PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.47 NO.9 2002 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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エネルギー変換装置ATPaseの作動原理
編集:小椋 光・吉田賢右
特集にあたって
小椋 光
分子機械の作動原理
あいまいさと生体機能
岩根敦子・小森靖則・岩城光宏・柳田敏雄
生物分子モーターは,ブラウン運動をうまく利用して,柔軟に,効率よく働いていることが,分子1個を直接見て触れて調べることを可能にした1分子ナノテクノロジーを使って明らかになった.
走る,歩く,這う
ミオシン大家族のモーター機能の多様性
須藤和夫
ミオシンスーパーファミリー蛋白質が発揮するモーター機能の多様性と,ATP加水分解に伴うミオシンモータードメインの構造変化はどのように関係しているか.その研究の現状について述べる.
F1モーターはどうやってATPのエネルギーをトルクに変換するのか?
野地博行
ATP合成酵素のF1モーター研究で2つの大きな進展があった.1つめはF1モーターの高速回転観察であり,2つめは新しい結晶構造が解明されたことである.いずれも,F1モーターの反応中間体の存在を示唆している.
AAAファミリーATPase
蛋白質の立体構造をエネルギー依存的に積極的に変換するリング状シャペロン
小椋 光・山田-稲川知子
蛋白質の立体構造をATPのエネルギーを使ってさまざまな様式で積極的に変換するAAAファミリー蛋白質は,多くの謎を秘めた新しいタイプのシャペロンである.その謎がひとつずつ解明され始めた.
Hsp70シャペロンの分子メカニズム
M. P. Mayer・友安俊文・B. Bukau
「ゆで卵を生卵に戻す」と例えられるHsp70の機能には“Hsp70ATPaseサイクル”が重要な役目を果たしている.このサイクルが,コシャペロンや基質によってどのように制御されているかについて紹介する.
シャペロニンはどのようにATPを利用するのか?
田口英樹
分子シャペロンの代表であるシャペロニンGroELはATPのエネルギーを利用して蛋白質のフォールディングを助ける.ATPのエネルギーはどのように使われているのか? Anfinsenのドグマは崩れるのか?
Q&A 編者&著者
試験管内分子進化法を用いて生命の起源を探る
生命の基本要素の再構築はどこまで可能か?
斉藤博英・渡辺公綱・菅 裕明
生命誕生の秘密を解き明かしたい−そんな願いからうまれた進化分子工学的アプローチが,試験管内での生命構築原理に迫る.とくにRNA酵素の役割に注目し,自己複製と蛋白質合成にかかわる進化実験について紹介する.
フォールディング,リフォールディング,アンフォールディング,ミスフォールディング
分裂酵母ゲノムの完全解読
近重裕次・平岡 泰
分裂酵母のゲノムが解読された.独立栄養の単細胞真核生物として,出芽酵母に次ぐ2例目となり,両者のゲノムの比較が可能になった.蛋白質をコードする遺伝子数は4,824個で,50個の遺伝子がヒトの病因遺伝子と顕著な類似性を示した.
細胞外シャペロン,クラスリンの結合相手の洗い出し
骨吸収の新しい制御機構
RANKLによる破骨細胞の分化促進と活性化阻害
シグナル伝達にストップをかける
CheR:ギボンの枝渡りモデル
パーキンソン病ラットの治療法には2種類ある
動脈硬化巣における石灰化の分子機構
ゲノム情報解析からシステム生物学への展開の動向
ゲノム・遺伝子・蛋白質解析からバイオシステム解析へ
八尾 徹
ゲノム・遺伝子・蛋白質の網羅的解析が進むなか,それらを背景として生命システムのモデル化を目指す動きが活発化している.これらについて,欧米の研究の潮流,企業の動向,政府の施策などを中心に紹介する.
シリーズ
あなたにも役立つバイオインフォマティクス |
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(15)Q&A(その1)
CLUSTALWを役立てるには?
深海-小林 薫
配列からの遺伝子系統樹解析を役立てるには?
斎藤成也
読者から寄せられた質問に2回にわたり答える.今回は,CLUSTALWを適切に使うために留意すべき点について,作成した系統樹の検定法と複数の遺伝子による種系統樹の推定法について,それぞれていねいに説明する.
第2回 国際分裂酵母会議(Pombe 2002)
加納純子
Pd to Ph.D
玉井淳史
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