BIOWEBホームへ

PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.47 NO.3 2002
    蛋白質 核酸 酵素

3

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 


 ■ 特集

植物色素の生化学と遺伝学
編集:飯田 滋

特集にあたって
飯田 滋

花の色とアントシアニンの化学
斎藤規夫

花の色は主として動物との共進化により発達してきた.主要因のアントシアニン色素が細胞の液胞中で,共存するポリフェノールや金属イオンなどと強弱いろいろな相互作用が行なわれ,多彩な花色を生成させている.

花を彩る遺伝子
星野 敦・森田裕将・飯田 滋

花色変異体を解析することで,アントシアニン色素の生合成だけでなく,その発現制御,液胞のpH,表皮細胞の形態など,多彩な花色を支配する遺伝子群がみえてきた.

アントシアニン生合成の生化学
酵素反応機構解明における最近の進歩
中嶋淳一郎・山崎真巳・斉藤和季

多くの天然有機化合物の生合成経路のなかでアントシアニン生合成経路は比較的よく解明されている.しかし,個々の反応機構の詳細は必ずしもわかっていない.最新の情報を基に,アントシアニン生合成反応を現代的な視点から見直す.

花の色のバイオテクノロジー
田中良和・勝元幸久

花の色は古くから人の心を魅了してきた.青いバラや黄色のアサガオの育成に生涯を賭けた人も多い.バイオテクノロジーの手法を用いて,夢であったこれらの色が実現されつつある.

花色いろいろ
飯田 滋・星野 敦

いろいろな花の色とさまざまな変異体を,21枚の写真と3枚のボタニカルアートで展観する.花色と変異の妙をご鑑賞ください.

 Review

解き明かされた大腸菌の呼吸の仕組み
茂木立志

大腸菌も呼吸するが,その仕組みはヒトとは少し異なっている.この違いに着目したキノールオキシダーゼの研究から,生命を支える細胞呼吸の巧妙な仕組みと生い立ちが見えてきた.

 Short Review

Ca2+/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼIIの細胞内局在機構と生理機能
山本秀幸

Ca2+/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼIIには20種類以上のサブタイプが存在する.シナプス部位や核内に存在するサブタイプを例にして,本酵素の多様性を細胞内局在部位の特異性の面から理解しようとする試みを紹介する.

 今月のKey Words

フラボノイドとアントシアニン

 読み物

不連続複製機構 仮説が実証されるまで
岡崎恒子

岡崎令治を中心に始められた不連続複製機構の研究は20余年の歳月と多くの共同研究者の協力により完成した.その研究の軌跡を,折々の時代背景や研究をとりまく状況とともに,貴重な写真や講義ノートをはさみながら述懐する.

 Fraction Collector

“Unbreakable”と“Easy to break”
LRP5がつかさどる骨形成の秘密

骨芽細胞分化における2つのシグナルのクロストーク
骨形成因子結合シグナルとコラーゲン接着シグナルによる制御

開花を調節するエピジェネティックな因子

血栓症の遺伝子多型
でもご安心,日本人にはありません

γ-セクレターゼがシグナル伝達にも関係する

軸索流の障害はアルツハイマー病になる?

SLEで中枢神経症状が生じる仕組み
ループス抗DNA抗体の真のターゲット

聴覚障害を伴うバーター症候群
腎臓と内耳の機能に必須の役割を果たすCl-チャネル

神経成長因子のプロセシングと神経細胞の生と死

生死を決める情報伝達

ウイルス感染に伴うアポトーシス誘導の機構
水疱性口内炎ウイルスのもつアポトーシス誘導蛋白質は複数か?

小胞体品質管理メカニズムの新モデル
異常蛋白質の見分け方

過酸化物分解酵素と還元酵素の助け合い
時には分野をこえて

 シリーズ あなたにも役立つバイオインフォマティクス

(11)ゲノム配列から遺伝子を発見する
矢田哲士

4種類の塩基が延々と並ぶゲノム配列から,蛋白質をコードしている領域をどのようにして探し出せばよいだろうか? インターネットに接続されたパソコンとウェブ・ブラウザを利用して,この問題に取り組んでみよう.
 私の博士論文

ロジックで機能に迫る
渥美龍男

 Book Review

 Cuvette

お知らせ・公募 索引
広告索引


[バイオウェブ - HOME]BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp