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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME

VOL.43 NO.9 1998

    蛋白質 核酸 酵素

7

B5判 104ページ T1105941071238

ISSN 0039-9450

共立出版株式会社

  
特集 共生の分子生物学 編集:工藤俊章

序説 工藤俊章

深海化学合成共生系−チューブワーム共生系 長沼 毅

    深海生物チューブワームは化学合成細菌を共生させている。海底から供給される硫化水素で共生細菌が化学合成を行ない,それが宿主の栄養源となる。この化学合成共生系という巧妙な戦略を概説する。

同翅目昆虫の内部共生微生物の機能・進化・起源 深津武馬

    必須な遺伝因子としての内部共生微生物はどこからきて,どのように獲得されるのか?内部共生進化の実験場のような様相を呈している同翅目昆虫において,その起源と進化を探る。

シロアリ腸内共生系 大熊盛也・守屋繁春・工藤俊章

    シロアリは腸内において多様な微生物と複雑な共生関係を構築して植物遺体のバイオリサイクルに成功している。巧妙かつ多機能のシロアリ腸内共生系を最近の知見をもとに概説する。

森林生態系の隠れた役者−樹木と外生菌根菌の共生系 宝月岱造

    森林を支えているのは植物や動物たちだけではない。地面の下では,外生菌根菌が樹木と共生関係を結び,土壌中の栄養を根に代わって吸収し,樹木の生長を支えている。

編者紹介 依田幸司
【総説】
ImportinとExportin−蛋白質とRNAの核-細胞質間輸送に関与する受容体 大野睦人

    核内輸送因子群Importinに加えて,核外輸送因子群Exportinが発見され,蛋白質とRNAの核-細胞質間輸送の分子機構についての理解は爆発的に広がった。

コンビナトリアル・バイオシンセシス
  −ポリケチド化合物を例として 池田治生・大村 智

    最近,抗生物質などの微生物2次代謝産物生合成遺伝子の解析が進み,微生物が本来もっている生合成の"設計図"を書き換え,種々の化合物を微生物に創出させることが可能となってきた。

【Fraction Collector】
hthとexdはAntp下流の触角決定遺伝子である

FADDは細胞死と細胞増殖を制御する

MMP-9は血管新生を誘導する−ノックアウトマウスの研究から

ウイルスの存在ががんを維持している?

小胞輸送研究は新段階へ−SNAREを介した人工膜の融合

小胞体膜のホモ型融合
【ライフサイエンスのための系統保存とデータバンク】
枯草菌の系統保存とデータベース 定家義人・小笠原直毅

カイコの系統保存 山本俊雄
【新実験講座】
見直そうpH測定(6) pH測定の新展開 野村 聡

    半導体技術やコンピューター技術を取り入れた新しいpH測定について,その測定原理,応用を解説する。さらに,pHイメージングならびに最新のpH測定技術を紹介する。

pH小史(6):pH計とベンチャー(その2)
【センサーテクノロジー】
バイオセンサーと電子工学,そしてバイオロボットへ 森泉豊栄

    電子工学的観点からバイオセンサーを発展させる試みとして,情報処理手段と結びつけて味や匂いを識別するシステム,ガス漏れの元を探知するロボット,可塑性をもつセンサーなどの研究を紹介する。

【学会見聞記】
COE国際シンポジウム アルツハイマー病
−家族性アルツハイマー病遺伝子からのアプローチ 水野敏樹・橋本 保

【Book Review】【今月のKey Words】


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