PROTEIN, NUCLEIC ACID AND
ENZYME |
VOL.54 NO.2 2009 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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アーキア:第3の不思議な生物
編集 石野良純
特集にあたって
石野良純
生命の進化と古細菌
山岸明彦
古細菌(アーキア)は真核生物や真正細菌とは異なる第3の生物界を構成する.古細菌は真正細菌より真核生物に近い特徴をもち,これらの比較から真核生物の誕生過程と全生物の共通祖先についての情報が得られる.
いま明らかにされるアーキアの物質循環における役割
布浦拓郎・高井 研
環境から得た試料から直接ゲノムDNAを調製しこれを解析するメタゲノム解析により,アーキアが地球上の物質循環に重要な役割をはたすことが明らかになりつつある.全地球に広がるアーキアの生態の一端を紹介する.
アーキアのゲノムからみえるもの
跡見晴幸・福居俊昭・金井 保・今中忠行
アーキアはさまざまな点で真核生物や真正細菌とは異なるが,そのゲノムはどのような特徴をもつのだろうか? これまでに明らかにされたアーキアゲノムの特徴と,そこから予想される特有の代謝機構について紹介する.
アーキアの脂質膜の特性と生物の進化
古賀洋介
アーキアの生化学的な特徴として,真核生物・真正細菌とは膜脂質の立体構造が異なっていて,これがアーキアと真正細菌の分化の原動力なったとも考えられる.アーキア脂質の構造,生合成,系統分類について概説する.
超好熱性アーキアのユニークな糖代謝系
大島敏久・櫻庭春彦
超好熱性アーキアには真核生物や真正細菌にはみられない特徴的な糖代謝系の存在することがわかってきた.これら経路にはユニークなATP生産系が存在し,これにかかわる特異的な酵素についての研究も進みつつある.
アーキアのDNAトランスアクション
その共通性と多様性
石野園子・石野良純
アーキアのゲノムDNAは真正細菌と同じ環状2本鎖構造をとるが,その維持・伝達機構は真核生物と類似し,アーキアにのみ存在する蛋白質もある.アーキアゲノムの維持・伝達機構は生命の分子進化からも重要である.
系統樹 16S rRNA 細胞膜 バイオマス メタゲノム 中央代謝経路
ATPとアスパラギン酸の化学伝達をつかさどる小胞型トランスポーターの発見
森山芳則
脳内におけるATPおよびアスパラギン酸の分泌機構は不明であったが,今回,蛋白質精製と活性測定という生化学的なアプローチによって,これらの分泌小胞への濃縮をつかさどる小胞型トランスポーターがみつかった.
リゾリン脂質アシル転移酵素研究の新展開
進藤英雄・清水孝雄
生体膜のリン脂質組成の多様性にはたらくリン脂質生合成経路は約50年前に提唱されたが,それにかかわるリゾリン脂質アシル転移酵素がついに同定された.いま,生体膜生合成の研究が飛躍的に展開しようとしている.
ペプチジルプロリルイソメラーゼの構造-機能相関
蛋白質の機能も,まずカタチから
伊倉貞吉・木下賢吾・伊藤暢聡
ある蛋白質の特定の機能が,特定の構造によりもたらされることを直接に示した例は少ない.ところが,ペプチジルプロリルイソメラーゼの活性発現には基質ペプチドが結合できる“適当なポケット”だけが必要であった.
アポE4がアルツハイマー病の危険因子である理由
もうひとつの記憶のメカニズム
光による体色変化の可塑性
血管と毒ガス?
硫化水素による高血圧の抑制
細菌のユビキチン様蛋白質とプロテアソーム
神経可塑性を維持するビタミンA
喘息の緩和に期待のかかるBik
神経細胞のダイナミクス:分子から,細胞,そして,個体へ
岡部繁男
■ シリーズ 正しい知識が捏造を防ぐ:データを正確に解釈するための6つのポイント |
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蛍光顕微鏡データの誤った解釈
水島 昇・鈴木邦律
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