PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.48 NO.13 2003 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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植物が放つ揮発性物質を介した動植物の相互作用
その生体機能と誘導のメカニズム
編集:高林純示
序論:敵の敵は味方?
植食者誘導性植物揮発性物質が媒介する植物-捕食性天敵間相互作用
高林純示
植物,植食者,捕食性天敵という3つの生物からなる相互作用系では,植物は植食者の食害に応答して,捕食性天敵を誘引する揮発性物質を放出する.このような揮発性物質を介した3者系における植物と天敵間の相互作用を概観する.
キャベツ畑でくり広げられる複雑な生物間相互作用ネットワーク
塩尻かおり・高林純示
同所的に存在する2つの3者系間の相互作用を解析した結果,一見無関係と思われる生物間の情報を介した間接的な相互作用が明らかとなった.エネルギーの流れに情報を加えた複雑な生物間相互作用ネットワークについて考える.
植食者誘導性植物揮発性物質の生産に関与する生理活性物質
小澤理香
食害により植物が生産する害虫の天敵誘引物質(HIPV)の生産制御には,害虫のエリシターや植物のシグナル伝達物質がかかわっている.それらがどのように害虫種特異的なHIPVの生産を誘導するかを考える.
情報化学物質として機能する植物揮発性成分の合成と制御
松井健二・有村源一郎
植物の香りは植物にとって重要なコミュニケーションの道具である.巧みなコミュニケーションのために植物は膨大な数の揮発性成分の生合成系を確立し,その精細な制御を可能にしている.
匂いが媒介する植物間コミュニケーションの分子基盤
堀内淳一郎・西岡孝明
植物は,機械的損傷や生物による食害を受けた植物体から放出される匂いを警報アラームとして植物間コミュニケーションに利用していることが示された.匂いに対する植物の受容・応答機構についてこれまでの研究を紹介する.
マメ科植物における共生と器官形成の全身的制御システム
川口正代司
マメ科植物と根粒菌の共生のバランスは,根とシュート(植物の地上部)を介した器官コミュニケーションによって制御されている.この全身的な制御系を支える鍵遺伝子がミヤコグサとダイズより単離された.
3者系(3栄養段階相互作用系) 寄生蜂 植物間相互作用
第76回日本生化学会大会 教育セミナー
It's a small RNAi world! 多比良和誠
10月17日(金) 16:45〜17:25 (詳細:後付1) |
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小胞型グルタミン酸トランスポーターの発見とグルタミン酸シグナリングの新展開
高森茂雄・森山芳則
小胞型グルタミン酸トランスポーターはグルタミン酸の化学伝達の鍵膜分子である.その姿が明らかになった今,グルタミン酸シグナリング研究の新しい幕が開こうとしている.
ラン色細菌の光生物的水素生産
化石燃料代替エネルギーの開発を目指して
櫻井英博・増川 一
地球温暖化の緩和のために,再生可能エネルギー源開発の必要性が高まりつつある.ラン色細胞の光合成系,ニトロゲナーゼ系を利用した水素生産の研究開発計画について紹介する.
生体防御系のなかのミッシングリンクをつなぐ
自然免疫とがん抑制遺伝子
ついに音チャネルが明らかに
これだけで!?膜融合
HIVの複製を阻止する
助けて子ネコちゃん!
慢性ネコエイズとスタンピジン
マラリアがアフリカから世界に広まった時期
一酸化炭素による動脈硬化の抑制
ピロリ菌は密着結合を狙って攻撃する
ウサギのおっぱいシグナル
代謝調節研究の創始者,コリ
丸山工作
「コリ回路」で知られるカール・コリはホスホリラーゼの研究で妻とともにノーベル賞を受賞しただけでなく,門下生からサザランド,クレブスら7人ものノーベル賞受賞者を輩出している.
■ シリーズ あなたにも役立つバイオインフォマティクスII |
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(11)ヒトゲノムデータの迅速・無条件公開とそれをめぐる議論
菅原秀明
ヒトゲノムデータは,国際コンソーシアムにより公共データベースを構築して,迅速・無条件開示されてきたが,Science誌による制限つき開示を契機に,論文発表に伴うデータ公開のあり方について激しい議論が巻き起こっている.
RNA・RNA・RNA
第8回RNA学会年会「RNA2003」から
金井昭夫
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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