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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME

VOL.43 NO.7 1998

    蛋白質 核酸 酵素

6

B5判 96ページ T1105941061239

ISSN 0039-9450

共立出版株式会社

【総説】
転写因子と細胞分化−STATの細胞性粘菌における役割 川田健文
    細胞性粘菌にもSH2シグナル伝達系(転写因子STAT)が存在し,細胞の分化に深くかかわっていることがわかった。この伝達系は多細胞生物が獲得した最初のシグナル伝達系か?細胞性粘菌の有用性に迫る。

肺胞表面をおおうサーファクタント−特異蛋白質の構造,機能,病態

    黒木由夫・佐野仁美・相馬 仁・秋野豊明

    呼吸を円滑に進める作用をもつ肺サーファクタントの特異蛋白質は,生体防御機能,肺胞細胞や特異脂質との相互作用などの新たな機能をもつ。4種の肺サーファクタント蛋白質の構造−機能が解析され,病態肺での分子異常も解明されてきた。

単純ヘルペスウイルス1型−遺伝子機能の研究と遺伝子治療への利用 

    梅根健一・吉田正己

    多数のヒトが感染しているポピュラーなウイルス,HSV-1の遺伝子機能および感染様式に関する研究の進展は,神経細胞への遺伝子導入および脳腫瘍治療のための新たな方法を可能にした。

【ショートレビュー】
蛋白質 C 末端配列分析の最近の進歩 次田 晧

    蛋白質をパーフルオロ化された脂肪酸あるいは脂肪酸無水物で処理し,反応生成物を質量分析法にかけることによって,アミノ酸配列を在来法とは逆にC末端側から決定することができる。

微生物のエンドグリコシダーゼの活性解析とその応用
   −糖鎖を切り糖鎖をつける特異的な酵素の利用 山本憲二

    糖鎖を切ったりつけたりできる酵素が注目されている。それがエンドグリコシダーゼである。従来の分析用から生理活性物質の生産にかかわる酵素へと,その応用範囲は広がりを見せている。

アルツハイマー病脳に見られる構造病変 宮川太平

    アルツハイマー原線維変化は顆粒状物質からなる8本の微小線維が縦軸方向にらせん状に巻き,中空をなす線維であり,paired helical filamentではない。異常な線維の超微細構造を記載する。

新シリーズ【ライフサイエンスのための系統保存とデータバンク】

はじめるにあたって 中辻憲夫

マウス系統保存とデータベース 城石俊彦

Live Stock Databaseから見た近交系ラット 松本耕三
【Fraction Collector】

NK 細胞による"自己"認識 −シグナルペプチドの第2の機能

転写抑制因子としての E2F −E2F6/EMAの発見

フェロモンによるヒト月経周期の調節

EDG-1はスフィンゴシン-1-リン酸受容体である!
   −新しい細胞間セカンドメッセンジャーとしての Sph-1-P
【解説】
プロテインデータバンクの現場から 楠木正巳

    プロテインデータバンク(PDB)の編集のプロセスを内側から体験し,その現状と将来の方向性を観察することができた。文献からは知りえない情報も交えて報告する。

【新実験講座】
見直そうpH測定(5) pH測定アラカルト 野村 聡

    pH測定には,ガラス電極法のほかに電気化学的測定法,比色法,蛍光色素法,NMR法などがある。それぞれの測定原理,利点,測定に際しての注意点などを解説する。

pH小史(5):pH計とベンチャー(その1)
【追悼】
長野泰一先生を偲ぶ 小高 健

長野泰一先生のご逝去を悼む 栗本雅司
【訳者は語る】
なんとかしたいバイオ専門用語
   −「細胞生物学辞典」(第2版)を訳し終えて 林 正男

【Book Review】【今月のKey Words】


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