PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.47 NO.1 2002 |
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A4変型判 100ページ T1105941091588
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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パラサイトの分子戦略
編集:北 潔
序説
北 潔
マラリア原虫の抗原多型と集団生物学
田辺和裄・先濱直子
マラリアは死亡率が高い恐ろしい病気である.マラリア原虫が免疫攻撃を受けても寄生できる秘訣はその表面抗原にある.驚くほど多くの抗原型を集団に揃え,何度でも感染する.
トリパノソーマのピリミジン生合成遺伝子クラスター
奈良武司・青木 孝
代謝経路の全酵素をコードする遺伝子クラスターが真核生物で初めて発見された.これは遺伝子重複と機能分化で生じた従来の遺伝子クラスターの概念と異なる.その遺伝子的背景,進化,寄生適応との関係を探る.
寄生性原虫における硫黄含有アミノ酸生合成・分解経路 新しい抗原虫感染症薬剤の開発標的
野崎智義・竹内 勤
寄生体のもつ特殊な代謝経路はそれ自身が薬剤開発のための理想的な標的であるだけでなく,寄生適応の過程で寄生体が獲得あるいは進化させた特殊な細胞機能の一つと考えることができる.
抗原虫薬開発の標的としてのGPIアンカー生合成経路
永宗喜三郎・木下タロウ
1988年にGPIの全体構造が初めて明らかにされて以来,生合成経路や生合成を担う遺伝子群についての研究が急速に進み,GPIが抗原虫薬開発のターゲットへと応用できる可能性が高まりつつある.
寄生虫ミトコンドリアにおける低酸素適応機構
北 潔
アポトーシス,寿命や老化,また糖尿病や癌などにかかわるミトコンドリアの生物機能の多様性が注目されている.その最も典型的な例が寄生虫ミトコンドリアであろう.シアン耐性の呼吸と無酸素下でのATP合成,教科書には?
減数分裂のS期の役割 渡辺嘉典
体細胞分裂期と減数分裂期のDNA合成の違いはいったい何なのか.分裂酵母で,体細胞分裂期のDNA合成を経たのちに,減数核分裂を誘導する系を開発することによって,減数分裂特異的なDNA合成の意義があぶり出された.
神経活動とCa2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII
山肩葉子
ラットの急性あるいは持続性神経活動モデルを用いて,生体レベルにおけるCa2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼIIの活性制御と,その中枢神経系における役割を明らかにしようとする試みを紹介する.
見逃されていた薬剤開発のターゲット
多様なイソプレンユニット生合成系
高木基樹・瀬戸治男・葛山智久
生物においてイソプレンユニットの生合成は多様性を示すことが判明した.この多様性を利用することで,有用な抗菌剤の開発が可能になると期待される.
ベールを脱いだ血小板減少性紫斑症の原因プロテアーゼ
自然免疫シグナル伝達を担う新規分子 TLR4とMyD88とTIRAPの三角関係?
プリオン病の治療に希望が出てきた
基底膜コラーゲンの隠された顔
IV型コラーゲンの血管新生シグナル
レヴィ小体をつくることが重要なのだ!
シンフィリン1の役割
アディポネクチンによるII型糖尿病治療
ブッシュにご用心!
日本でも忘れてはならないライム病
細胞膜の海に浮かぶいろいろな筏
組換えDNA実験の新ガイドライン策定される
中島春紫
文部科学省の発足に伴い,これまで文部省と科学技術庁が別々に測定して運用していた組換えDNA実験指針の統一指針が制定されている.教育目的組換えDNA実験などの新しい枠組みとともに,統一指針の構成,用語,運用について概説する.
シリーズ あなたにも役立つバイオインフォマティクス |
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(9)アミノ酸配列から2次構造を予測する
太田元規
21世紀初頭,2次構造予測の予測率は80%の大台に届こうとしている.蛋白質の2次構造をアミノ酸配列から予測するモダンな方法を概説し,WWWを通した利用を実演する.
シロイヌナズナDNAアレイコンソーシアム(JCAA)の活動
藤原 徹・太田啓之・金丸研吾
2000年末にゲノム解析が終了し,ポストゲノム時代に入ったシロイヌナズナ研究において,従来の研究費の枠組みにとらわれない共同事業として,現在進められているDNAアレイコンソーシアムの取り組みを紹介する.
思えば遠くへ来たもんだ スウェ−デンでの博士課程
岩田茂美
寄生と共生 原虫 分子寄生虫学
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