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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.53 NO.14 2008
    蛋白質 核酸 酵素

11

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 

 ■ Review

染色体DNAが誘導する紡錘体形成の分子機構
横山英樹

染色体の分配に必須な装置である紡錘体の形成に,染色体DNA自体が不可欠なことが明らかとなった.また,紡錘体を形成する微小管の安定化に必須な蛋白質の同定により,紡錘体形成の分子機構の理解が進みつつある.

非自己RNAを認識するRIG-Iの立体構造と機能
成田 亮・藤田尚志

RIG-Iは細胞質内においてさまざまなRNAウイルスの感染を検知することで生体防御を行なっている.最近,明らかになったRIG-IのRNA認識領域の立体構造と細胞内ウイルス感染認識機構を中心に解説する.

シロアリの腸内微生物 バイオマス資源を高効率に利用する多重共生
大熊盛也・本郷裕一・野田悟子

シロアリの腸内では,多様な原生生物と細菌との多重で複雑な共生がみられる.近年,培養を介さない研究方法によって,シロアリの腸内微生物の群集構造と機能の研究が進み,その高効率な共生機構が解明されつつある.

 ■ Fraction Collector

抗生物質生産のダイナミクス

頭を柔らかくする蛋白質は神経回路を旅してくる

脂肪と筋肉のあいだ

神経回路の形成には軸索どうしの相互作用も非常に重要である

質量分析を用いた生体内蛋白質の相対定量

宿主の攻撃を逃れるためのダニのたくみな裏技

カエル卵でよみがえる死後脳

ミトコンドリアネットワーク調節とシトクロムc漏出は独立している

 ■ Current & Comments

研究のアウトプットの両輪としての論文と特許
前編:論文化と特許化で分岐する研究の道筋
石埜正穂

 ■ 学会見聞記

第20回 高遠・分子細胞生物学シンポジウム
「ビジョナリー生命科学」

瀬野悍二

 ■ Short Review

ヒトと分裂酵母で保存されたテロメアの最末端構造
三好知一郎・石川冬木

テロメアは染色体末端を保護し,テロメラーゼを制御する役割をもつ.今回,分裂酵母から見いだされたテロメア末端の構造はヒトとも類似性が高く,多くの真核生物で共通するテロメア維持機構の一端が明らかになった.

新規の光変換蛍光蛋白質プローブを用いた生体イメージングと動態解析
松田知己・永井健治

光刺激により蛍光特性が変化する光変換蛍光蛋白質で細胞や蛋白質を標識すると,その動態を知ることができる.このたび開発された新規の光変換蛍光蛋白質と,それを用いた細胞・分子動態イメージングにつき紹介する.

脊椎動物が春を感知するしくみをさぐる
吉村 崇

甲状腺に作用して代謝や成長を制御することが知られていた甲状腺刺激ホルモンは,機能ゲノム科学的な研究により,脳に作用し光周性を制御することが明らかとなった.脊椎動物が春を感知するしくみについて概説する.

真核生物における生物時計の新しい実験系:クラミドモナス
松尾拓哉・石浦正寛

単細胞性の緑藻であるクラミドモナスにおいて,全ゲノム配列を利用した順遺伝学的な解析により時計遺伝子を網羅的に同定した.この手法とその結果から,クラミドモナスに生物時計モデルとしての可能性がみえてきた.

イネゲノム研究の成果を利用した穀物育種の可能性
服部洋子・芦苅基行

全塩基配列が明らかになり,イネゲノム研究は飛躍的な進歩をとげている.この成果をイネ育種こどう応用できるのだろうか.野生種に保存されている有用遺伝子を利用した品種育種に焦点をあて,その可能性を紹介する.

 ■ シリーズ サロン・ド・バイオイメージング NEW!

シリーズ開始にあたって

生細胞蛍光イメージング
生きたまま,より速く,より高く,より美しく

平岡 泰

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ アナウンスメント

 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

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