PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.46 NO.2 2001 |
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A4変型判 96ページ T1105941021585
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ISSN 0039-9450 共立出版株式会社
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TGF-βシグナリングと癌
編集 : 宮園浩平
特集にあたって
宮園浩平
TGF-β/Smadシグナリング 最近の動向
宮園浩平
TGF-βのシグナル伝達分子Smadはさまざまな分子と結合することによって多彩な作用を発揮する。受容体やSmadに異常が起こると、癌をはじめとするさまざまな疾患の原因となる。
TGF-β受容体の異常と発癌
Seong-Jin Kim
TGF-β受容体とTGF-βシグナル伝達分子は癌抑制作用をもつことが報告されている。TGF-β受容体遺伝子の転写制御が、TGF-β受容体の不活性化のおもな機構であることが最近明らかになった。
ノックアウトマウスを用いたSmadの異常と消化器癌
高久和明・武藤 誠
TGF-βシグナリング経路の一部を担っているSmadファミリーに注目し、作出したSmad4ノックアウトマウスの表現型解析結果を中心に、癌の悪性化進行との関与を示す。
Smadの異常とヒト消化器癌
萩原弘一
消化器癌でSmad4、TGF-βII型受容体の遺伝子異常が見つかっている。癌細胞のTGF-β抵抗性に関して、初代培養細胞、癌細胞のデータを、遺伝子異常との関連を含めて概観する。
アクチビンシグナリングと腎臓の形態形成・再生
小島 至・前嶋明人
アクチビンは腎臓の形態形成にも関与している。HGFはオートクリン因子アクチビンの発現を抑制することにより尿細管形成・分枝促進作用を発揮する。
ピューロマイシンの進化分子工学と遺伝子ネットワーク解析への応用
宮本悦子・柳川弘志
生命の基本物質であるRNAや蛋白質の進化の研究を可能とした進化分子工学のツールとして誕生したin vitro virus法と、その開発過程で明らかになったピューロマイシンの特質およびポストシークエンス時代のゲノム機能解析への応用を解説する。
蛋白質の立体構造トポロジーとフォールディング
高田彰二
最近、蛋白質の“形”とフォールディング機構の間に、いろいろな興味深い関係が見いだされた。細胞内のさまざまな過程を、蛋白質のトポロジーをキーワードにして眺めてみると、さらにおもしろい発見が期待できる。
日本の生命科学研究システムの若手による改革は先送りできない
世界に開かれた個性溢れる若手研究者を育む探究の場と先端医療開発の場の構築と連携
新井賢一
先天性か外的要因か
市原 明
雲とコンテナ船の見える窓
児玉龍彦
触覚受容体 その実体はNa+チャネル
量的遺伝子クローニング時代へ RASがトマトの実の大きさを変える
くり返し構造のもたらす多様性 TPRドメインの複合体、結晶構造2題
ふかふかベッドは嫌い?
FGF-FGFレセプター-ヘパリン三者複合体構造
エンドソームで一緒 生細胞におけるEGFとGrb2の相互作用
異星からの贈り物か? D-アミノ酸の意外な機能
2000年度ノーベル医学・生理学賞
A. Carlsson博士、P. Greengard博士、E. Kandel博士
神経系の情報伝達 宮本英七
人工心臓の最前線
井街 宏
人工心臓の研究はその開始以来、四十数年間にも及んでいるが、まだ多くの問題点を抱えているむずかしい研究である。宇宙開発よりむずかしいといわれるゆえんはどこにあるのか。
競争心は必須
関元敏博
七転び八起き
榎本和生
おしらせ・公募 索引
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