PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.49 NO.14 2004 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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アルツハイマー病の治療戦略
石浦章一・服部千夏
アルツハイマー病の分子メカニズムが明らかになるにつれ,プロテアーゼ阻害剤,非ステロイド系抗炎症剤,ワクチン療法など,新しい治療法が提案されている.最新の分子生物学的知見をもとに,これらの比較を試みる.
シナプトタグミンによる調節性分泌の制御
福田光則
小胞輸送のひとつである調節性分泌の多くは,Ca2+上昇が引き金となって起こる.では,分泌小胞はどのようにこれを感知するのだろうか.Ca2+センサーとして注目されるシナプトタグミン分子群に焦点をあてる.
カイコ突然変異体を用いた尿酸代謝機構研究
河本夏雄
幼虫の皮膚が透明になるカイコ突然変異群は油蚕(あぶらこ)と総称される.25以上ある油蚕遺伝子は,尿酸の生成・輸送・蓄積のさまざまな段階に関与していると考えられ,尿酸代謝研究のモデル系となりうるだろう.
神経軸索成長を制御する分子クラッチ機構
西村一成・上口裕之
神経軸索成長において,先導端から中心方向へのアクチン骨格の流れを前方移動の牽引力に変える仕組みは,分子クラッチとよばれる蛋白質複合体により制御されている.最近,この実体と力学的メカニズムが解明された.
体系的SNP解析による心筋梗塞感受性遺伝子群の同定とその機能解析
リンホトキシンαおよびその結合分子ガレクチン2と心筋梗塞
尾崎浩一・田中敏博
網羅的なSNPs解析による心筋梗塞感受性因子リンホトキシンαの発見を起点として,リンホトキシンαの機能を調節する分子ガレクチン2が同定された.これらにより心筋梗塞の病因が少しずつ明らかになりつつある.
完全長ヒトcDNAを用いた大規模蛋白質ネットワーク解析
夏目 徹
質量分析などのプロテミクス技術の飛躍的な進歩に伴い,ゲノム科学がすでに実現した網羅的・包括的解析が蛋白質レベルでも夢物語ではなくなった.蛋白質相互作用の大規模ネットワーク解析の現状と可能性を展望する.
アミノ酸変異導入による蛋白質折れたたみ遷移状態の解析
佐藤 聡
アミノ酸の直鎖ポリマーとして合成される蛋白質は,どのように特有の立体構造を獲得するのだろうか.その鍵を握る遷移状態の構造形成度を,蛋白質工学的手法により変異を導入することで,残基レベルで明らかにした.
トラフグのゲノム解析
もっとも小さなゲノムをもつ脊椎動物
池田大介・渡部終五
トラフグは,脊椎動物のなかでもっとも小さなゲノムをもつことが知られている.ヒトにつづいてゲノム概要配列が公開されてから3年あまり.トラフグゲノム計画の経緯および特徴と,現在の研究の進展状況を紹介する.
鋳型を要さないRNA重合酵素の反応機構解明
CCA配列はどのようにtRNA末端に付加されるか?
コドン使用頻度による組織特異的発現の制御
みんなとは違うのよ!
ストレス下での転写因子ATF4の翻訳モデル
量的形質のばらつきの原因はありふれてはいない?
血中HDL-Cレベルに対する低頻度変異の関与
乳酸は疲労物質ではなくて回復物質だ!
筋肉の収縮性を高める乳酸
エリスロポエチンによって神経を守る
癌細胞を狙い撃つ
内皮の壁を乗り越えろ
遺伝子ベクターの全身の細胞への効率的導入法
あなたも噛んでみますか?
チンパンジーの民間薬
(3)蛋白質空間を利用した物質変換
ヘム酵素を中心とした金属酵素の分子設計
渡辺芳人
人工的に改変した触媒中心を蛋白質内部の空間に導入することで,ナノオーダーで構造が形成されている蛋白質反応場を利用して,化学反応を自在に制御することが可能となる.新たな有機金属酵素の創成戦略を紹介する.
Francis Crick博士
理論生物学者の“パラダイム”
廣野喜幸
クリック博士のナンバープレート
福嶋 久
第16回高遠分子生物学シンポジウム
細胞ダイナミックスを支配する分子
島岡猛士
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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