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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.50 NO.12 2005
    蛋白質 核酸 酵素

10

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 


 ■ 特集

環境汚染物質分解細菌の機能進化
編集:野尻秀昭・津田雅孝

特集にあたって
野尻秀昭・津田雅孝

有機塩素系殺虫剤分解細菌の出現
代謝系の構築と酵素の機能
永田裕二・津田雅孝

有機塩素系殺虫剤γ-HCH連用圃場から単離された分解菌は,短期間でその分解資化能を獲得した.分解遺伝子群の解析からその出現の過程を考察する.

細菌の芳香環水酸化ジオキシゲナーゼの多様性
構造・コンポーネント間相互作用・電子伝達系
野尻秀昭・芦川雄二・野口治子・内村浩正

環境汚染物質分解の鍵酵素である芳香環水酸化ジオキシゲナーゼの構造解析の進展により,その多様性や,相互作用,電子伝達機構の解明が進みつつある.

環境浄化能をつかさどる可動性遺伝因子
津田雅孝・曽田匡洋

環境汚染物質分解遺伝子群を担う,プラスミド,トランスポゾンなど可動性遺伝因子をとりあげ,これらによる宿主細菌の機能進化と環境適応を考察する.

環境汚染物質分解に関与するLysR型転写調節因子の構造と機能
千田俊哉・小川直人

環境汚染物質分解遺伝子群の転写制御に機能するLysR型転写調節因子CbnRの結晶構造解析により明らかになった,構造機能相関について解説する.

Rhodococcus属細菌のPCB分解システム
重複遺伝子による多重酵素系
福田雅夫・宮内啓介・政井英司

Rhodococcus属細菌のPCB分解システムは,遺伝子重複に由来する複数のアイソザイムが,そのステップごとに関与する多重酵素系であった.

クロロエテン脱ハロゲン呼吸細菌の遺伝生化学と機能進化
二神泰基・後藤正利・古川謙介

偏性嫌気性細菌による脱ハロゲン呼吸は,酸化的リン酸化と共役したエネルギー生産反応である.有機塩素化合物は最終電子受容体となって脱塩素される.

 ■ Review

抗リン酸化ペプチド抗体の発明とその展開
井澤一郎・稲垣昌樹

蛋白質リン酸化は細胞内シグナル伝達の基本メカニズムである.細胞内における蛋白質リン酸化シグナル解析の重要なツールである抗リン酸化ペプチド抗体につき,その発明の経緯,作製法および有用性について紹介する.

 ■ Short Review

昆虫における性フェロモン受容のメカニズム
仲川喬雄・櫻井健志・西岡孝明・東原和成

昆虫の性フェロモン受容機構は,高感度で高選択性をもつ究極の分子認識システムである.カイコガのオスにおける性フェロモン受容体の同定から,高感度・高選択性を生み出すその認識メカニズムの解明までを解説する.

 ■ Fraction Collector

プリオンは長期記憶に関与しているのか?

アミロイドβ蛋白質の長期増強への関与

老化に活性酸素は関係ない?
ミトコンドリアDNAの変異蓄積が老化をひき起こす

核実験由来の14Cを利用して細胞の年齢を測定する
核実験も役に立つのか?!?

ジンクフィンガーヌクレアーゼによる遺伝子治療

癌細胞の増殖にはコラーゲンの貪食が必須である

神経をもっとも神経らしくするマスター遺伝子の初期作用

EphrinA/EphAシグナル系の新しい役割:細胞死の調節

PDZドメイン蛋白質がT細胞の機能を決定する

原虫のセクソロジー 
マラリア原虫の性分化関連シグナル

 ■ シリーズ 最終講義

糖鎖シグナルとその認識分子
川嵜敏祐

 ■ シリーズ 21世紀COEプログラム

動物性蛋白質資源の生産向上と食の安全確保
帯広畜産大学 原虫病研究センター

生命工学フロンティアシステム
東京工業大学大学院生命理工学研究科 生命情報専攻

生物多様性研究の統合のための拠点形成
京都大学大学院理学研究科 生物科学専攻

細胞超分子装置の作動原理の解明と再構成
大阪大学大学院理学研究科 生物科学専攻

フロンティアバイオサイエンスへの展開
奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 細胞生物学専攻

 ■ リレーエッセイ 研究の森の中から

科学する心 アリンコ提言
伊倉光彦

 ■ 今月のKey Words

好気的芳香族化合物代謝 芳香環水酸化ジオキシゲナーゼ
嫌気的脱ハロゲン呼吸 I型トランスポゾンとII型トランスポゾン
ICEとゲノミックアイランド

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ 公募・大学院・アナウンスメント

 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

 ■ 第78回日本生化学会大会 モーニングレクチャー

発生学は終わったのか?
阿形清和×倉谷 滋


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