PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.49 NO.10 2004 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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脂質を見る
編集:小林俊秀
特集にあたって
小林俊秀
イノシトールリン脂質を見る
シグナル伝達脂質の細胞内イメージング
成川−篠崎苗子・柴崎芳一
脂質はシグナル伝達分子としても働く.なかでもイノシトールリン脂質はさまざまにリン酸化されることで多彩な活性を示す.シグナル伝達機構の解明に,生細胞でイノシトールリン脂質を見ることが不可欠となってきた.
リン脂質を見る
酵母におけるホスファチジルエタノールアミンの動態と細胞極性
岩本邦彦・福田良一・太田明徳
細胞膜の構成成分であるリン脂質を見ることによって,リン脂質が細胞膜上で予期せぬ分布を示すこと,なかでも,ホスファチジルエタノールアミンの局所的露出が細胞極性と関連していることが明らかになりつつある.
糖脂質を見る
好中球のラクトシルセラミドを可視化する
岩淵和久・石井久美子・小林俊秀
スフィンゴ糖脂質は細胞膜上でマイクロドメインを形成し,超分子複合体となって機能するといわれている.生きた細胞でスフィンゴ糖脂質を見ることによって,マイクロドメインを解析することが可能となりはじめた.
コレステロールを見る
嶋田有紀子・岩下淑子
コレステロールは単なる細胞膜の支持体ではなく,機能的ドメインの構成成分であると考えられるようになり,その局在を視覚的にとらえる必要性が高まってきた.それに伴いコレステロールを見るツールも増えてきた.
脂質ラフトを見る
石塚玲子・小林俊秀
スフィンゴ脂質とコレステロールに富む細胞膜上のドメインである脂質ラフトは,さまざまな機能をもつと推定されているものの,いまだ決定的な証拠はなく,その存在は明らかでない.脂質ラフトを見る試みを紹介する.
脂質を1分子で見る
鈴木健一・楠見明弘
生きた細胞の細胞膜において脂質を1分子で見ることにより,細胞膜のコンパートメント化,脂質ラフ卜のダイナミクス,脂質ラフトにおけるシグナル変換など,いままでの概念を覆すような事実が浮かびあがってきた.
嗅覚受容体遺伝子の単一発現制御
対立形質排除の実態に迫る
芹沢尚・宮道和成・坂野仁
嗅覚系における多様な化学物質の識別には,個々の嗅神経細胞が1つの受容体を相互排他的,かつ,対立形質の一方だけの発現により,1細胞あたり1種類の受容体を発現することが重要となる.その分子機構を解説する.
網膜視細胞分化の転写制御
井上達也・西田明弘・古川貴久
網膜は中枢神経系発生のよいモデルである.転写因子Otx2をコードする遺伝子が網膜視細胞分化のマスター遺伝子であることが見いだされ,網膜発生にかかわる転写因子群と,その転写制御が解明されはじめた.
Wntシグナル伝達経路における転写制御
山科敬太郎・菊池章
Wntシグナル伝達経路は,β-カテ二ン,TCF/LEFを介して転写を調整することで細胞の分化や増殖を制御する.ここではβ-カテ二ンとTCL/LEFの結合蛋白質や翻訳後修飾が重要な役割を果たしている.
p53はアポトーシス誘導型蛋白質Bakを活性化する
転写の引き金を引くのは誰だ?
核内受容体RXRホモ2量体による転写誘導
ペプチド性抗肥満薬
肥満を気にしないで連夜の豪食を楽しめるか?
ビタミンCで遺伝性筋萎縮症が治る?
寄生虫治療薬スラミンは劇症肝炎の治療薬だ
高血糖刺激によるLOX-1発現誘導と動脈硬化形成
EGF受容体の変異と効果的な肺癌治療の関係
あなたはどっちが好きなの?
2'-フルオロ- 2'デオキシシチジンの不思議な振る舞い
(2)金属錯体型人工DNA
DNAを使って金属イオンを並べる
塩谷光彦・田中健太郎
DNAは塩基が水素結合により対をつくることで二重らせんを形成する.金属錯体型塩基対を用いることで,内部に金属イオンが並ぶDNAを作れるだろうか.これにより金属イオンを自在に配列することは可能だろうか.
第1回環太平洋蛋白質科学国際会議(PRICPS 2004)
有坂文雄
脂質ラフト シグナル伝達脂質 脂質の動態
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