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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.51 NO.9 2006
    蛋白質 核酸 酵素

8

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 


 ■ 特集

ミヤコグサで解き明かす
菌根・根粒共生系の分子基盤

編集 川口正代司

特集にあたって
川口正代司

アーバスキュラー菌根共生におけるシグナル物質
秋山康紀・林 英雄

アーバスキュラー菌根菌は陸上植物の8割以上が共生するもっとも普遍的な共生菌である.最近,植物から菌根菌へのシグナル伝達物質がミヤコグサより単離・同定された.菌根共生系をシグナル伝達の観点から解説する.

共生シグナルの受容と共通シグナル伝達経路の分子遺伝学的解明
林 誠・今泉(安楽)温子・川口正代司

菌根菌と植物の共生と根粒菌と植物の共生とはまったく異なるものであるが,その初期過程である微生物シグナル受容から共生遺伝子発現に至るシグナル伝達経路は共通しており,その構成因子について解析が進んでいる.

共生窒素固定活性の発現と制御にかかわる宿主植物遺伝子
菅沼教生・河内 宏

マメ科植物と根粒菌の共生による窒素固定は,宿主植物と共生体としての根粒菌との複雑な相互作用のうえに成り立っている.ミヤコグサを用いた,窒素固定活性の発現と制御にかかわる宿主因子の最近の研究を紹介する.

根粒薗からみた共生システム
根粒菌共生ネットワークの解明をめざして

南澤 究・佐伯和彦・佐藤修正・下田宜司

ミヤコグサ根粒菌のゲノムには,共生窒素固定関連遺伝子の巨大なクラスター,共生アイランドが存在する.その構造や発現の特徴,コードされている相互作用因子,蛋白質相互作用解析から明らかになったことを述べる.

マメ科モデル植物ミヤコグサのゲノム構造解析とリソース整備
佐藤修正・中村保一・田畑哲之

マメ科植物特有の形質を分子レベルで解明するためのモデル植物として注目されているミヤコグサについて,ゲノム構造の特徴やほかのマメ科植物とのシンテニー,そして整備が進められているリソースの状況を概説する.

コラム
菌根菌−植物との共進化

斎藤雅典

 ■ 今月のKey Words

ミヤコグサ 根粒菌 アーバスキュラー菌根菌

 ■ ロックビルのヨーロッパの日本人バイオ研究者

NEW
長井 潔(英国)

 ■ Review

生殖細胞の起源と特質
ゲノム情報の再編集と全能性

斎藤通紀

生殖細胞はつぎの世代を多様かつ誤りなく構成する機能を担っている.ゲノムの情報再編,継承機構,全能性の維持および再獲得という,ゲノムの不滅性を保証する生殖細胞に特有かつ本質的な能力の分子機構を解説する.

 ■ Short Review

100℃ではたらくDNA複製装置
松井郁夫・漆畑祐司・松井えり子

超好熱菌Pyrococcus horikoshiiのDNAポリメラーゼDは100℃ではたらくDNA複製装置である.その分子機能と,高温での機能維持に必須な複合体形成機構,活性制御機構が明らかにされた.

 ■ Fraction Collector

プリオンは本当に経口感染するのか?

mRNAスプライシングと皮膚老化
アンチセンスオリゴでお肌のアンチエイジング

同一遺伝子のさまざまな形とさまざまな役割

プロテアーゼカスケードによる制御の多様性

PTENノックアウトマウスの脳発達異常
新しい精神疾患モデルマウスの可能性

第2の胸腺の発見

Mig6:受容体型チロシンキナーゼを陰であやつる分子

 ■ 実験キット解体新書

RNA調製 自由自在
Catorimox-14TMSolution NucleoSpin(R)RNA II kit OligotexTM-dT30 <Super>

 ■ シリーズ 最終講義

酵母分子遺伝学
エキサイティングだったこと,ラッキーだったこと

東江昭夫

 ■ リレーエッセイ

研究の森の中から
科学者:私の選択

伊倉光彦

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ 公募・アナウンスメント

 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

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