PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.44 NO.13 1999
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B5判 96ページ T1105941101232
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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補酵素研究の新展開
概説:補酵素科学の新しい世界
左右田健次
40年以上前、すでに発見しつくされたと思われていた補酵素の世界に、最近新しいタイプの補酵素がつぎつぎと発見されはじめた。一方、補酵素の補酵素作用以外の新しい機能や立体化学的側面も解明されてきた。
ビルトイン補酵素―アミノ酸残基に由来する新しい補酵素
谷澤克行
種々の酵素蛋白質中に“ビルトイン”型の新しい補酵素が相次いで発見されている。遺伝暗号にないビルトイン補酵素はどのようにして形成されるのか、そのなぞを解きほぐす研究が始まった。
mRNAの識別と特異的分解―T4ファージ遺伝子サイレンシングからの展開
上野博之・甲斐歳恵・米崎哲朗
遺伝子発現調節機構の解明が進むにつれてmRNA分解の果たす役割の重要性が認識されはじめた。その重要性を示す例と筆者らが最近得た知見について紹介する。
リボソーム未知機能の探索―微生物のppGppによる緊縮制御を出発点として
越智幸三
リボソームには想像をこえた未知の世界がある。その“操作”によって潜在能力を発現させることは、細胞機能を変えるという意味での“リボソーム工学”を夢見させてくれる。
躁うつ病の分子遺伝学
加藤忠史・加藤進昌
躁うつ病の分子遺伝学的研究は盛んに行われてきたが、一致した結果が得られなかった。しかし最近、種々のアプローチにより躁うつ病の疾患感受性遺伝子が少しずつ明らかにされつつある。
アルツハイマー・βアミロイド蛋白質の神経毒性と膜脂質との関連
川原正博・黒田洋一郎
βアミロイド蛋白質は膜に進入してポアを形成し細胞死をひき起こすが、このプロセスで膜脂質との相互作用が重要であることが判明してきた。
動植物と細菌のカチオン輸送系の接点
中村辰之介・魚住信之
チャネルとトランスポータはポリトピック型膜蛋白質であり、構造と機能に共通性がある。動植物細菌の膜蛋白質の膜への組込み機構に共通性があり、実際に種を越えた機能を持って発現することができる。
ビルトイン補酵素、トパキノンを含有する銅アミンオキターゼの立体構造
翻訳とシスに共役したmRNA切断のモデル図
ゲノム情報解析と蛋白質構造のゲノミクス―バイオインフォマティクスの進展
八尾 徹
ヒトゲノムの全塩基配列決定が間近に迫ってきた。また蛋白質の立体構造決定の計画も早められている。そのなかでのバイオインフォマティクスの活躍状況を欧米の動向を中心に報告する。
CCDカメラによる電気泳動パターン解析
久保田英博
電気泳動分離パターンの撮影・解析には、染色用のCCDカメラにはじまり、蛍光、さらに生物化学発光の撮影用にと、より高感度なCCDカメラが開発されている。
CCD補遺
高木俊夫
p53癌抑制遺伝子兄弟/姉妹の新たな上流シグナル
バンコマイシンが効かない―メチシリン耐性獲得のメカニズム
メチル化といっても蛋白質のことです―転写を制御する蛋白質メチル化酵素
新しい細胞内ゴミ処理システム―オートファジーに関与する新しい蛋白質複合体
植物細胞によるバケツリレー
愛を取り結ぶフェロモンの伝達経路
紫外線損傷修復とDNAポリメラーゼη
【シリーズ 蛋白質・核酸・酵素の1分子測定と操作法】 |
単一分子検出によるDNA塩基配列解析
石川 満
細菌、1個の蛍光分子を光学顕微鏡を用いて画像化したり分光したりできるようになってきた。このような技術を応用した研究は多岐にわたるが、分析化学への応用がいま注目をあびている。
(44)海洋科学技術センター・深海環境フロンティア
辻井 薫
奥貫一男先生を偲ぶ
和田敬四郎
【Book Review】
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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