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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.53 NO.3 2008
    蛋白質 核酸 酵素

3

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 

 ■ Review

分裂酵母のスピンドル微小管形成は酵母特異的か?
核輸送とスピンドル極体の観点から

佐藤政充・戸谷美夏・登田 隆

細胞分裂は酵母からヒトまで共通な細胞現象であるが,高等動物と異なり,分裂酵母は分裂期でも核膜が消失せず,中心体のかわりにスピンドル極体をもつ.では,細胞分裂の分子機構もやはり,酵母特異的なのだろうか.

脊椎動物の未受精卵における減数分裂停止とその解除
西山朋子・大隅圭太

脊椎動物の未受精卵は特定の時期で細胞周期を停止し,受精によってこれを解除する.この制御機構については古くから研究されてきたが,近年ようやく,これらをつかさどる因子が明らかになり,その全容がみえてきた.

プロスタグランジンD合成酵素の構造と機能
裏出良博

プロスタグランジンD合成酵素には,睡眠や痛覚を調節するリポカイン型と炎症のメディエーターとなる造血器型とがある.これらの3次元構造が決定され,造血器型の阻害剤は筋ジストロフィーの治療薬として期待される.

 ■ Fraction Collector

ネアンデルタール人は赤毛で白い肌をもつ

コドンに隠された暗号
嗅覚受容体のアミノ酸コード領域に埋め込まれた転写抑制機能

行き場を失うと仲間に食べられてしまう

癌細胞のしたたかな戦略
攻撃を逆手にとる延命策

老結晶学者の箴言は偽りとなるか
蛋白質の高精度立体構造予測の位相決定への応用

カスパーゼによる限定的切断とN-ミリストイル化

“不老長寿薬をください”
抗うつ薬で延命?!

フェロモンは蛋白質?

アポトーシスの必須因子Apaf-1は細胞周期を制御する

 ■ シリーズ ライフサイエンス分野の統合データベース

統合データベースプロジェクトのサービスとその利用法
川本祥子・坊農秀雅

 ■ Short Review

メダカゲノムの解読
武田洋幸

メダカのゲノムがわが国の研究グループにより解読された.高精度のゲノム配列情報は,ゲノム進化,遺伝子進化,突然変異体の研究に威力を発揮する.生命科学の現代的なモデル動物として,メダカの地位が確立された.

ポリグルタミン蛋白質の毒性構造体の発見
永井義隆

神経変性疾患のひとつであるポリグルタミン病につき,原因蛋白質の構造異常と凝集,神経細胞での蓄積,細胞毒性の発揮機構について概説する.細胞毒性は原因蛋白質の異常コンフォメーション変移によりもたらされる.

MgtEトランスポーターによるMg2+のホメオスタシス機構
服部素之・濡木 理

多様な生理的役割を担うMg2+の生体内への取り込みと排出は厳密に制御されているが,詳細な機構はよくわかっていない.Mg2+トランスポーターのX線構造解析から,選択的な認識や輸送調節の機構が示唆された.

出芽酵母におけるプロリンの生理機能と代謝調節機構
生物のストレス適応戦略の応用をめざして
高木博史

生物には多岐にわたるストレス応答戦略があるが,プロリンにはさまざまなストレスから細胞を保護する機能がある.出芽酵母におけるプロリンの生理機能と代謝調節機構につき,ストレス適応戦略の応用も含め概説する.

 ■ 解説

進むG蛋白質共役型受容体の立体構造解析:展望と課題
天野剛志・廣明秀一

細胞外から細胞内へのシグナル伝達に重要なG蛋白質共役型受容体の構造生物学においては,いくつかの大きな進展があった.膜受容体の分子認識機構の解明は,これまで未解決だった多くの謎に対する答えを導き出した.

 ■ シリーズ 生命科学のコミュニケーション

研究現場に活かされるコミュニケーション活動をめざして“ゲノムひろば”の実践と調査から
白井哲哉・加藤和人

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ 公募・大学院・アナウンスメント

 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

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