PROTEIN, NUCLEIC ACID AND
ENZYME |
VOL.53 NO.9 2008 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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核と細胞質のあいだの輸送を担う因子の新たな機能――Kidをモデルとしてみえてきたもの
高木昌俊・田原清志・今本尚子
低分子量GTPaseであるRanとimportinβは,間期の核-細胞質間物質輸送だけでなく,分裂期の紡錘体形成反応をも制御していることがわかった.そして,その制御の対象はさらなる広がりをみせている.
マウスの精子形成からみえてきた“しなやかな”幹細胞-ニッチシステム
吉田松生
幹細胞とそれをささえるニッチにつき,ショウジョウバエの生殖細胞がもつ“きちょうめん”なシステムと,哺乳類の精子形成過程における“しなやかな”システムとを対比しながら,哺乳類の精子形成の特徴を解説する.
緑藻クラミドモナスのゲノムから植物と動物の機能を探る
福澤秀哉・久保雄昭・山野隆志
緑藻クラミドモナスは光合成を行ない鞭毛によって泳ぎ回る.すなわち,植物の原型でありながら動物の機能をもあわせもつ.クラミドモナスと植物・動物とのゲノム比較
から,動物や植物に特有の機能進化がみえてきた.
新しい自然免疫因子Akirinの発見
後藤 彰
ショウジョウバエ培養細胞を用いたゲノムワイドRNAiスクリーニング法により,自然免疫におけるシグナル伝達にかかわる新規の因子Akirinが発見された.Akirinは哺乳類でも重要な役割をはたしている.
tRNAを使うリボソームによらないペプチド結合形成反応
渡邉和則・富田耕造
アミノアシルtRNA蛋白質転移酵素はアミノアシルtRNAに結合したアミノ酸を蛋白質N末端に結合するユニークな酵素である.その構造解析と速度論的解析からペプチド結合形成の新たな触媒機構が明らかになった.
メダカの性別はどのように決定されているのか?
松田 勝
メダカから脊椎動物における第2の性決定遺伝子が発見された.なぜ,メダカでは,これまで多くの生物種で失敗していた性決定遺伝子の同定が成功したのだろうか.また,脊椎動物の性決定の多様性についても紹介する.
花の色のバイオテクノロジー ――最近の進歩
田中良和
植物はそれぞれ固有の酵素をもち特定の色素しか合成しないため種ごとに花の色は決まっている.今回,色素の生合成経路をバイオテクノロジーで改変することにより,青いバラやカーネーションをつくることに成功した.
植物におけるホウ素輸送の分子機構と制御――輸送能増強による欠乏耐性および過剰耐性植物の作出
三輪京子・高野順平・藤原 徹
ホウ素は生物に必須な元素であるが,高濃度では毒性を示す.最近,シ口イヌナズナからホウ素輸送蛋白質が単離され,酵母や動物のホウ素輸送蛋白質も同定された.また,ホウ素ストレス耐性植物の育種も可能になった.
光合成の光環境応答
園池公毅
光合成の本質はエネルギー変換であり,光という電磁波のエネルギーが,電気化学的なエネルギーへと変換されている.つねに変化しつづける光環境のなか,光合成生物がそれに応答するさまざまなメカニズムを解説する.
神経分化のマスター因子NRSF/REST,ES細胞の守護神となる
APPが中枢神経系の細胞運命を決定する
宅配もする再生資源回収業者
クラスリンによる極性輸送
蛋白質溶液論争
Galectin-9のアポトーシス受容体は依然として不明
T細胞の機能調節蛋白質Crtam
配列に無関係なRNAi
天文学に学ぶ科学コミュニケーション――学生がはじめた本格的な科学コミュニケーション活動
高梨直紘・平松正顕
■ シリーズ ライフサイエンス分野の統合データベース ≪最終回≫ |
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『蛋白質 核酸 酵素』バックナンバーの全文検索サービス公開にあたって
川本祥子
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