BIOWEBホームへ


PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME

VOL.43 NO.1 1998

    蛋白質 核酸 酵素

1

B5判・ 98ページ・T1105941011234

ISSN 0039-9450

共立出版株式会社

【総説】
蛋白質にジスルフィド結合を導入する細胞の仕組み 曾根道夫・伊藤維昭
    蛋白質にジスルフィド結合が正しく効率的に導入されるためには、複数の"Dsb因子"とそれらの酸化還元制御が重要であり、呼吸鎖まで動員されることが最近わかった。 曾根道夫・伊藤維昭

ジフテリア毒素を用いた細胞機能の解析 河野憲二・斉藤美知子・岩脇隆夫・木俣行雄

    「毒にもなれば薬にもなる」と言われるように、うまく利用すれば毒素は非常に特異性の高い細胞機能研究の道具(薬)となる。毒となるか、薬となるか、研究者の腕の見せどころである。

G蛋白質Rhoファミリーを活性化する癌遺伝子 三木 徹

    DBL癌遺伝子ファミリーは、低分子量G蛋白質Rhoファミリーをヌクレオチド交換により活性化する。最近、数多く知られるようになってきたDbl蛋白質ファミリーによるシグナル伝達を総説する。

ムスカリン性アセチルコリン受容体から核へのシグナル伝達機構-低分子量GTP結合蛋白質を介した経路 寺本英巳・J.S.Gutkind

    G蛋白質共役型レセプターであるムスカリンレセプター(m2)から低分子量GTP結合蛋白質を経由し、MAPKファミリーを経て核に至るシグナル伝達機構について、最近の知見を含め考察する。

【パネルディスカッション】
これからの生命研究 パネラー:大石道夫・勝木元也・吉川 寛・吉田光昭                                                     コーディネーター:松原謙一・中村桂子

    分子生物学の第一世代の研究者たちが、これまで何を考え何をしてきたかを語り、それらをふまえて、生命現象の統合と個別性、新しいコンセプト、医療や産業との接点、科学政策の問題、これからやるべきことなどについて議論をたたかわす。

【今月のKey Words】
ADPリボシル化 ムスカリン性アセチルコリン受容体
【Fraction Collector】
p53の新しい仲間,p73-神経芽細胞腫の癌抑制遺伝子

ヒトにもあったperiod遺伝子ホモログ

Cochaperone-シャペロン界の女王Hsp70をとりまく多彩な婦人たち

神経伝達物質の新しい失活システム

痴呆新治療薬の可能性を持つTGF-β1

神経毒性の新細胞内蛋白質ERABの発見

あと始末も自分で-Smadファミリー

あなたの軟骨アグリカンのCSは何本?-ヒト軟骨アグリカンゲノムDNAの多型
【解説】
プリオン説の展開とウシ海綿状脳症(狂牛病) 山内一也

    プリオン説は微生物学の謎とされた伝達性海綿状脳症の病因解明の突破口となり、さらに狂牛病対策およびそのヒトへの感染の問題の取り組みにも大きく貢献してきた。これらの側面を解説する。

金属置換クロロフィルの物理化学 小林正美・秋山満知子・山村麻由・木瀬秀夫・渡辺 正

    これまで天然に見いだされたクロロフィルの中心金属は例外なくMgであった。しかし昨年、この常識が覆った。本稿では、中心金属置換クロロフィルの物理化学的特性から眺めた光合成について解説する。

【ゲノム情報】
胃疾患原因菌Helicobacter pyloriの全ゲノム配列決定の意義 中澤晶子

    世界中の研究者が待ちに待った胃疾患原因菌Helicobacter pyloriの全ゲノム配列が公開された。発見からわずか15年目のことである。ゲノム情報をもとにユニークな病原菌の謎を探る。

【ニュース】
Stanley B.Prusiner博士-1997年度ノーベル医学・生理学賞に寄せて 山内一也
【学会見聞記】
第17回 札幌がんセミナー国際シンポジウム                        

癌制御における細胞骨格とG蛋白質 藤田寿一

【Book Review】【今月のKey Words】


[バイオウェブ - HOME] BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp