PROTEIN, NUCLEIC ACID AND
ENZYME |
VOL.52 NO.15 2007 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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栽培植物の分子生物学
編集 井澤 毅
特集にあたって なぜ,いま,栽培化研究なのか?
井澤 毅
夏至に花芽をつける短日植物のイネ
イネの栽培化でなにが起こったのか?
井澤 毅・小西左江子・江花薫子・矢野昌裕
イネの栽培化過程では,野生種では有利だった脱粒性が失われ,長日条件で開花できるようになり栽培域が北進した.DNA変異からこれらの過程を示す.
草型変異からみたイネとオオムギの栽培化
浅野賢治・最相大輔・芦苅基行・松岡 信
栽培化では草丈は重要な選抜対象形質であり,倒伏に強い半矮性品種が作出されてきた.イネ科に属するイネとオオムギの草型からみた栽培化を解説する.
栽培植物の分子系統学 トウモロコシとコムギを例に
松岡由浩
分子マーカー開発で近縁な系統でも高精度な解析が可能となった.1回だけ栽培化が起こったトウモロコシ,多元起源と思われるコムギの研究を紹介する.
ゲノムの変化からみたトウモロコシの栽培化と育種
山崎将紀
トウモロコシにおいて,ゲノムの選抜遺伝子を網羅的に同定する手法が確立された.これらの遺伝子は機能的に農業形質に関連しているものと考えられる.
コムギの栽培化とパンコムギの成立
種内分化と異質倍数化による多様性
宅見薫雄
コムギはゲノムの巨大さと複雑さから分子生物学的解析が困難であったが,近年,品種改良や倍数化に関する遺伝子がつぎつぎとクローニングされている.
オオムギの栽培化 二条穂がさきか,六条穂がさきか?
小松田隆夫
六条オオムギは二条オオムギより古い時代に栽培されていたが,二条オオムギから進化したものである.六条性遺伝子の発見とオオムギの起源を解説する.
[コラム]江戸時代にブレイクした変化アサガオとトランスポゾン転移
仁田坂英二
江戸時代には“変化アサガオ”とよばれる多くの変異体が作出され,現在まで保存されている.これらの変異はトランスポゾン転移により誘発されていた.
ゲノム 倍数性 トランスポゾン 栽培化
■ シリーズ ライフサイエンス分野の統合データベース |
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ゲノム情報と統合データベース
五條堀 孝
リアノジン受容体による小胞体Ca2+放出の分子機構
池田篤史・山崎哲男・竹島 浩
リアノジン受容体による小胞体からのCa2+放出において,これと協調し機能する,細胞膜と小胞体膜を近接させるジャンクトフィリン,カウンターイオンの経路となるTRICチャネルについて,分子機構を概説する.
転写因子であるダイオキシン受容体は
ユビキチンリガーゼとして機能する
大竹史明・藤井義明・加藤茂明
転写因子であるダイオキシン受容体が,同時に,ユビキチンリガーゼを構成する因子のひとつであり,ユビキチン・プロテアソーム系による蛋白質分解を介し脂溶性リガンドシグナルを伝達していることが明らかになった.
匂い物質結合蛋白質と食性の進化
松尾隆嗣
昆虫は近縁な種間でもしばしば異なる食性を示すが,これはどのように進化したのだろう? 一風変わった食性をもつセイシェルショウジョウバエの研究から,食性の進化に匂い物質結合蛋白質が関与することが示された.
超保守は不要!
種間で100%塩基配列が合致しているゲノム領域は無価値!?
可溶性リポ蛋白質受容体による脳内アミロイドの除去
ジャスミンの香りが奏でるジャズ
植物の膜脂質シグナリングの基本システムが明らかになった
脳の傷害を胚からの移植により復元する
外胚葉-中胚葉間のメディエーターとしてはたらくフィブロネクチン
インテグリンによる制御性T細胞の誘導
2007年ノーベル医学生理学賞
遺伝子ターゲティングへの道程
千坂 修
科学コミュニケーション
その変遷と多様性を考える
加藤和人・松田健太郎・森田華子
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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