PROTEIN, NUCLEIC ACID AND
ENZYME |
VOL.54 NO.6 2009 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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立体構造解析からみえてきたSecAによる蛋白質の膜透過の駆動機構
森 博幸・塚崎智也
細菌の蛋白質膜透過反応では,SecAがATP加水分解にともなう構造変化によりポリペプチド鎖をSecYEG膜透過チャネルに押し込んでいる.これらの立体構造が解明され,新たな膜透過駆動モデルが提唱された.
蛋白質は折りたたまれなければはじまらない?
ヘリックス形成へのアプローチ
西村千秋
蛋白質の折りたたみについて,NMR解析による原子レベルでの解析が進んでいる.折りたたみの開始からわずか数十ミリ秒のあいだに蓄積する折りたたみ中間体の構造を中心に,折りたたみの過程とその機構を解説する.
植物におけるCO2応答の分子機構
祢¥~太郎・橋本美海・松田 修・射場 厚
植物は光合成を効率よく行なうため,気孔をとりまく孔辺細胞でCO2濃度を感知し気孔開度を調節している.その分子機構は不明であったが,遺伝学的手法でCO2シグナル伝達蛋白質とそのエフェクターが同定された.
古典的な光応答現象と新しい光受容体
池内昌彦
シアノバクテリアの走光性や光合成色素の調節現象はよく知られているが,最近,それらにかかわる光受容体がはじめて単離された.植物のフィトクロムよりも色や反応性に多様性をもつこれら光受容体について解説する.
機能性脂質の微生物による生産
アラキドン酸に関連する油脂の発酵生産を中心として
櫻谷英治・安藤晃規・小川 順・清水 昌
微生物には植物や動物とは異なる機能性油脂を産生するものがあり,それら油糧微生物の探索・開発が進められてきた.アラキドン酸産生細菌を用いた高度不飽和脂肪酸を含む油脂の生産と,それらの分子育種を紹介する.
新しいプロテオ−ム解析法,FD-LC-MS/MS法の展開
今井一洋・一番ヶ瀬智子
新たに開発されたプロテオーム解析法FD-LC-MS/MS法は,蛋白質を発蛍光試薬で標識して液体クロマトグラフィーにより分離し質量分析で同定する.定量性と再現性を備えたこの手法を解説し応用例を紹介する.
1分子イメージング:できないと言われたことにチャレンジ
徳永万喜洋
クロマチン再編成をつうじて遺伝子活性化にかかわるmRNA型長鎖ノンコーディングRNA
廣田耕志・太田邦史
ノンコーディングRNAのうちmRNA型長鎖ノンコーディングRNAの機能はほとんど解明されていなかったが,最近,その転写がクロマチン再編成を誘導し,最終的に大規模な転写をひき起こしていることがわかった.
ALK遺伝子の活性型変異は神経芽腫の発症に関与する
滝田順子・小川誠司
超高密度SNPアレイをもちいた神経芽腫の網羅的ゲノム解析により,原因遺伝子として膜貫通型チロシンキナーゼをコードするALK遺伝子を見いだした.これをターゲットにした新たな治療法開発の糸口がみえてきた.
ガの超音波交信:コウモリヘの対抗戦略と音響交信の進化
中野 亮・高梨琢磨・田付貞洋・石川幸男
超音波を発するコウモリによる捕食を避けるため,ガは超音波を感受する耳を発達させたが,一部の種ではメスとの交尾のためにも超音波を利用している.アワノメイガは微弱な超音波を用いて秘密の交信を行なっていた.
カでモニターするカルモジュリンの動態
リング状ATPaseの新しい反応モデル
しゃくとり虫の動きでDNAを取り込む?
見えました! 大腸菌の細胞骨格繊維
べん毛を使って感染する病原性大腸菌
アルツハイマー病が女性に多い謎の解明
プリオンとアルツハイマー病との意外な関係
レニン-アンジオテンシン系と老化との開運
遅れてやってきた表現型
同じリガンド-受容体による神経細胞死と軸索退縮の制御
ダニ糞中の蛋白質はLPS受容体を介してアレルギーを誘導する
活性化カルモジュリン依存性キナーゼIIクラスターの伝搬
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