PROTEIN, NUCLEIC ACID AND
ENZYME |
VOL.54 NO.11 2009 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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DNAトポイソメラーゼUβによる神経関連遺伝子の発現制御
筒井 研・筒井公子・宮地まり・佐野訓明
トポイソメラーゼUβはDNA鎖の切断・再結合にはたらく酵素であるが,神経細胞の分化において神経関連遺伝子の転写誘導を制御し,また,この酵素の作用点とこれら遺伝子の局在とに相関のあることがわかってきた.
蛍光プローブの精密設計による生細胞応答の観測とin vivoがんイメージングの実現
浦野泰照
低分子化合物をベースとする蛍光プローブの論理的な精密設計法の確立によって,種々の検出対象を可視化することができるようになり,生きている動物の体内の微小がんをリアルタイムに“見る”ことまで可能になった.
鎖がからまないようにする
ハンチントン病で神経細胞死にかかわる低分子量G蛋白質
伝染し拡大する動かぬ証拠
タウオパチーは第2のプリオン病か?:パート2
B型の人はノロウイルスに感染しにくい?
生命の起原前のRNA合成の新たな道
EGF受容体の非対称なホモ2量体形成によるキナーゼ活性化
ダウン症からみえてきた抗腫瘍戦略
血栓の成長を促進するメカニズム
ずり応力変化の重要性
細胞内のプリオンによるユビキチンリガーゼの障害
自己免疫疾患の夢の治療薬
自己応答性Th17細胞を抑制する低分子化合物
GFPの遺伝子が使えなかった頃に
宮脇敦史
■ シリーズ ライフサイエンス系企業が博士卒人材に期待すること |
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製薬企業の創薬研究者としての期待
柳輝夫
リボソームの活性部位にあるRNA分子スイッチの“動き”=“はたらき”を探る
近藤次郎
リボソームにはRNAからなる分子スイッチが存在し,正しいtRNAを選択することで正確な蛋白質合成を可能にしている.RNA分子スイッチの“動き”をとらえることによって,その“はたらき”が明らかにされた.
神経幹細胞の非対称分裂における蛋白質局在の制御機構
西村隆史
幹細胞は運命決定因子を非対称に分配させることで非対称に分裂し,分化する娘細胞と自己複製する幹細胞自体を生み出している.神経幹細胞をモデルとして,非対称分裂における運命決定因子の局在制御機構を概説する.
微小管と細胞間接着装置との相互作用
孟 文翔
カドヘリンは細胞外領域で細胞間の接着にはたらき,細胞質領域ではカテニンを介して微小管と結合し細胞接着を動的に制御している.このたび,これまで不明であったカドヘリンと微小管とをつなぐ蛋白質が発見された.
トランスポーター発見による
スフィンゴシン1-リン酸シグナル研究の新展開
望月直樹
細胞膜の構成脂質であり,シグナル伝達物質としても機能するスフィンゴシン1-リン酸のトランスポーターが発見された.血管や骨髄内でのスフィンゴシン1-リン酸シグナルの伝達機構および機能の解明が期待される.
アミノ酸ホモポリマーを合成する新たなペプチド合成酵素
清野吉十・山中一也・丸山千登勢・高木博史
放線菌の2次代謝産物として生産されるε-ポリ-L-リジンは,天然のアミノ酸ホモポリマーとして非常にまれな存在である.単純な構造にもかかわらず合成機構が不明であったが,最近,その合成酵素が見いだされた.
ダイナミックな光学分割による光学活性アミノ酸の合成
α-アミノ-ε-カプロラクタムラセマーゼの構造と機能
岡崎誠司・山根 隆・浅野泰久
アミノペプチダーゼとアミノ酸アミドラセマーゼとを組み合わせれば,鏡像異性体の動的な光学分割法により理論収率100%で光学活性アミノ酸が得られる.アミノ酸アミドラセマーゼの発見と立体構造解析を紹介する.
蛋白質の内部にある疎水性空洞の“深呼吸”をみる
時間分解X線構造解析法による蛋白質ダイナミクスの研究
富田文菜・足立伸一・腰原伸也
蛋白質の動的な構造変化の観測を可能とする時間分解X線結晶構造解析法によって,ミオグロビン内部での一酸化炭素の移動経路が明らかになり,また,それにともなうミオグロビン内部の疎水性空洞の変形も観測された.
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