PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.44 NO.2 1999
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B5判 100ページ T1105941091236
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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がん抑制遺伝子p53 ファミリー研究の最近の進展 井川洋二
最近、ヒトp53類縁遺伝子のp73,p51が相次いで見いだされた。それぞれ神経系、腺・筋系で働くが、種間の保存性からp53の先祖とみなされる。変異p53の影響を受けにくいため、がん遺伝子治療への応用が期待される。
非受容体型蛋白質チロシンキナーゼCAKβ/PYK2
佐々木輝捷・青砥 宏・佐々木洋子・石埜正穂
焦点接着キナーゼFAKは細胞にとって必須な機能分子である。第2のFAK族チロシンキナーゼCAKβが制御する下流シグナル経路はFAKに似ているが、上流シグナルの違いによりFAKとは異なる機能が想定されている。
TFUDサブユニットTAFは擬態により転写を制御する 白川昌宏
最近、TAFU230のN末端ドメインTBPの複合体の立体構造が決定され、TAFによる転写抑制の機構が原子レベルで判明した。複合体中のTAFU230の構造と表面電荷はTBP-DNA複合体中の変形したDNAと高い類似を示し、TAFが分子擬態によってTBPに結合していることがわかった。
インテグリン研究の生い立ちと現状 林 正男・宮本泰則
腎臓の形態形成におけるインテグリンα8β1の役割 傳田澄美子
遺伝子ノックアウトマウスにより、インテグリンα8β1が腎臓の初期発生における上皮-間葉相互作用の重要なステップを担うことがわかった。
骨系細胞と骨マトリックス蛋白質との相互作用による分化誘導と機能発現
―骨リモデリングにおけるオステオポンチンの役割 植村寿公・根本淳子・Hua-Yun Deng
非コラーゲン性骨蛋白質オステオポンチンは骨系細胞の主役である骨芽細胞、破骨細胞の分化誘導、機能発現に重要な働きをしており、骨リモデリングのローカルな制御を行なっている。
真核生物の翻訳開始制御 ―最近の展開 礒山 毅・白木和子
てんかん遺伝子の同定と機能
高等植物遺伝子のスプライシング機構 ―イントロン認識かエキソン認識か
‘いかだ’に乗る神経機能分子
TIMP-1はB細胞のアポトーシスを抑制する
がん細胞転移の新しいモデル
大腸菌で抗がん剤の選別ができるか?
好熱菌の全ゲノム配列決定とその意義 増井良治・倉光成紀
多くの微生物ゲノムの配列決定が進むなかで、“ポストゲノム時代”の新たなモデル生物として、立体構造に基づく機能解析に適した好熱菌が注目されはじめている。
【シリーズ ライフサイエンスのための系統保存とデータバンク】 |
アサガオの系統保存 仁田坂英二
微生物株系統保存とデータ活動 菅原秀明
1998年度ノーベル医学・生理学賞受賞に寄せて
Murad博士、Ignarro博士、Furchgott博士
―一酸化窒素(NO)の生体機能解明 三木直正
充実するゲノムデータベース ―将来の可能性と課題 田畑哲之
RT-PCR法の改良 ―one step RT-PCR と mRNA selective PCR
山本純子・向井博之
やっと得られた貴重なRNAから多くの情報を手に入れたいものである。PCR法より気遣いの要求されるRT-PCR法において、操作性・反応性のよいシステムを紹介する。
キャピラリー電気泳動 ―金属イオンから遺伝子まで(1)
キャピラリーをどう活用するか 北岸恵子・山田浩美
無機イオンから生体高分子までの広い分析対象を高速・高分離能で分析できるキャピラリー電気泳動法の原理とその魅力をわかりやすく解説する。
【Book Review】【今月のKey Words】
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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