチル化DNAの検出

(1)メチル化DNAの分離・調製 (2)メチル化DNA配列の同定

6.クロマチンタンパク質の解析

(1)解析の概要 (2)個別部位における結合タンパク質の解析:ChIPアッセイ (3)結合部位の網羅的同定

7.高次クロマチン構造の解析

(1)古典的なクロマチン分析法 (2)オープンクロマチン領域の解析 (3)3C法およびその関連法

章末問題

第IV部 遺伝子工学の応用と安全性の確保

15章 ゲノム工学と関連技術

1.ゲノム工学とは

A.遺伝子導入個体の作出とそれに付随する技術

2.遺伝子導入(トランスジェニック)個体の作製

(1)作製法 (2)トランスジェニック実験の評価

3.植物の生命工学

(1)植物を対象とする生命工学 (2)植物細胞への遺伝子導入 (3)植物に特有な問題

B.ゲノムを狙った通りに改変する技術

4.遺伝子ターゲティング

(1)概要 (2)条件(コンディショナル)ノックアウト

5.ゲノム編集

(1)背景と概要 (2)初期に開発された方法 (3)現在の主流:CRISPR/Cas9法 (4)CRISPR/Cas9法の課題

6.新しい時代のCRISPR/Cas9利用法

(1)基盤技術の進歩 (2)Cas9をニッカーゼとして使う (3)トランスポゾンとの相互作用を利用する (4)エフェクターの多様な機能を利用する(5)因子集積プラットフォームとして使う

章末問題

16章 小型核酸による細胞機能の特異的制御

A.総論

1.特異的細胞制御因子としての小型核酸

(1)概要 (2)使い方

2.使用に関する基本的留意点

(1)分解抵抗性付与 (2)細胞移入法 (3)オフターゲット効果

B.各論

3.アンチセンス核酸

(1)概要 (2)作用機構 (3)分子デザイン (4)ヘテロ二本鎖としての使用

4.siRNAとRNA干渉

(1)RNA干渉:始まりと概要 (2)遺伝子ノックダウン (3)遺伝子抑制機構 (4)siRNAのデザイン (5)shRNAによる恒常的遺伝子抑制

5.マイクロRNA

(1)マイクロRNA(miRNA)とは (2)miRNAにかかわる核酸医薬

6.アプタマー:結合性核酸

(1)アプタマーの発見 (2)改良や応用

7.リボザイム

8.デコイとしての使用

9.自然免疫賦活化活性をもつCpGオリゴ

章末問題

17章 医療における遺伝子工学

A.医薬

1.新規創薬モダリティの移り変わり

2.抗体医薬

(1)免疫療法 (2)単クローン抗体とその作製 (3)単クローン抗体のヒトへの適用 (4)抗体の医薬としての使い方 (5)抗体医薬の進化

3.核酸を医薬として使う

(1)核酸医薬というモダリティ (2)薬剤の組織デリバリー(送達) (3)毒性

4.核酸ワクチン

(1)ワクチンとは (2)核酸ワクチンの多様性

B.治療

5.遺伝子治療

(1)遺伝子治療という選択肢 (2)遺伝子治療の経緯 (3)遺伝子導入のためのベクター (4)遺伝子改変T細胞療法 (5)その他の取り組み

C.細胞の脱分化・分化・移植

6.幹細胞工学,組織工学,再生医療

(1)分化,幹細胞,再生 (2)人工的な多能性幹細胞 (3)多能性幹細胞を使う再生医療  (4)分化細胞の移植に関する課題 (5)iPS細胞を用いるその他の取り組み

D.新しい時代の生命科学

7.膨大なデータに基づく生命科学

(1)シングルオミクスからトランスオミクスへ (2)生命情報に基づく医学・医療 (3)最新生命科学研究の潮流

章末問題

18章 遺伝子操作における安全性確保:カルタヘナ法

1.遺伝子組換え実験の自己規制

2.カルタヘナ法の成立

(1)その後の経過 (2)カルタヘナ議定書 (3)法令で使用される用語の意味 (4)法令に規制されない遺伝子組換え実験

3.遺伝子組換え生物の使用と実験分類

(1)遺伝子組換え生物等(LMO)の使用形態と実験の申請 (2)機関承認実験と大臣確認実験 (3)実験分類

4.実験の種類と拡散防止措置

(1)実験の種類 (2)拡散防止措置

5.留意すべきこと

章末問題

付録

索引


ひと目でわかるビジュアル
人体発生学

山田重人,山口 豊/著

第1章 カーネギーステージから見る器官発生

1 出生までの変化
2 CS 1〜3
3 CS 4〜6
4 CS 7〜9
5 CS 10〜12
6 CS 13〜15
7 CS 16〜19
8 CS 20〜23

第2章 受精卵から胎児ができるまで

1 配偶子の発生
2 受精卵ができるまで
3 受精卵の成長(第1週)
4 二層性胚盤の形成(第2週)
5 三層性胚盤の形成(第3週)
6 三胚葉の分化
7 栄養膜細胞の分化
8 胚内体腔の形成と漿膜腔

第3章 筋骨格系の発生

1 軟骨・関節の形成
2 骨の形成
3 筋の形成
4 体節の分化と骨格筋の分類
5 体幹の筋骨格の形成
6 四肢の筋骨格の形成
7 頭蓋の筋骨格の形成

第4章 消化器系の発生

1 原始腸管の発生
2 前腸の分化と回転
3 中腸のループと生理的臍帯ヘルニア
4 後腸と排泄腔の形成
5 付属器官の発生

第5章 呼吸器系の発生

1 肺芽形成
2 気管・気管支・肺の形成
3 肺胞の形成
4 肺の成熟と出生前後の肺

第6章 循環器系の発生

1 循環器系・造血組織の形成
2 原始心筒の形成
3 原始心房と原始心室の形成
4 心房の発達
5 心室の発達
6 動脈の発生
7 静脈の発生
8 胎児循環の確立(動脈管,静脈管,卵円孔)

第7章 泌尿生殖器系の発生

1 泌尿生殖器系の発生
2 永久腎と膀胱の形成
3 男性における内性器の発生
4 女性における内性器の発生
5 外性器の発生
6 精巣と卵巣の発生
7 泌尿生殖器系の位置の変化

第8章 頭頸部の発生

1 顔の発生(1)(胚子期前半)
2 顔の発生(2)(胚子期後半〜胎児期)
3 咽頭弓の発生
4 口腔の発生
5 口蓋の発生
6 鼻腔の発生
7 歯の発生
8 耳の発生(1)(外耳の発生)
9 耳の発生(2)(中耳の発生)

第9章 神経系の発生

1 神経板から神経管の形成
2 脊髄の発生
3 脳胞の発生(1)
4 脳胞の発生(2)
5 脳幹の発生(胎児期前半)
6 小脳の発生(胎児期中期〜後期)
7 間脳の発生
8 大脳の発生
9 末梢神経系の発生
10 自律神経系の発生
11 視覚器の発生(1)
12 視覚器の発生(2)
13 平衡聴覚器の発生(1)(内耳の発生)
14 平衡聴覚器の発生(2)
15 嗅覚期・味覚期の発生

第10章 内分泌器の発生

1 頭部の内分泌器
2 頸部・胸部の内分泌器
3 腹部の内分泌器

第11章 外皮の発生

1 皮膚の発生
2 毛・爪の発生
3 外分泌腺の発生

索引

プロフィール

Column

(1)着床前診断
(2)カーネギーステージの研究利用
(3)体細胞分裂と生殖分裂
(4)胎盤について
(5)総排泄腔遺残
(6)膜の形成(網嚢の発生)
(7)食道閉鎖
(8)Botallo管とArantius管
(9)生殖器の発生異常
(10)口蓋の発生と唇顎口蓋裂
(11)鼻腔周辺の発生と臨床応用
(12)永久歯の形成
(13)鼓膜の由来
(14)神経管の閉鎖部位
(15)ラセン神経節との連結


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