PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.47 NO.7 2002 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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ヒストンコード説
第2の遺伝子コードとなるか
網代廣三・C. D. Allis
これまで不明であったヒストンの化学修飾の機能は,“コード(暗号)”として存在し,特定の蛋白質に読まれて細胞の機能を導いてゆき,遺伝子コードに匹敵する情報と重要性をもつと提唱されている.
細胞内膜融合とSNARE仮説
福田良一
SNARE蛋白質は,真核生物の細胞内小胞輸送の最終段階である小胞膜とターゲットオルガネラ膜の融合を直接担うだけでなく,その特異性にも大きく寄与する.
再生医療のための生体組織工学
田畑泰彦
細胞の増殖分化を誘導し,生体組織の再生修復をするためには,細胞の研究に加えて,それを支える医工学技術,方法論が不可欠である.生体組織工学の再生医療における重要性について述べる.
電位依存性Na+チャネルの細胞膜発現・局在化機構とチャネル病
和田明彦
電位依存性Na+チャネルβサブユニットは,細胞接着分子として機能し,Na+チャネルの細胞膜への標的輸送,局在化,インターナリゼーションとチャネル機能を調節し,脳・神経系,筋細胞の活動を支えている.
G蛋白質共役型受容体に結合したペプチドリガンドの立体構造
井ノ岡 博・白川昌宏
生理的・医薬的に重要なG蛋白質共役型受容体へ結合したペプチドリガンドの特徴ある立体構造が初めて明らかになった.受容体へのリガンドの輸送についても興味深い知見が得られた.
神経伝達物質放出機構
シナーフィンの開口放出における役割
阿部輝雄
開口放出により放出されたシナプス小胞内の神経伝達物質は受容体に結合し,信号が伝達される.SNAP受容体(SNARE)と細胞質蛋白質シナーフィンとの相互作用が放出に重要であることが明らかになった.
蘇るか分子化石
長鎖ポリリン酸による蛋白質分解酵素の活性調節
黒田章夫・野村和季・大竹久夫
微生物の環境は移ろいやすく,突然過酷な環境へと変化する.アミノ酸飢餓で蓄積するポリリン酸はLonプロテアーゼと結合し,リボソーム蛋白質の分解の手助けをすることによって,一時的にアミノ酸を供給し,細胞の危機を救う.
ヒト・チンパンジー比較ゲノム地図
渡邉日出海・藤山秋佐夫・服部正平・榊 佳之
ヒトに最も近縁なチンパンジーのゲノム配列と比較することにより,ヒト固有の遺伝情報を得ることができる.ヒト・チンパンジーの比較ゲノム地図を作成した結果,ゲノム配列の一致度が平均で98.77%であった.
コラーゲンらせん構造は体温で変性する
アミノ酸受容体の発見
毒性活性はアミロイドの変身で
6アミノ酸で衣替え
風変わりなNKレセプターSiglec-7
多能な女神が創り出す抗体の多様性
もう少し待って
アンチセンスオリゴマーと蛋白質の非特異的結合緩和策
糖尿病において脂質代謝異常がみられる理由
レプチンによる脂肪燃焼のメカニズム
「蛋白質の一生」から見た膜の交通
中野明彦
「蛋白質の一生」のなかで重要なステージとなるのが細胞内輸送である.そのなかでも小胞輸送は,そのダイナミックさ,仕分け機構の見事さ,細胞の高次機能の発現という観点から花形というべきものである.その分子機構の理解が大きく進みつつある.
原核生物遺伝子のイントロン
古細菌蛋白質遺伝子のイントロンの発見
渡邊洋一・横堀伸一・河原林 裕
原核生物の蛋白質遺伝子にはイントロンがほとんどないため,真核生物の遺伝子に比べ予測が簡単である.しかし,真正細菌に続き,古細菌にもmRNA前駆体スプライシングが発見された.原核生物の遺伝子予測も時には注意が必要である.
シリーズ
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(14)生理活性脂質データベースを利用する
八杉悦子・渡邊清博
インターネットを介して日本から発信する世界で初めて構築された生理活性脂質データベースLIPIDBANK for Webを紹介し,データベースの概要と利用法を解説する.
博士号は運転免許証!?
川内紫真子
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