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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.47 NO.11 2002
    蛋白質 核酸 酵素

9

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 


 ■ 特集

MAPキナーゼ研究 現況と展望
編集:西田栄介

序論 
西田栄介・原田武志

モデル動物C.elegansにおけるシナプス小胞の局在を制御するMAPキナーゼカスケード
坂本リエ・久本直毅・松本邦弘

線虫C.elegansにおける解析から,MAPKカスケードが神経のシナプス小胞の局在制御に関与することが明らかになった. 新たな神経機能制御の解明につながることが期待される.

免疫系とMAPキナーゼ
松田達志・小安重夫

T細胞の機能がMAPKファミリーによって複雑に制御されていることが明らかにされつつある.最近のノックアウトマウスの解析から浮かび上がってきたMAPKファミリーの役割を中心に,T細胞のシグナル伝達を概説する.

ストレス応答MAPキナーゼ
武川睦寛・舘林和夫・斎藤春雄

ストレス応答MAPキナーゼカスケードは,細胞死や免疫応答などの重要な細胞機能の制御に中心的な役割を果たしている.近年,その活性制御機構の詳細と多彩な生理機能が明らかにされつつある.

神経系におけるMAPキナーゼの機能
飯野雄一

MAPKは神経伝達物質の受容や神経細胞の電気的な興奮により活性化し,神経活動のシグナルを伝えることがわかってきた.さらには,学習・記憶といった神経系の高次機能にMAPKが必須の機能を果たすことがほぼ定説となった.

MAPキナーゼの制御機構と多彩な機能
松林 完・西田栄介

MAPキナーゼは情報伝達リレーの中心選手である.細胞増殖,細胞分化,細胞運動など,種々の重要な生命現象の制御において中心的な役割を果たすMAPキナーゼの多彩な機能と精巧な制御機構を具体例をあげて解説する.
 ■ Review

アルツハイマー病発症の分子機構
アミロイド前駆体蛋白質からのアプローチ
中矢 正・鈴木利治

APPはアルツハイマー病の原因因子として同定されてきたので,本来の生理機能は未解明な点が多かった.最近,神経細胞における軸索輸送や遺伝子発現にAPPが機能している可能性が示され,病態との関連性が注目を集めている.
 ■ Short Review

細胞膜を透過する塩基性ペプチド
蛋白質・薬物の細胞内導入への可能性
二木史朗

近年,HIV-1 Tatペプチドなどの塩基性ペプチドを用いた蛋白質や薬物の細胞内導入方が注目されている.これらのペプチドをキャリアとして,分子量数万の蛋白質が細胞内に容易に導入される.

花時計と花暦の分子基盤
時を告げるシロイヌナズナ時計遺伝子の五重奏
水野 猛

植物はいかにして時刻や季節を知るのだろうか? その分子機構がシロイヌナズナの研究から明らかになりつつある.

 ■ Topics

ABC蛋白質のXYZ?
ABC蛋白質構造研究のゴールは見えたか?
松尾道憲・植田和光

2つの細菌ABC蛋白質(MsbAとBtuCD)の立体構造が報告された.それぞれフリッパーゼ,インポーターとしての機能に適した構造のようである.これらの構造から,ABC蛋白質の謎を解き明かすことはできるのか?

 ■ Fraction Collector

LRP5の変異による骨密度の上昇
Wntシグナルによる骨芽細胞の活性化

タウの入れ子”Saitohin”も痴呆遺伝子だった

血液凝固反応と炎症反応のつながり
抗血液凝固プロテアーゼによる抗炎症作用のメカニズム

アテローム性動脈硬化症の最初の引き金は?

記憶のメカニズムを1分子観察する

タイミングが大事
酵母出芽ランドマークの発現と機能

G蛋白質共役型受容体の機能を操る分子
副甲状腺ホルモン/副甲状腺ホルモン関連蛋白質受容体の活性制御機構

 ■ 研究室における危険物と試薬の管理(2)

試薬管理方法の実際
坂本哲夫

 ■ 私の博士論文

末は博士は大臣か
村田武士

 ■ Book Review

 ■ Cuvette

 ■ 公募・大学院生・アナウンスメント 索引

「バイオインフォマティクス教育カリキュラム」についてのお知らせ


 ■ 次号予告

 ■ 広告索引

公募・大学院有料化のご案内(後付1)

第75回日本生化学退会 教育セミナー
脊椎動物の臓器形成と移植
湯島 誠 (後付2)




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