PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.50 NO.3 2005 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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膜蛋白質の結晶構造解析に将来はあるのか
岩田 想
最初の膜蛋白質構造解析から20年が経過した.膜蛋白質の結晶構造解析研究には明るい未来が開けているのだろうか? これまでの技術開発の歴史をまとめるとともに,今後の発展には何が要求されるのかを解説する.
酵母プリオン[PSI+]システムによる“プリオン仮説”の最終証明
田中元雅
哺乳動物のものと相同性はないものの,酵母にもプリオン蛋白質がある.酵母プリオン[PSI+]システムによりプリオン仮説の根幹をなす“蛋白質オンリー仮説”が証明され,“プリオン株”の存在機構も解明された.
レトロエレメントからみたイネゲノム
大坪久子
ゲノムプロジェクトは,レトロエレメントをはじめとする反復配列がゲノムの主要な構成成分であることを明らかにした.イネのレトロエレメント研究から明らかとなった,ヘテロクロマチン動態とゲノム進化を紹介する.
花の形づくりを制御する遺伝子ネットワーク
ホメオティック遺伝子による生殖器官誘導
伊藤寿朗
ホメオティック遺伝子は生殖細胞を誘導するばかりか,生殖器官の成熟にもかかわっていた.花器官形成機構を説明するABCモデルの発表から13年,ホメオティック蛋白質のターゲット遺伝子が明らかになりつつある.
マイコプラズマの滑走運動 新たな生体運動メカニズム
宮田真人
バクテリアの一種マイコプラズマは,1秒間に細胞長の3〜7倍も移動するほどの速さで滑走する.この運動には新規の蛋白質がかかわっていて,ほかのどんな生体運動ともまったく異なるメカニズムにより起こっている.
ショウジョウバエ卵母細胞の極性をつくりだす母性RNA局在とRNP複合体
矢野 環
高次生命現象においては細胞内に物質の不均一をつくることが欠かせない.この細胞極性の形成に重要な働きをもつmRNA局在は,スプライシングや翻訳といった,さまざまな転写後修飾が関連しあうことで形成される.
劇症型感染症をひき起こすA群レンサ球菌のゲノム解析と病原性因子
浜田茂幸・中川一路・川端重忠
A群レンサ球菌の全ゲノム配列の解読により,大規模なゲノム再構成が見いだされた.ゲノムデータベース検索から新規菌体表層蛋白質が発見され,これが感染に深く関与し,有力なワクチン候補であるが明らかとなった.
バイオプラスチックのつくられ方とつくり方
生合成調節機構と酵素進化工学による新規プラスチック創製
田口精一
微生物のエネルギー貯蔵物質として産生されるポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は,生分解性プラスチック材料となりうる.PHA生合成の分子機構と,進化分子工学に基づいた新規高機能PHA創製を紹介する.
エキソンを読み飛ばすウイルスの作製
筋ジストロフィーの治療戦略
イマサラかもしれませんが,見ればナットク
細胞レベルで経時的に蛋白質科学的解析
異常プリオンが感染しないプリオン多型
癌に強いスーパーマウス
アル中も生体時計の異常か?
Per2 変異はアルコール消費に影響を及ぼす
2004年ノーベル化学賞はユビキチンの手に
田中啓二
EBVによるB細胞の不死化・癌化 定説の否定
杉本正信・井出利憲・古市泰宏
EBVに感染したB細胞から樹立されるリンパ芽球様細胞株は不死化していると考えられていたが,これらの多くは有限寿命細胞であることが明らかとなった.EBVによる不死化・腫瘍化に関する新たな見解を紹介する.
多角的研究評価のすすめ 研究の先見性のひとつの指標
大庭良介・竹安邦夫
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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