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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME VOL.46 NO.14 2001
    蛋白質 核酸 酵素

11

A4変型判 100ページ T1105941091588

ISSN 0039-9450 共立出版株式会社

 


 Review

真核生物におけるRNAiとPTGS
田原浩昭

RNAiやPTGSはRNAがトリガーとなって生じるジーンサイレンシング現象である.これらのサイレンシングを生じさせる機構はウイルスやトランスポゾンに対する防御機構と類似しているようである.

ピロリ菌はなぜ胃に棲みつくことができるか
中澤晶子

ピロリ菌は胃粘膜細胞表層のムチン層で増殖するためにアミノ酸分解系を獲得し,酸性環境で生存するためにウレアーゼの転写後調節機構と尿素チャンネルを発達させ,増殖の場に戻るために尿素走化性を獲得した.

神経変性疾患と細胞内アスパラギン酸プロテアーゼ機能の新局面
筑波隆幸・山本健二

アルツハイマー病発症の中核をなすAβ蛋白質の産生に関与する2つのアスパラギン酸プロテアーゼの正体が明らかにされた.またバッテン病の発症はカテプシンDの欠損が原因であることも明らかになった.これらのプロテアーゼはそれぞれの疾患治療薬探索への標的となりうるのか!

GABAA受容体の構造と機能
アミノ酸変異導入法による最近の研究から
上野 晋・南浩一郎・柳原延章

GABAA受容体は主要な中枢神経系の抑制性神経伝達物質受容体である.その構造と機能に関する研究はめざましい進歩を遂げ,遺伝子レベルから生体行動にまで至り,新たな展開を見せている.

 Short Review

真核細胞の核基盤構造である核ラミナによるクロマチンおよび細胞機能の制御
古川和広・堀米恒好・小俣三郎

真核生物の核内に蓄積された遺伝子の情報が円滑に取り出せなければ細胞は生きていけない.核膜に存在する核ラミナは,核内の構造を整備し環境に応じて柔軟に遺伝情報の維持・発現を制御するための基盤構造として重要な役割を担っている.

抗菌性ペプチドによる先天性免疫機構
松ア勝巳

病原菌が侵入してくると,われわれの体は抗菌性のペプチドをつくってこれに対抗する.さまざまな抗菌性ペプチドの構造や作用機構が明らかになりつつあり,これらを基にした医薬品づくりも進んでいる.

構造解析のターゲット選択
迅速な構造決定が可能な蛋白質ドメインの同定システム 

黒田 裕・近山英輔・横山茂之

構造生物学を基にした「構造ゲノム科学」では,蛋白質の発現・精製・構造決定の全工程の自動化・機械化が求められている.このような行程の自動化が可能な蛋白質ドメインを,理論計算から同定するシステムの開発を紹介する.

活性酸素により促進される藻類のカロテノイド生合成
古林万木夫

藻類のシストは過酷な環境ストレスに対して耐久性を示す.シストでは,さまざまな環境ストレスによりカロテノイド生合成が促進され,細胞内では活性酸素濃度が低レベルで維持されていた.

 新ミレニアムへのメッセージ

感性のおもむくままに 若い研究者へのメッセージ
中西重忠

生命科学研究への一考察
浅島 誠

 Fraction Collector

渦巻き中でできる分子のキラリティー

植物における背腹軸 多面発現と冗長性は悩ましいが・・・

パーキンソン病はユビキチン化で防ぐ?

鉄は溜まる前になくせ!
脳神経障害をひき起こす鉄蓄積症の謎解明

ハンチントン病でのBDNFの発現低下
原因遺伝子huntingtinは神経細胞の生存に必要であった

糖尿病患者はなぜ動脈硬化になりやすいか?
グルコースによるCD36の翻訳レベルでの制御

カンジダと結核菌の意外な共通点
グリオキシル酸回路が生存には必要

ミトコンドリアの新しい飛び道具

新たなるホスファチジルイノシトール結合モチーフ

 シリーズ あなたにも役立つバイオインフォマティクス

(7)アミノ酸配列の保存領域から蛋白質を知る
深海-小林 薫

アミノ酸配列データから,どうやって機能を予測するか? 1つの方法は,その配列がどんな保存領域をもつかを調べ,それらの機能の組合せとして蛋白質全体の機能を推定することである.
 私の博士論文

“予想外”が面白い?
星野英人

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