羊土社 
2001年11月の書籍
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ポストゲノム時代の実験講座シリーズ
「幹細胞・クローン研究プロトコール」
再生医学をめざした幹細胞の分離・培養・分化制御から再プログラム化の研究まで


中辻憲夫/編
B5判 255 ページ
2001年10月発行 定価(5400円+税)
ISBN 4-89706-935-1

次世代の医療技術として今注目の再生医学!
幹細胞を用いた再生医療の実現やクローン動物の作出には,幹細胞の特質解析と操 作方法の開発,そして核移植などの発生工学研究が不可欠です.
本書は,ES細胞の樹立から各組織幹細胞の分離・分化制御と,核の再プログラム化と クローン動物作製法まで,再生医学の土台となる幹細胞の研究方法を,第一線の研究 者が解説しました.
研究の背景,目的からトラブルシューティング,実験のコツまでしっかりわかる,幹 細胞研究に関わる方は必携の実験プロトコール集です.

目次

第1章 多能性幹細胞と生殖系列細胞

1-1 ES細胞株の樹立と特性解析

1-2 ES細胞の未分化性の制御

1-3 多能性幹細胞からの始原生殖細胞形成機構

1-4 始原生殖細胞の培養と減数分裂への移行

1-5 精子幹細胞の濃縮

1-6 生殖幹細胞(精子幹細胞)の移植

1-7 胎仔生殖巣の移植

第2章 神経系幹細胞

2-1 神経幹細胞の分離と分化能

2-2 グリア幹細胞の分化制御

2-3 ヒト神経幹細胞の分離・培養と移植医療

2-4 神経突起のガイダンス

第3章 造血系・血管系幹細胞

3-1 ES細胞から血液・血管内皮細胞への分化誘導

3-2 血管構成細胞の分化制御とin vitro血管形成

3-3 造血幹細胞の分離・移植と再構築

3-4 造血幹細胞のサイトカインによる制御

3-5 造血幹細胞のケモカインによる制御

3-6 ヒト造血幹細胞の分離と増殖

第4章 間葉系幹細胞

4-1 間葉系幹細胞の分化転換

4-2 軟骨への分化

第5章 内胚葉系幹細胞

5-1 肝幹細胞の分離と特性解析

5-2 肝前駆細胞からの増殖と分化:小型肝細胞(small hepatocyte)の分離法

5-3 ヒト胎児肝細胞の分離と増殖

5-4 膵島細胞の分化誘導機構

第6章 核移植と再プログラム化

6-1 多能性幹細胞の再プログラム化活性

6-2 クローンマウスの作製

6-3 体細胞クローンウシの作製

6-4 クローンブタの作出

6-5 卵母細胞の核移植

6-6 雄性生殖細胞核の移植

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わかる実験医学シリーズ
基本から先端までの 「遺伝子工学がわかる」

山本 雅/編
B5判 126 ページ
2001年10月発行 定価(3800円+税)
ISBN 4-89706-990-4

遺伝子工学の手法は日進月歩で進化し,ゲノムのドラフトシークエンス発表以来,一 部の遺伝子同定ストラテジーや技術の応用範囲も様変わりをはじめています.数年前 の知識だけでは時代遅れですが,遺伝子工学の基本を知らずして,新技術の理解もで きません.
そこで,遺伝子とは何か? から,遺伝子の解析,臨床応用,ゲノム医科学まで,遺 伝子工学の概略を,概論+基本編+トピックス編の3編でまとめた本書をぜひご一読 ください!

目次

概 論

生命科学の基盤としての遺伝子工学 (山本 雅)

1.生命現象を解きほぐす遺伝子工学

2.ゲノム科学,プロテオーム科学,バイオインフォマティクスの中での遺伝子工学

3.進化をつづける遺伝子工学

基本編

第1章 DNA分子から生命へ

遺伝子の構造と機能の基礎 (五十嵐 徹也)

1.遺伝子とその働き

2.ヒトDNAの姿かたち

3.機能する遺伝子の解剖

4.遺伝子の上のサイン

5.遺伝子を染色体に組立てる

6.両刃の剣となる遺伝子の危うさ

第2章 遺伝子の位置を決める  (平井 百樹)

1.種々のマッピング法

2.これからのマッピング技術

第3章 遺伝子を取り出し読解する (坂本 修士 谷口 武利)

1.cDNAライブラリーの作製

2.目的遺伝子の単離(スクリーニング)

3.遺伝子の読解(DNAシークエンス)

第4章 遺伝子の発現を調べる

マイクロアレイによる網羅的な発現解析 (今井 順一 渡辺 慎哉)

1.マイクロアレイの原理

2.マイクロアレイによる遺伝子発現解析の流れ

3.マイクロアレイで何がわかるのか

4.1遺伝子の解析から多遺伝子の動向へ−オーダーメイド医療の礎

5.オーダーメイド医療の実現にむけて

第5章 遺伝子からタンパク質機能を探る

抗体作製から遺伝子産物の機能解析まで (秋山 徹)

1.遺伝子産物の機能探求の難しさ

2.遺伝子産物の同定,解析の手順

3.遺伝子産物の同定まで

4.遺伝子産物の機能解析

第6章 個体の遺伝子を改変する (吉田 進昭)

1.胚性幹細胞:ES細胞とEG細胞

2.ジーンターゲティング:遺伝子欠損マウスの作製

3.コンディショナルジーンターゲティング:最近の動向

第7章 遺伝子のバイオインフォマティクス  (片山 俊明 金久 實)

1.相同性検索からはじめる機能予測

2.問合せ配列の類似遺伝子を基にした機能推定

3.カスタムメイドな解析システム

トピックス編

1 ゲノムからプロテオームへ (伊藤 隆司)

1.タンパク質の同定

2.タンパク質の発現変動解析

3.タンパク質の機能解析

2 GATEWAYTMシステム
強力なサブクローニング技術 (富樫 卓志 菅野 純夫)

1.原理

2.エントリークローンの作製

3.発現クローンの作製

3 最新の疾患遺伝子の解析 (戸田 達史)

1.OMIM

2.ポジショナルクローニング

3.遺伝子座位の同定

4.ゲノムマッピングから責任遺伝子へ

5.疾患遺伝子同定後の解析

4 遺伝子多型とSNP解析 (徳永 勝士)

1.遺伝子変異と遺伝子多型

2.SNPの種類

3.SNPsによるゲノムワイド関連分析と連鎖不平衡

4.SNP解析(タイピング)技術の現状

5 遺伝子治療の最新動向 (小澤 敬也)

1.遺伝子治療臨床研究の動向

2.遺伝子治療のためのキーテクノロジー:遺伝子導入用ベクター

3.遺伝子治療のストラテジー

4.今後の展開

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単行本
その他基礎系単行本
「研究室へようこそ!」 どこにも書かれていないバイオ研究室の実態

野村慎太郎/著
A5判 248 ページ
2001年10月発行 定価(2900円+税)
ISBN 4-89706-674-3

『実験医学』でおなじみの野村慎太郎先生の書き下ろしがついに登場.月刊誌での 大好評連載もすべて収録しています.
「研究ってなんだろう?」「研究室ってどんなところなんだろう?」そんな不安や 疑問を抱えている学生の方はもちろん,後輩の指導を任された先輩研究者の方にもお 勧めです!
未来のバイオ研究者のための心強い研究生活ガイドブックです.

目次

第1章:研究生活をはじめる

1-1 研究、研究室とは

1-2 研究室でのマナーと基本ルール

1-3 パソコンの活用法

1-4 文献の調べ方・読み方

1-5 手紙の書き方
  1)和文での手紙の書き方
  2)欧文での手紙の書き方

1-6 学会へ行こう!

1-7 人脈を築こう!

1-8 後輩を指導する

1-9 進路決定と健康管理

第2章:実験をはじめる

2-1 研究テーマの分析

2-2 実験をはじめる前に

2-3 プロトコールの書き方・使用法

2-4 実験装置・器具の使用法

2-5 実験室入室における注意事項

2-6 生体試料の取り扱いのコツ

2-7 一般的な実験操作におけるコツ

2-8 実験トラブルに対処する

第3章:実験結果をまとめる

3-1 実験ノートのつけ方

3-2 実験結果の判断の仕方

3-3 トラブルに対処する

3-4 情報整理

3-5 プレゼンテーション
  1)論文を書く
  2)学会発表
  3)レポート、経過報告(実験室内のプレゼンテーション)
  4)セミナーで論文を紹介する

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単行本
先端バイオ関連書
「ゲノムでわかることできること」
注目のゲノム医学の基礎知識から最新のゲノム情報まで


水島-菅野純子/著
A5判 159 ページ
2001年11月発行 定価(2900円+税)
ISBN 4-89706-270-5

いま大変注目されている『ゲノム』について,その概要と最新情報をまるごと手間を かけずに知りたい!という方にオススメの本.本書は,ゲノム情報で何がわかるの か,解析の方法と,それらの研究結果が医療にどう生かされるのか,を最新のトピッ クスを織り交ぜながら解説したわかりやすい読み物です.プロテオーム,SNPs,個人 化医療,疾患関連遺伝子,ゲノム創薬,再生医療,遺伝子治療…などゲノムを知るた めの最重要キーワードが今度こそ本当にわかります.イラストも豊富なので初学者の 方にも専門外の方にもとっつきやすく,楽しく一気に読めること間違いなしです.ま るごと,すばやく,正確にゲノムがわかる最新書!

目次

●はじめに 21世紀−ゲノム時代の到来

●第1章 ゲノムとは何か?

1-1 ヒトゲノムは約30億の文字で書かれた本である

1-2 DNAは語り出す−DNAからmRNAへ mRNAからタンパク質へ

1-3 遺伝子とは何か

●第2章 ヒトゲノム配列についてはだいたいわかってしまった

2-1 ヒトゲノムプロジェクトとは?そもそもなぜゲノム研究を行うのか

2-2 第22番,第21番染色体のDNA配列の完全解読

2-3 ヒトゲノム概要版の発表−完全解読予定は2003年

2-4 2つのヒトゲノム概要版の違い

2-5 ヒトゲノム概要版はどこが不完全なのか?

2-6 ヒト21番染色体 22番染色体の配列決定およびヒトゲノム概要版から何が明らかとなったのか?
   −ヒトの遺伝子数は3万〜4万個で想像以上に少なかった

2-7 ヒトゲノム配列から知りたい情報を抽出するためのデータベース
   − バイオインフォマティクス

●第3章 ヒト以外の生物ゲノムの研究

3-1 ヒト以外の生物について研究しなければヒトについて理解することはできない

3-2 原核生物のゲノム

3-3 真核生物 のゲノム

●第4章 塩基配列がわかったということはスタートラインに立ったということである

4-1 遺伝子はゲノム配列上のどこにあるのか

4-2 完全長cDNAプロジェクト−ゲノム機能解析の基盤

●第5章 ゲノムのはたらきについて調べる
      −ゲノム機能学(functional genomics)
      トランスクリプトームからプロテオームへ

5-1 遺伝子の発現解析および機能解析

5-2 DNAマイクロアレイとDNAチップ 81

5-3 ボディマップ

5-4 プロテオーム−DNAの時代から再びタンパク質の時代へ

5-5 遺伝子のはたらきを逆遺伝学を用いて調べる

5-6 ゲノム学が進展させる 再生医療−どんな細胞にもなれる胚性幹細胞(ES細胞)

●第6章 ヒトゲノムは一人一人異なっている

6-1 多型とはどういうものなのか?

6-2 DNA多型の種類−1塩基多型(SNPs)はなぜ注目を集めているのか

6-3 DNA多型の検出法

●第7章 ヒトゲノム解読が人類にもたらすもの−それは医療変革

7-1 個人化医療(オーダーメイド医療)とはどのような医療か?

7-2 薬剤応答性の違い

7-3 疾患関連遺伝子 をみつける

7-4 遺伝子診断

7-5 遺伝子治療

7-6 ゲノム創薬 (ファーマコゲノミクス)−分子標的薬剤の開発

●第8章 ゲノム情報の取り扱い−わからなくてもいいやでは済まされない

8-1 遺伝子診断による差別の問題

8-2 個人のプライバシーを守る方法,匿名化

●おわりに

●付録 ゲノム用語集


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