PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.43 NO.6 1998
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B5判 100ページ T1105941051230
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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小特集 HIV感染症治療の分子生物学的基礎
エイズ治療薬としてのHIVプロテアーゼ阻害剤の開発 質遷移状態に基づく分子設計 木曽良明
基質遷移状態の概念に基づき理論的に分子設計されたHIVプロテアーゼ阻害剤は,理論どおり効果を示して医薬として次々と承認されており,エイズ治療におけるマイルストーンとなっている。
レトロウイルスの粒子形成とプロテアーゼ 吉仲由之・加藤伊陽子
ウイルスは自己複製の際に細胞の生化学反応に依存して増殖する。抗ウイルス物質探索の標的はウイルス特異的蛋白質やその構造である。HIVプロテアーゼはまさにその一例となった。
HIVプロテアーゼ阻害剤の臨床応用 知場伸介・新谷 誠・上野貴将・林 秀也
HIVプロテアーゼ阻害剤はエイズ治療に光明をもたらしている。HIVプロテアーゼ阻害剤の臨床応用に関する最新の知見と,問題点の克服に向けた具体的な試みを克服する。
ワラビ発癌物質−化学研究とDNA修飾 山田靜之・小鹿 一・木越英夫・杉浦幸雄
ワラビには強力な発癌物質が含まれている。その発癌物質の探索の背景と歴史,抽出・単離,構造,生体物質(とくにDNA)との反応,癌原遺伝子の活性化などについて解説する。
フェニルケトン尿症・高メチオニン血症の分子病理と遺伝子診断 長尾雅悦
先天性アミノ酸代謝異常症のなかで最も多くの変異が発見されているフェニルケトン尿症と,遺伝子解析により病因解明が新展開している高メチオニン血症の分子病理と今後の臨床応用を概説する。
培養系をもたない胃腸炎ウイルス,ヒトカリシウイルスの分子生物学
中田修二・本間真二郎・沼田和子
ヒトカリシウイルスに関する研究は,分子生物学的手法の導入によりこの5年間で長足の進歩をとげた。ウイルスの分類,遺伝子構造の分析,遺伝学的多様性など,最新の知見を紹介する。
フレームシフトが老化の原因?
テロメラーゼによるヒト細胞不死化の新展開
tPAは両刃の件
先んずれば人を制す−ヒトヘルペスウイルス8型との戦い−
短期記憶にインテグリンが必要
動きだした進化分子工学 西垣功一
進化分子工学は従来のバイオ技術の量的発展であるといえる。ちょうどIC技術がそうであったように。そして,それも動きはじめは他愛なく見えた。さて,進化分子工学の21世紀の姿は?
バイオテクノロジー政策と安全性論議 炭田精造
遺伝子組換え食品が食卓にのぼる時代になった。これは組換えDNA技術が登場して以来,二十余年をかけて専門家による綿密な論議を経て到達した結果である。その論議の基礎を述べる。
見直そうpH測定(4) ガラス電極pH計 Q&A
−カスタマーサポートの現場から 上田佳以
近年,pH測定が簡便に行なえるようになった反面,種々の不具合も生じる。実際に使用者が測定中に出会う問題を取り上げ,より正確にpH測定を行うためのポイントを具体的に解説する。
pH小史(4):pHの二重性
原子間力顕微鏡によるDNA研究の現状−原子間力顕微鏡でDNAの研究がどこまで進んでいるのか 岡田孝夫・谷川雅人・堀 邦夫・高橋威夫
新しいAFMの応用として,DNA長の計測および可視化に焦点をあて,酵素活性の評価,スーパーコイルDNAの高次構造の可視化などDNAセンサーとしてのAFMについて述べる。
1997年度国際生物学賞受賞に寄せて E.M.Meyerowits博士
高等植物の分子遺伝学を拓いた功績 後藤弘爾
第13回国際生物学賞記念シンポジウム
植物生物学の最前線 小山時隆・澤 進一郎・清水健太郎
【Book Review】【今月のKey Words】
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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