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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.51 NO.5 2006
    蛋白質 核酸 酵素

5

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 

 ■ Review

翻訳開始因子elF2のリン酸化によるグローバルな遺伝子発現制御プログラム
翻訳開始複合体相互作用の重要性

浅野 桂

酵母で発見された,ストレスに応答するためのグローバルな遺伝子発現制御プログラム,翻訳を開始させる因子をリン酸化して転写開始を調節する方法とは? 近年のヒトの分子生物学における再発見とあわせて概説する.

非天然アミノ酸の導入による蛋白質の蛍光ラベル法とその応用
宍戸昌彦・瀧 真清・大槻高史・芳坂貴弘

セントラルドグマで定められている遺伝暗号を拡張して蛍光性非天然アミノ酸に割り当てることにより,蛋白質の任意の位置に望む蛍光基を確実に導入することが達成されつつある.この方法の現状と将来展望を解説する.

植物病害抵抗性R蛋白質の分子制御機構
能年義輝・市村和也・白須 賢

植物の病原体に対する抵抗性は抵抗性蛋白質(R蛋白質)により規定される.R蛋白質複合体による病原体認識とその活性化機構が理解されつつあり,病原体の感染戦略と植物の防御戦略とのせめぎ合いがみえてきた.

ミトコンドリア嫌気呼吸とカビの通性嫌気性
祥雲弘文

近年,好気的呼吸器官であると考えられていたミトコンドリアで嫌気的な呼吸を行なう真核生物が見いだされ,また,カビがミトコンドリアで脱窒などの嫌気的エネルギー代謝を行なっていることも明らかにされはじめた.

花芽をつくるときを決める制御システム
長期記憶を担うエピジェネティックな制御と長距離シグナルによる制御

山口礼子・阿部光知・荒木 崇

植物は,温度や日長といった環境情報を手がかりとして花芽をつくるタイミングを決めている.その調節メカニズムが分子レベルで説明できるようになった.環境情報の記憶とその伝達を担うたくみな制御システムに迫る.

 ■ Short Review

生殖細胞系列特異的なヒストン修飾酵素と減数分裂
林 克彦・松居靖久

減数分裂は生殖細胞でのみ起こるが,その制御は,生殖細胞特異的分子のかかわるエピジェネティックな機構によって行なわれている.筆者らが見いだした,その一端を担うであろう新規ヒストンメチル化酵素を紹介する.

異性愛・同性愛を決定する神経機構の遺伝解析
山元大輔

ショウジョウバエの突然変異体satoriは雄が同性愛行動を示すが,その原因は脳神経系の性決定因子fruitlessの機能喪失であった.最近,その発現解析により性的二型を示すニューロンの同定に成功した.

 ■ ゲノム情報

麹菌のゲノム解析
町田雅之

日本の伝統的発酵産業に広く用いられている麹菌の全ゲノム解析が完了した.ほかの糸状菌ゲノムとの比較から,麹菌は多数の加水分解酵素や代謝系の遺伝子をもち,ゲノムがモザイク構造を有することが明らかとなった.

 ■ Fraction Collector

ばったり出会うのか,会う場所が決まっているのか
エンドサイトーシスの開始地点

動き出した生物時計
サーカディアンリズム研究の新展開

うつ病発症メカニズムの解明と治療にむけた新しいターゲット:p11

血液由来のミクログリアがアルツハイマー病を防ぐ

RasとBcl-XLが協働してアポトーシスを起こす

Bcl-2によるCa2+放出制御の多様性

小胞体ストレスは炎症時における急性期応答の引き金となる

血管新生と炎症反応の深いかかわり

表皮ランゲルハンス細胞は単球より生じる

 ■ 実験キット解体新書

PCRクローニングに利用できるキットとその中身 NEW
pGEM(R)-T Vector Systems
TOPO(R) TAクローニングキット
LICベクターキット

 ■ リレーエッセイ 研究の森の中から

学会・旅・あれこれ
伊倉光彦

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ 公募・大学院・アナウンスメント

 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

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