PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.48 NO.7 2003 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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システムバイオロジーのフロンティア
編集:北野宏明・黒田真也
序論:システムバイオロジーとは何か?
北野宏明
脳腫瘍のシステムバイオロジー
白石哲也・田渕和雄・小谷秀示・小長谷明彦
グリオーマ細胞のシステム動態を探る研究の一端として,ハイブリッドペトリネットによるシミュレーション解析とGeneOntologyによるサブシステム解析を行なった.
概日リズムのシステム解析
上田泰己
生物の概日時計は多数の時計細胞から構成されており,光や温度が定常な条件下でも同期した振動を刻んでいる.転写・翻訳・分解などの化学反応に伴うゆらぎを乗りこえて個々の時計細胞が同期した振動を創出する機構に迫る.
ソフトウェアの統合と標準化の基盤,SBMLとSBW
舟橋 啓
システムバイオロジーの研究に必要なソフトウェアプラットフォームに関して解説する.今回紹介するSBML・SBWを利用することで,多種のソフトウェアを統一して扱うことができる.
神経細胞におけるIP3/Ca2+シグナル経路のシミュレーション
小脳プルキンエ細胞が入力タイミングを検出する仕組み
土居智和・黒田真也・道川貴章・川人光男
シグナル伝達研究の成熟により酵素活性などのデータがそろいつつあり,生化学反応式に基づいた定量的シミュレーションが可能になってきた.計算機上で小脳LTDのCa2+シグナルの定量的再現を試みた.
代謝の電子化プロジェクト
有田正規
プロジェクトARMは物質の構造変化を原子レベルでデータベース化し,任意の物質を結ぶ代謝経路を網羅的に検索することを可能とした世界初のWWWツールである.ARMによりトレーサ実験のシミュレーションや窒素代謝の解析が可能.
システムバイオロジー研究者育成プログラムの紹介
慶應義塾大学理工学部 岡 浩太郎
東京大学理学部生物情報科学学部教育特別プログラム
黒田真也
東京大学先端科学技術研究センターシステム生物医学ラボラトリー
油谷浩幸・児玉龍彦
バイオインフォマティクスとシステムバイオロジー
シミュレーション ロバストネス
膜内部での蛋白質切断(RIP)によるシグナル分子の生成
細菌から高等生物まで
金原和江・秋山芳展
膜内部での制御された蛋白質切断(RIP)は,アミロイド前駆体のプロセシングから細菌のストレス応答調節まで広くかかわり,細胞機能調節の新たなメカニズムとして注目されている.
EDEMによる「超」整理法入門
小さなRNAの大きな効果
低分子干渉性RNAによる劇症肝炎の防止
RNA干渉によるウイルス制御
自己免疫の真犯人
正体みたり,アミロイドワクチン療法の副作用
膜アンカー蛋白質の異常による不整脈の発生
QT延長症候群の新たな発症メカニズム
■ シリーズ あなたにも役立つバイオインフォマティクスII |
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(9)比較ゲノムから何がわかるのか
渡邉日出海
大量ゲノム配列の決定が容易になった今日,大量で長大な配列データから生物学的に有用な情報を抽出するための方法が求められている.比較ゲノム解析はゲノムがもつ機能や進化についての情報を明らかにするための有力な手法の1つである.
細胞信号解明の先駆者,江橋節郎(上)
丸山工作
筋収縮の引き金となるCa2+の受容体を発見し,細胞情報伝達系分野の先駆者となった江橋節郎は,わが国が生んだ数少ない生命科学の新分野開拓者の一人である.その生い立ちから,研究者への道のり,カルシウム説追求の半ばまでをたどる.
生命科学に構造という新しい座標軸を据えることに貢献
京極好正先生を偲んで
阿久津秀雄
(6)ご意見・ご質問に答える
小林 靖
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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