PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.42 NO.13 1997
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B5判・ 100ページ・T1105941101232
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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神経系スフィンゴ脂質の謎を解く 平林義雄・古屋茂樹
神経細胞膜に存在するスフィンゴ脂質の謎にメスが加えられつつある。とくにセラミド鎖が神経細胞の生存と死という相反する現象にかかわる機能(情報)分子があることがわかってきた。
小脳形成とオーファン核内レセプターRORα 松井隆司
オーファン核内レセプターRORαが小脳プルキンエ細胞の神経シナプス形成を支配する転写制御因子として働いている。その遺伝子変異が小脳形成の不全を招き,運動失調の原因となる。
ボツリヌス神経毒素−無毒成分複合体の構造と機能 井上 薫・藤永由佳子・横田憲治・小熊惠二
ボツリヌス神経毒素は無毒成分と結合し,3種類の大きさの巨大分子を形成する。経口摂取された毒素は巨大分子のまま小腸より吸収される。これらの機序を分子から生体レベルで解析した。
LIMドメイン−蛋白質間の相互作用にかかわるダブルジンクフィンガー 水野健作・樋口 理
LIMドメインは蛋白質間の相互作用を担うジンクフィンガー構造である。LIMドメインをもつ蛋白質は細胞の運命決定,細胞骨格の制御,シグナル伝達など重要な生理的機能を果たしている。
分泌系およびエンドサイトーシスにおける蛋白質輸送機構 大野博司
小胞体,ゴルジ体,エンドソーム,リソソーム,形質膜など分泌系およびエンドサイトーシス系の細胞内小器官を結ぶ蛋白質の細胞内輸送はこの数年で長足の進歩を遂げ,分子の言葉で語ることが可能になった。
ミトコンドリア内膜へのコレステロール輸送におけるStAR蛋白質の役割 菅原照夫
ステロイドホルモン合成の律速段階を調節するStAR蛋白質がクローニングされ,先天性リポイド副腎過形成の責任遺伝子であることが判明した。StARはステロイドホルモン合成の必須因子である。
体内時計は転写因子によって刻まれる?
食うべきか食わざるべきか
−アポトーシスを起こすプロテアーゼCaspaseによるキナーゼの活性化
Caspase-3がいま注目されている!
Bcl-2はミトコンドリア膜の孔を閉じる
ストレッチで元気になる細胞
マウスからヒト抗体が!?
ソニックヘッジホッグと基底細胞癌
暗反応は暗所では起こらない−植物のチオレドキシンの標的
フグ毒センサー 渡辺悦生
カエル膀胱膜上のNa+チャネルを利用したNa+チャネル阻害物連続計測用組織センサーがなんと80fgのフグ毒テトロドトキシンをキャッチした。これまで見落とされていたマイナー成分の発見につながるか?
蛋白質の熱測定(T) 深田はるみ
リガンド結合反応の熱力学的研究に必要とされる滴定型熱量計について,装置の仕組みや測定例を紹介する。リガンド結合だけでなく酵素反応などへも広く適用することができる。
熱測定Q&A(その1)
(35)東京工業大学生命理工学部 生物工学科・生体分子工学科 畑中研一
学部生からの研究生活体験談・大学教育への提言 川澄正興
もっと地球を幸せにしたいから 樋口光雄
【Book Review】【今月のKey Words】
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