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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.53 NO.1 2008
    蛋白質 核酸 酵素

1

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 

 ■ Review

DNAの高次構造と物理的特性に印された遺伝情報
大山 隆

遺伝情報はDNA中に核酸塩基の配列として符号化されているが,DNAの高次構造や物理的特性にもある種の遺伝情報が印されていることが明らかになってきた.真核生物においてそれらが担う遺伝情報につき概説する.

小胞体ストレスはどのように感知されるのか?
木俣行雄

細胞が小胞体ストレス状態におちいると蛋白質の高次構造形成が正常に進まなくなる.小胞体ストレスセンサーがどのようにしてこれを感知し,情報をサイトゾルへ伝えて小胞体ストレス反応をひき起こすのか,解説する.

 ■ Fraction Collector

経路は違っても,行き先は同じ?
生理的な心肥大と病的な心肥大を抑制する因子

細胞にしみいるタバコ
プロテアソームはニコチンの細胞内標的となる

転写制御因子Pax6によるインテグリン発現モードの転換
線虫のインテグリン研究からわかること

非極性相互作用だけからなる蛋白質の構造形成

祖先蛋白質の復活とその進化の推定

アトピー性皮膚炎をコントロールするものは?
マウスモデルを用いた検討

ピロリ菌は胃上皮細胞のインテグリンを標的としている

死細胞の取り込みを制御するユビキチンリガーゼ

 ■ シリーズ 生命科学のコミュニケーション

サイエンスライティングのすすめ
世間に伝わる文章を書こう

青山聖子

 ■ シリーズ ライフサイエンス分野の総合データベース

ライフサイエンスにおけるデータベース構築のための人材育成
瀬々 潤・池村淑道

 ■ Short Review

short ORFにコードされる短鎖ペプチドの機能
近藤武史・影山裕二

膨大な数のshort ORF転写産物が発見され,これらはnon-coding RNAと考えられてきたが,非常に短いペプチドをコードしている場合もあることがわかってきた.これら短鎖ペプチドの機能を探る.

スプライシング阻害剤の発見と創薬への期待
小竹良彦・甲斐田大輔・水井佳治・吉田 稔

天然物に由来するまったく構造の異なる2つの抗腫瘍活性物質の標的は,偶然にも,スプライソソームを構成する同じ因子であった.これらははじめての低分子スプライシング阻害剤であり,創薬標的としても注目される.

Fボックス蛋白質SCRAPPERに依存的な神経伝達物質放出の制御
瀬藤光利・矢尾育子

シナプス活動性を制御する分解系因子として見いだされたSCRAPPERはユビキチンリガーゼであり,可塑性因子RIM1と結合してプロテアソーム依存的分解を促進し前シナプスからのシナプス小胞放出を制御する.

志賀毒素の細胞内輸送異常を誘導するペプチド
西川喜代孝

腸管出血性大腸菌が産生する志賀毒素は,中性糖脂質を受容体とし逆行輸送により運ばれる.新たなペプチドライブラリーの構築により,志賀毒素特異的に結合するモチーフをもち逆行輸送を阻害するペプチドを同定した.

薬物排出のアンカートランスポーター,MATEの構造と機能
日浅未来・表 弘志・森山芳則

MATEはもっとも普遍的なトランスポーターのひとつであり,哺乳類MATEは薬物を最終的に直接体外に排出する役割をもつ.その幅広い分布と基質認識能から,生体内の疎水性物質の流通を担っている可能性もある.

間葉系幹細胞の起源
江良択実・高島康弘・西川伸一

再生医療において細胞供給源として臨床応用のはじまっている間葉系幹細胞は,ES細胞とマウス胚の研究から,神経上皮由来の前駆細胞がもっとも早く出現したのち,それ以外の細胞からも出現してくることがわかった.

2つの鉄吸収戦略を備えた石灰質アルカリ土壌耐性イネの作出
石丸泰寛・西澤直子

必須元素である鉄を吸収する能力を強化し世界の土壌の多くをしめる石灰質アルカリ土壌でも生育するイネを開発した.この土壌における植物生産性を向上できれば,食料増産や地球温暖化防止にもつながると期待できる.

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ 公募・大学院・アナウンスメント

 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

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