羊土社 
2006年3
月の書籍

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バイオ研究マスターシリーズ
細胞死・アポトーシス集中マスター

1.研究の歴史

アポトーシス研究を推進したブレイクスルー
恵口 豊,辻本賀英

1.細胞死研究の夜明け−Kerr,Wyllie,Currieの研究以前

2.アポトーシスの提唱

3.線虫C. elegansを用いた研究

4.Bcl-2とFas

1)Bcl-2ファミリー
2)Fas

5.カスパーゼの発見

6.シトクロムcの関与とApaf-1の発見

7.染色体DNA分解と核の形態変化

8.DNA傷害とp53依存的アポトーシス

9.キナーゼの関与

1)PI3KとAkt
2)ASK1とJNK

10.昆虫におけるアポトーシス研究と哺乳類アポトーシス研究の共同作業

まとめ

2.ブレイクスルーとなった実験法から最新技術まで

アポトーシス研究を支えた実験法
恵口 豊,辻本賀英

1.電子顕微鏡と光学顕微鏡による形態学的解析

2.DNAラダー検出法によるアポトーシスの検出

3.Cell free系で数多くの重要な因子が発見された

1)細胞抽出液を用いた実験系
2)単離核を用いた実験系
3)単離ミトコンドリアを用いた実験系

4.タンパク質間相互作用検出法

1)免疫沈降法
2)two-hybrid法

5.データベース解析によるアポトーシス関連遺伝子の探索

レビュー編

第1章

デスレセプターによる細胞生死決定
米原 伸

1.デスレセプターとそのアポトーシス誘導シグナル

2.デスレセプターを介するシグナルの制御

3.デスレセプター下流のアポトーシスシグナル分子のもつ多様な生理機能

4.今後の研究の展開

第2章

ストレスキナーゼによる細胞死制御−MAPキナーゼ:JNK,p38
武田弘資,一條秀憲

1.ストレスシグナル伝達系としてのMAPキナーゼ経路

2.JNK経路による細胞死の制御

1)JNKノックアウトマウスを用いた研究
2)c-Junを介した細胞死制御
3)Bcl-2ファミリー分子を介した細胞死の制御
4)TNF-αによる細胞死
5)14-3-3タンパク質のリン酸化制御

3.p38経路による細胞死の制御

1)p38ノックアウトマウスを用いた研究
2)p38の生理機能
3)p38による細胞死の誘導機構

4.今後の研究の展開

第3章

Bcl-2ファミリータンパク質によるプログラム細胞死の制御
清水重臣,辻本賀英

1.ミトコンドリアの膜透過性変化がアポトーシスのon/offを決定する

2.Bcl-2ファミリータンパク質にはアポトーシスを抑制するものと促進するものがある

1)Bcl-2ファミリータンパク質の構造と分類
2)BHドメインの機能

3.BH3-onlyタンパク質はアポトーシス実行の引き金となる

4.Bax/Bakの活性化機構

5.Bcl-2/Bcl-xLの多様な機能

1)アポトーシスの抑制
2)非アポトーシス細胞死の制御

第4章

p53によるアポトーシス制御のメカニズム
大木理恵子,田矢洋一

1.p53はアポトーシスを誘導することによりがん抑制的機能を発揮する

2.転写依存的経路を介したアポトーシスの誘導

1)p53活性制御にかかわる標的遺伝子
2)活性酸素ストレス応答を介したアポトーシス経路にかかわる標的遺伝子
3)細胞膜表面に存在するレセプターを介したミトコンドリアを介さないアポトーシスの経路にかかわる標的遺伝子
4)ミトコンドリアを介したアポトーシスの経路にかかわる標的遺伝子

3.転写非依存的経路を介したアポトーシス誘導

第5章

キナーゼによる細胞生存の制御
青木一郎,後藤由季子

1.生存シグナルを伝達するキナーゼ

1)Aktによる生存促進のメカニズム
2)MAPK:ERK1/2による生存促進のメカニズム

2.生存シグナルと細胞死シグナルの収束点

第6章

モデル動物を用いたプログラム細胞死の解析―カスパーゼ経路の発見と生理機能
三浦正幸,殿城亜矢子

1.線虫を用いたプログラム細胞死の遺伝学的研究

1)線虫では特定の細胞が決められた時期に死ぬ
2)細胞死を制御するシグナル伝達遺伝子の解明

2.カスパーゼ活性化経路と細胞死

3.ショウジョウバエを用いたプログラム細胞死研究

4.細胞死経路と生理機能の進化的保存性と多様性

第7章

プログラム細胞死と神経変性疾患
高橋良輔,王 華芹,小林芳人

1.アルツハイマー病

2.パーキンソン病

1)α-シヌクレイン
2)Parkin

3.筋萎縮性側索硬化症

4.IAPと神経変性

5.今後の研究の展開

UP TO DATE
最新トピックスがわかる

1.シトクロムcはミトコンドリア依存的アポトーシスに必須か?
(辻本賀英)

2.細胞は多様な死のメカニズムを準備している
(辻本賀英)

3.aspase-8はアポトーシス誘導だけでなく免疫細胞におけるNF-κB活性化にも関与する
(米原 伸)

4.caspase-8はneuroblastomaの転移抑制に関与するがん抑制遺伝子産物である
(米原 伸)

5.p38 MAPキナーゼの標的分子について再考する−より特異性の高い薬物治療へ向けて−
(武田弘資,一條秀憲)

6.キナーゼカスケードの混線を防ぐ
(武田弘資,一條秀憲)

7.Bcl-2ファミリータンパク質は非アポトーシス細胞死も制御する
(清水重臣,辻本賀英)

8.ネクローシスを制御するミトコンドリアの孔
(清水重臣,辻本賀英)

9.BH3-onlyタンパク質のBidは,核内においても機能していた
(大木理恵子,田矢洋一)

10.p53のN末端を欠損したp53アイソフォームはマウスの寿命を調節する
(大木理恵子,田矢洋一)

11.DNA損傷に伴ってcaspase-2を活性化するタンパク質複合体PIDDosome
(大木理恵子,田矢洋一)

12.アポトーシス制御に働くp53とMcl-1の両者をユビキチン化する新規ユビキチンリガーゼ
(大木理恵子,田矢洋一)

13.PDK2:PI3K-Akt経路に欠けていた重要なピース
(青木一郎,後藤由季子)

14.To be or not to be:「14-3-3タンパク質 = バッファー」説
(青木一郎,後藤由季子)

15.細胞死が組織のサイズを制御するメカニズム
(殿城亜矢子,三浦正幸)

16.細胞遊走におけるIAPとカスパーゼの役割
(殿城亜矢子,三浦正幸)

17.カスパーゼ阻害でハエの背中の毛が増加
(殿城亜矢子,三浦正幸)

18.神経細胞死を伴う神経変性疾患−ハンチントン病モデルショウジョウバエを用いた薬効評価−
(殿城亜矢子,三浦正幸)

19.ミトコンドリアへの移行を通せんぼ−もう一つのアルツハイマー病発症メカニズム−
(王 華芹)

20.HtrA2/Omi:細胞死制御とパーキンソン病にかかわるミトコンドリアタンパク質
(小林芳人)

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改訂第2版
脳神経科学イラストレイテッド


カラーアトラス

・脳の基本マップ(渡辺雅彦)
・電位・電流記録の基本(西崎知之)

カラーグラフィクス

第1章 序論

1 脳神経科学とは(森 寿)

2 ニューロン説とシナプス伝達の概念(森 寿)

3 脳機能の解明がもたらすもの(森 寿)

第2章 脳の構造と機能

1 脳の概略(渡辺雅彦)

2 シナプスの構造と受容体(重本隆一)

3 スパインの動態と可塑性(井ノ口 馨)

4 大脳皮質(玉巻伸章)

5 海馬(石塚典生)

6 嗅球(長尾 伯,森 憲作)

7 線条体(藤山文乃)

8 小脳(渡辺雅彦)

第3章 神経系の発生と分化

1 神経系の成り立ち−神経誘導とパターン形成(岡本 仁)

2 ニューロンとグリアの分化(鹿川哲史)

3 神経細胞の移動と皮質の構築(仲嶋一範,田畑秀典)

4 成長円錐の走行制御と神経回路形成(玉田篤史,村上富士夫)

5 神経発達と臨界期(吉井 聡)

第4章 神経再生

1 成熟脳の側脳室下層におけるニューロン新生(山下 徹,澤本和延)

2 成体脳におけるニューロン新生(久恒辰博)

3 神経再生と細胞治療(小柳正臣,高橋 淳)

4 軸索伸展阻害因子と軸索再生のストラテジー(金子慎二郎,戸山芳昭,岡野栄之)

第5章 神経伝達とシナプス可塑性のしくみ

1 シナプス伝達(山口和彦)

2 シナプス可塑性(長期増強,長期抑圧,構造変化)(渡部文子,真鍋俊也)

3 電位依存性チャネル(若森 実,三木崇史,森 泰生)

4 神経伝達物質と受容体(森 寿)

5 神経栄養因子(武井延之)

第6章 脳の高次機能

1 視覚の神経表現(谷藤 学)

2 視覚の計算理論(西田眞也)

3 運動におけるパターン生成の神経機構(柳原 大)

4 嗅覚(椛 秀人)

5 情動,動機づけ(小川園子)

6 記憶と学習(遠藤昌吾)

7 複雑系としての脳(合原一幸)

8 遺伝子と行動(宮川 剛,高雄啓三)

第7章 神経・精神疾患の分子機構

1 統合失調症(西川 徹)

2 気分障害/ADHD/自閉症(加藤忠史,加藤進昌)

3 ALSなど運動ニューロン病(川又 純,高橋良輔)

4 アルツハイマー病(西道隆臣)

5 パーキンソン病(岩坪 威)

6 ポリグルタミン病(垣塚 彰)

第8章 さまざまな実験法

1 電気生理学的手法(西崎知之,菅野武史)

2 細胞培養,遺伝子導入,イメージング(林 康紀)

3 Functional MRI(中田 力)

4 遺伝子操作マウス(崎村建司)

5 網羅的解析(戸田年総)

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重要ワードでわかる
分子生物学超図解ノート

第1章 細胞を構成する要素

概 論

重要ワード

生物とウイルス 細胞の構造と機能 細菌の細胞と増殖 糖と脂質 酵素と代謝 アミノ酸とタンパク質 核酸 DNAのトポロジー RNAの機能

第2章 遺伝子の複製と保持

概 論

重要ワード

DNAの複製 DNA合成酵素 複製における末端問題 突然変異とその影響 変異の修復 紫外線によるチミン二量体の形成 組換え機構

第3章 遺伝情報の発現

概 論

重要ワード

遺伝子発現と転写 転写後修飾 RNAのつなぎかえ「スプライシング」 遺伝コードとアミノアシルtRNA 翻訳機構 翻訳後修飾とタンパク質の制御 RNA干渉(RNAi)

第4章 転写制御

概 論

重要ワード

大腸菌の転写とオペロン 転写機構 エンハンサーと転写制御因子 転写制御機構 刺激応答と転写制御 NF-κB クロマチンの構造変化 転写と他の核内機能とのかかわり

第5章 大腸菌の分子遺伝学

概 論

重要ワード

大腸菌 バクテリオファージ λファージ プラスミド R因子とF因子 移動性DNA:トランスポゾン

第6章 遺伝子工学

概 論

重要ワード

制限酵素 組換えDNAとベクター 組換えDNA操作 遺伝子クローニング 遺伝子導入(トランスジェニック)個体 遺伝子ターゲティング

第7章 分子生物学的技術

概 論

重要ワード

DNAの抽出,分離,検出 ハイブリダイゼーション 塩基配列解析 PCR(ポリメラーゼ連鎖反応) ブロッティング技術 タンパク質相互作用の検出 網羅的遺伝子発現解析 プロテオーム解析 バイオインフォマティクス 細胞工学,発生工学,再生工学

第8章 真核生物のゲノム

概 論

重要ワード

ゲノム構成要素 真核生物の転移性DNA クロマチン構造の階層性 染色体 ゲノム構造解析 ゲノム機能解析

第9章 細胞の機能維持と情報伝達

概 論

重要ワード

細胞骨格系と細胞間相互作用 細胞間シグナル伝達 細胞内シグナル伝達 Gタンパク質MAPKカスケード イノシトールリン脂質 受容体近傍にある転写因子の活性化 核内受容体 ストレス応答 核膜輸送 タンパク質のユビキチン化

第10章 細胞の増殖

概 論

重要ワード

細胞分裂の周期性 細胞周期制御 細胞増殖抑制因子:p53とRB 減数分裂 アポトーシス 正常細胞から癌細胞への変化 ウイルスによる発癌 発癌と癌抑制にかかわる遺伝子

第11章 発生と分化

概 論

重要ワード

初期発生の過程 体制の決定と分化の制御 ホメオボックス遺伝子 再生と幹細胞 再生医療 血球細胞の分化 神経系の形成 骨および筋肉の形成

第12章 生体制御システムとその破綻

概 論

重要ワード

生体防御と免疫 免疫における多様性の獲得と細胞応答 エイズ 神経機能 記憶・学習とシナプス可塑性 神経変性疾患とプリオン病 老化と寿命 生活習慣病 疾患としての癌 遺伝子治療

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実感と納得の統計学
実例で学ぶ確かな実践理論

序章

1 決定論的過程と非決定論的過程

2 現実世界と統計学を関連づける2つの手法

3 統計の歴史における第1の手法と第2の手法の対立

4 統計学の初歩的教育と遺伝的素材

5 統計学の概念の正確な把握と用語の問題

6 本書の特徴

第1章 確率とは何か?

1 実験(試行),結果,標本空間

2 出来事

3 確率とは

4 古典的確率(classical probability)

5 経験的確率(empirical probability)

6 主観的確率(subjective probability

7 メンデルの法則における確率とは何か

第2章 公理的確率論による確率

1 標本空間

2 σ-集合体と可測空間

3 確率関数と確率空間

4 互いに排他(mutually exclusive)

5 実験と結果の意味

6 確率関数

7 条件付き確率

8 出来事の独立

第3章 ランダム変数

1 ランダム変数とは何か?

2 ランダム変数の分布(確率分布)

3 連続型のランダム変数と確率密度関数,累積分布関数

4 ランダム変数の期待値と分散

5 モーメントとモーメント生成関数

6 離散型ランダム変数とその分布の典型

7 連続型ランダム変数とその分布の典型

8 ランダム変数を用いた解析を支える論理

第4章 複数のランダム変数とその関係

1 結合分布

2 連続の2つのランダム変数の分布

3 共分散と相関

4 回帰

5 ロジスティック回帰分析

第5章 仮説とその検定

1 仮説とは? 検定とは?

2 パラメータと標本統計量

3 帰無仮説と対立仮説

4 単純仮説と複合仮説

5 タイプ1の誤り(type 1 error)と値

6 多重比較によるタイプ 1 の誤りの膨張問題

7 タイプ2の誤り(type 2 error)

8 検出力

第6章 いくつかの初歩的な検定

1 平均の検定:平均と分散が既知の正規分布から1標本を抽出する場合

2 平均の検定:平均は既知,分散が未知の正規分布から1標本を抽出する場合

3 平均の差の検定:平均も標準偏差も未知の正規分布から2標本を抽出する場合

4 分散の一致性の検定

5 二項分布に従うデータの母比率の差の検定

第7章 適合性の検定(goodness-of-fit test)

1 多項分布への適合性の検定

2 独立性の検定

第8章 ノンパラメトリック検定

1 符号検定〜1標本の検定〜

2 Wilcoxonの符号の順位検定〜対応のある2標本の検定〜

3 Wilcoxon検定〜対応のない2標本の検定〜

4 Mann−Whitneyの検定〜対応のない2標本の検定〜

5 Kruskal−Wallis検定〜標本の検定〜

6 Spearman の順位相関係数による検定

第9章 パラメータ(母数)とその推定

1 点推定

2 区間推定論

3 二項分布のパラメータの信頼区間

第10章 分散分析(ANOVA)

1 分散分析の起源

2 一元配置の分散分析

3 二元配置の分散分析

第11章 尤度と最尤法

1 標本空間が有限の場合の尤度と最尤推定

2 連続型のランダム変数の場合の尤度と最尤推定

3 最尤推定値の求め方

4 最良検定と一般化尤度比検定

5 Neyman-Pearsonの定理

6 一般化尤度比の分布と一般化尤度比検定

7 検出力関数

第12章 多変量解析

1 重回帰分析

2 クラスター分析

3 主成分分析

第13章 コンピュータと統計学

1 統計学にコンピュータを使用する3つのレベル
2 モンテカルロ法
3 bootstrap 法
4 マルコフ連鎖モンテカルロ法

第14章 遺伝統計学の基礎 

1 Mendelの3つの法則

2 phenotype(表現型)と trait(形質)

3 locus(座位,または遺伝子座)と genotype(遺伝子型)

4 allele(アレルまたは対立遺伝子)

5 優劣の法則と penetrance(浸透率)

6 座位の独立と linkage(連鎖)

7 recombination(組換え)

8 haplotype(ハプロタイプ)と phase(相)

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生命に仕組まれた 遺伝子のいたずら
東京大学超人気講義録file2

第1講義 相手の心を読む遺伝子

相手の気持ちがわからないという病気がある。なぜ相手の気持ちがわからないのか。調べていくと、原因となる遺伝子が浮かび上がってきた。その遺伝子はいったい何をしているのか。果たして、人は心を読むことができるのか!

歯ブラシが喉に詰まった五十人
相手の心は読めるか
逆に、心が読めないとは?
心が読めない子どもたち
相手の気持ちがわからない子どもの特徴
相手の気持ちがわからない「自閉症」
自閉症とアスペルガー症候群
漫画でわかる自閉症
もう一つのテストからわかったこと
人間の顔に興味がない
自閉症を解き明かす分子生物学
断片的な記憶になる理由
仮説を証明してこそ科学
自閉症の遺伝子を発見
遺伝子の発見が鍵となった突破口
難読症の脳で見つかった異常
自閉症の脳で見つかった異常
自閉症で見つかった、もう一つの遺伝子
この遺伝子は何者か?

第2講義 遺伝子に残る進化の歴史

人間のDNAは三十億の文字からできている。その一文字が変わっただけで形態が大きく変わってしまうことがある。もしかしたら進化は突然起こったのかもしれない。その根拠をDNAと遺伝子のメカニズムから紐解いていく!

生物が陸に上がることができた理由
化石からはわからないこと
進化は突然に
髪の毛がないのは進化か?
遺伝子の正体
遺伝子のいらない部分と大事な部分
遺伝子はタンパク質の設計図
遺伝子とDNAは違います
人間のDNAの三分の一はウイルスの欠片
人間とチンパンジーの個体差
何も起こらない遺伝子変異

第3講義 病気や体質とタンパク質

人間の遺伝子は二万ちょっと。しかし、その遺伝子から作られるタンパク質の種類はなんと十万以上! そんなタンパク質は、私たちの体の中だけでなく、薬や食べ物など、身の回りにもいっぱいある。タンパク質が身近に感じられてくる!

必要なとき必要なだけ
タンパク質の種類は遺伝子の種類より多い
私たちの中にあるタンパク質
名前を付けるセンス
タンパク質にまつわる2つの質問
生活に欠かせないタンパク質
タンパク質一つで肺気腫に
回り回って出てくるもう一つの病気
解毒作用をもつタンパク質
薬の効きやすい人と効きにくい人
どっちが得か?

第4講義 病気じゃない遺伝子の変化

DNA診断をしたら遺伝子に変異があることがわかった! 果たして、病気になるのか? それを解く鍵は、遺伝子からタンパク質が作られるメカニズムにあった。筋ジストロフィーや血液型などを例に遺伝子の変異について理解する!

カロリー制限で長生き
DNAか、タンパク質か
痛風と関係するタンパク質
様々なところから採れるDNA
DNAに変異があった!
病気になるのか
O型は遺伝子が欠損している
血液型から想像できる歴史の出来事
移植で変わる血液型や性別
O型の女とAB
型の男の赤ちゃんは…
遺伝子変異の大きさで病気の重さは決まらない
なぜ変異が大きい方が軽いのか
なぜ病気の遺伝子は引継がれるのか

第5講義 異母兄妹は結婚できるか

凡人から天才が生まれる。子を飛び超えて孫に遺伝する。なぜ近親結婚はいけないのか。これらは遺伝のもつ性質で簡単に説明できる。結婚できるかできないかを考えていくうちに遺伝のことが楽しくわかる! 他、遺伝学に潜む危険性にも迫る!

トンビがタカを生む遺伝
ある都市だけ白皮症が多い理由は?
隔世遺伝も劣性遺伝で説明できる
いとこ結婚の危険性
いとこ結婚の危険性を計算してみよう
では、兄妹で結婚するとどうなるか
異母兄妹の結婚は認められるか
遺伝子を均一にする方法
優生学が出てきた背景
優生学の暴走愛国心も遺伝する?
人類遺伝学の誕生
遺伝学に潜む危険性
治せない病気を診断するべきか
社会が抱えるもう一つの大きな問題
今、選択は個人に委ねられた

第6講義 男と女で違うこと

脳には、感覚、視覚、聴覚などを司る部分があるが、その中で唯一左右非対称な部分、言語野。一般的に男は言語能力が女より劣っていると言われるが、果たしてそこに男と女の違いはあるのか? ある仮説が打ち立てられた!

ドカ食いが健康にいいかもしれない
性のアイデンティティ
知っておいてほしい体のこと
突然死の原因に一番多い心臓
男の脳と女の脳
脳の分け方と地図
それぞれの場所の役割
脳の左側にしかない部分
言語機能と空間認知機能を調べるテスト
男の言語能力が遅れることの仮説
男の脳と女の脳の唯一の違い
ホモセクシュアルは病気か

第7講義 生物が初めて見た色

自分の見ている世界と、他人が見ている世界は同じだろうか? 答えはノーである。科学は、色の見え方には個人差があることを、明らかにした! 人間が色を見分けられるようになった背景とは? 色覚バリアフリーとは? 今、遺伝子が解き明かす!

遺伝子の増え方
重複遺伝子の数が変わる
どうやって色を見分けているのか
生物が最初に見た色
世界がカラフルになったとき
不等交叉で雄の世界もカラフルに
人によって色の見え方は違う
赤と緑の区別がつかない
区別がつきにくい色
区別つくようにする工夫
色覚バリアフリーに向けて
女性がなりにくい理由
私たちが気を付けること

第8講義 寿命を延ばす遺伝子

ある生物の寿命が二倍になる遺伝子変異が見つかった! しかも、その遺伝子と似たものは人間にもあることがわかった。その遺伝子の正体とは何か? そしてついに、研究の進展は、全く別の研究との接点を浮かび上がらせた!

寿命は細胞で予想できる
ネズミよりゾウの方が長生きの理由
環境で寿命が変わる
老化の原因物質をつきとめた
活性酸素が出るしくみ
一番最初に老化するところ
寿命が延びる遺伝子
寿命を延ばす方法
人間にも寿命を延ばす遺伝子があるのか
二つの研究の接点
本当に寿命に関係しているか実験
アルツハイマー病というもの
アルツハイマーと判断する三つの基準
アルツハイマーと同じ物質が見つかった病気
一・五倍の差どうやって防ぐか
寿命を延ばすには

第9講義 脳と意識のからくり

意識とは何か? 先端の脳科学はこの問題をいったいどこまで解き明かしたのか。動きだけを見る部分、決断を司る部分、起きているときだけ働く部分、様々なアプローチで意識の正体を明らかにしていく。生命の神秘に迫る最終講義!

意識の所在を定義
「意識」を研究する手だて
脳のどこで見ているか
色と動きは別々のところで見ている
動きが見えない
意識とは何か
自意識がある場所
理性のある場所
判断する場所
もう一つのアプローチ
意識のある場所
意識に関係する細胞
なぜ小学校の先生のことだけが浮かび上がるのか
注意も意識
先生の顔に関係する細胞だけが発火する理由
いろんな場所をつなげる細胞
科学が明かすもの

コラム

失敗から見つかった環境ホルモン / 骨の形で決められないこと / 遺伝子が同じ双子の方が違いが大きいこと / 長生きする遺伝子 / 電気をつけたまま寝てはいけない / 私の妊娠診断薬 / 植物は毒、動物は安全 / 水不足で世界地図が変わる /「本当に我が子なの?」 / 「環境にやさしい」は「お金に厳しい」 / 尿で見分ける体の調子 / 便で見分ける体の調子 / 昔より減ってる二酸化炭素 / 一人の命を助ける金額の内訳 / 熱帯雨林が減少すると困ること / 森を作る方法 / 温暖化の原因は何だ / 質問に答えて寿命を予想 / みんな浴びてる放射能 / 強迫神経症の治し方 / 脳の問題と脳研究の問題 / なぜ夢を見るのか

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