PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.41 NO.10 1996
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8
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B5判・ 98ページ・T1005941121202
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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【特集 遺伝子疾患としてアルツハイマー病を捉える】 |
序 森啓
早期発症型家族性アルツハイマー病の原因遺伝子S182(presenilin-1) 池田将樹・Peter H.St.George-Hyslop
世界中の研究者が探し続けてきた家族性アルツハイマー病の原因遺伝子とその異常がついに明らかとなった。この発見はアルツハイマー病を解明するうえで画期的な一歩となるはずである。
アルツハイマー病原因遺伝子STM-2 大島淳子・Gerard D.Schellenberg
STM-2は、Volga German家系内の家族性若年発症アルツハイマー病原因遺伝子として同定された。第1染色体上に存在し、膜蛋白質をコードしているが、その機能はわかっていない。
アルツハイマー病原因遺伝子APP 玉岡晃・亀谷富由樹
アルツハイマー病の脳内に広範に沈着するβ蛋白の前駆体(APP)の遺伝子変異が家族性アルツハイマー病において報告されており、β蛋白の生成・沈着とAPP遺伝子変異の関係が解明されつつある。
アルツハイマー病危険因子としてのアポリポ蛋白質Eとその受容体の分子遺伝学 奥泉薫・辻省次
遺伝子多型の解析により、臨床的に明らかな遺伝歴のない孤発性のアルツハイマー病の研究は新しい時代を迎えた。分子遺伝学の新たなアプローチについて概説する。
アポリポ蛋白質Eとその受容体とアルツハイマー病 池田和彦
痴呆は脳血管性痴呆とアルツハイマー型痴呆に大別される。高脂血症や動脈硬化と関連するアポリポ蛋白質Eが、脳血管性痴呆ではなく、実はアルツハイマー型痴呆と密接に関連するという意外な展開をみせている。
LRP(α2マクログロブリン受容体)とアルツハイマー病変 秋山治彦・遠山育夫
LRPの中枢神経系における発現と機能、アルツハイマー病の病理過程における役割について、今日までに明らかになっていることを紹介する。
アルツハイマー型痴呆とその類縁疾患―その神経病理学的特徴 池田研二
アルツハイマー型痴呆は臨床的にも、病理学的にも広いスペクトラムを示す。この事実を理解することは本疾患の研究において重要である。アルツハイマー型痴呆ならびにその類縁疾患について、神経病理学の立場から紹介する。
編者紹介 井原康夫
アポリポ蛋白質E 老人斑 神経原線維変化 抗炎症剤療法 ホルモン療法 多因子遺伝学
昆虫のインスリン族ペプチドの分子構造と機能部位―インスリンとの比較 永田宏次・鈴木昭憲・稲垣冬彦
無脊椎動物で初めてインスリン様分子の高次構造が明らかにされた。ヒトとカイコのインスリン族ペプチドの分子構造や機能部位を比較することにより、これらの発散的分子進化について考察する。
指の形成とBMPのアポトーシスシグナル
骨粗鬆症治療薬による破骨細胞の調節
体性感覚皮質における可塑性の脳磁図計測
FAKの制御メカニズム
シグナル伝達の場として細胞膜カベオラ
新しいテロメラーゼ阻害剤
古くて新しいリボソーム研究―見えてきたペプチジルトランスフェラーゼの正体
tRNA中の5-ニトロウラシルはどうふるまう
細菌におけるC型シトクロム生合成の道筋
マウス胎仔の血管観察法 近藤俊三
マウス胎仔はきわめて小さいが、その全身血管観察が可能となった。本法は胎仔発生や腫瘍組織における血管新生、あるいはトランスジェニックマウスなどへの応用が期待される。
(26)三菱化学生命科学研究所 佐藤茂
水島昭二博士の思い出 野村眞康
水島昭二先生をしのぶ 徳田元
走査プローブ顕微鏡で広がるナノワールド 藤平正道
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