PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.47 NO.15 2002 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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神経細胞移動と軸索伸長のダイナミクス
編集:村上富士夫
序論
村上富士夫
嗅索ガイドポスト細胞(lot細胞)の発生機構と移動様式
川崎能彦・平田たつみ
嗅索ガイドポスト細胞(lot細胞)は,発生期の終脳の中を腹側接線方向に移動する.lot細胞について,発生機構と移動様式を中心にこれまでに明らかになったことを紹介する.
大脳皮質神経細胞の移動様式
田畑秀典・仲嶋一範
発生過程において神経細胞はどのような方法で目的地までたどり着くのか.100年もの間,議論の的であったこの問題が,新しい技術により解き明かされつつある.
脳における神経細胞移動の動態とそのメカニズム
器官培養系を用いた移動解析
谷口弘樹・畠中由美子・村上富士夫
細胞移動の動態とそのメカニズムを解析するため gfp 遺伝子を導入した器官培養系を開発した.これを使って解析した大脳皮質錐体細胞の動態や小脳前核神経細胞の移動のメカニズムについて紹介する.
視床−大脳皮質投射形成のダイナミクス
山本亘彦
脳の発生過程で軸索は正しい標的を見いだす.大脳の神経回路形成において,この標的認識機構が軸索伸長の停止や分枝を促進あるいは抑制する複数の分子によって制御されていることがわかってきた.
波と分節
ゼブラフィッシュからみた脊椎動物の体節形成
武田洋幸
脊椎動物の分節的体制を決める体節,その形成機構の理解が進んでいる.この過程には,分節周期を決める時計遺伝子や分節ポイントを決める位置情報,成熟過程の制御など複雑な分子機構が存在する.
一酸化窒素合成酵素の構造と機能
とくに血管組織における動態と意義
筒井正人・上野 晋・豊平由美子・柳原延章
一酸化窒素に関する研究はいまだ発展を続け,現在この分野の論文出版数は年間約6,000報にも及ぶ.近年,従来の常識を覆す興味深い知見が相次いで報告され,一酸化窒素研究は新たな展開をみせている.
ニューロン保護因子としてのシクロペンテノン型
プロスタグランジン
佐藤拓己・渡辺恭良
プロスタグランジンD2から変換されて生成されるシクロペンテノン型プロスタグランジンは,神経栄養因子様の低分子化合物として作用する可能性がある.
放射状グリア エレクトロポレーション
DNAコンピュータ
DNAは計算をするか?
坂本健作
DNAコンピュータの行なう計算は,生物科学と計算機科学の学際領域に位置づけられる.DNA分子を対象にした遺伝子操作実験が,“計算”という抽象度の高い世界とどのように結びつくのかを解説する.
EGFレセプターはEGFを“つまむ”のか?
遺伝子発現が電灯をつけたり消したりするように
ヘッジホッグ経路の新しいモデル
不安感は5-HTTにより規定されているのか?
神経イメージングを用いたヒトの行動遺伝学的研究
長期記憶とPLC-γを介するシグナル伝達の関係
記憶の消しゴム分子
筋肉と脳の形態異常の謎にせまる
先天性筋ジストロフィーにおけるジストログリカンの異常
心血管リモデリングに必須の因子
マトリックス形成型フィブロネクチンの新しい機能
マックス・ペルーツ 蛋白質の3次元構造を解明(上)
丸山工作
生体高分子構造研究はどのように展開されてきたか.そして,蛋白質のX線結晶構造解析を確立したペルーツは,どのような師のもとでいかなる時代背景のもとに科学者への道を歩み始めたのか,その前半生を描く.
■ シリーズ あなたにも役立つバイオインフォマティクスII |
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(3)パスウェイをデジタル化する
松野浩嗣・宮野 悟
Genomic Object Netは,すぐれたGUI環境を提供することにより,微分方程式やプログラミングなどに煩わされることなく,生物学的に直感的なパスウェイのモデル化とシミュレーションが行なえる環境を実現する.
[ミニコラム]XML:はじめの一歩
宮崎 智
第1回Medaka Genome Initiative(MGI)シンポジウム
近藤真理子
博士号の意味とは?
佐藤 純
2002年度 総目次(巻末)
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