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PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME

VOL.45 NO16 2000

    蛋白質 核酸 酵素

12

B5判 100ページ T1105941121230

ISSN 0039-9450

共立出版株式会社

 

特集 人類の起源と進化をDNAレベルで探る 編集:斎藤成也

序論 斎藤成也

現生人類の拡散を化石DNAから探る
植田信太郎

中国山東省の2500年にわたる人間集団の変化をミトコンドリアDNAを用いて解析した。その結果、われわれは中国の古代史を塗り替える大発見をしつつあるのかもしれない。
ミトコンドリアDNAからみた人類の起源と拡散
宝来 聰

ミトコンドリアDNAからみた人類の進化を探る筆者の研究小史を解説する。人類進化学のなかで重要な3つのテーマ “ヒトの起源”、“現代人の起源と拡散”、“日本人の起源” にアプローチし、その解答が得られようとしている。

ヒト・チンパンジー・ゴリラの系統関係
颯田葉子

複数の遺伝子座のDNA塩基配列の比較から得られるヒト・チンパンジー・ゴリラの系統関係はただひとつに決まらない。これは、3種の祖先集団が非常に多型的だったことに起因する。

ヒトと類人猿の染色体レベルの違い
数藤由美子・平井百樹

ヒトと類人猿の比較ゲノム解析はいまや急速に展開しようとしている。遺伝子の塩基配列の比較解析からは浮かび上がってこないヒトと類人猿のゲノムの違いを、巨視的な染色体レベルで概観する。

類人猿ゲノム計画Silver
斎藤成也

20世紀後半に発展した “分子人類学” により、ヒトと類人猿の分子レベルでの差や、現代人に至る詳細な進化史が明らかになってきた。これらの研究を出発点として、21世紀にはどんな展開を見せるのか?

【総説】
膜結合型転写因子 SREBP―小胞体-核間情報伝達と脂質代謝調節
佐藤隆一郎

コレステロール代謝関連遺伝子の転写調節因子SREBPは、小胞体膜蛋白質として合成される。コレステロールにより調節されるプロセシングから生じる活性型は、独特な機構で核へと輸送される。

【ショートレビュー】
Srcシグナリングとその制御
岡田雅人

Srcファミリーチロシンキナーゼ(SFK)はシグナル伝達系を制御する分子スイッチとして機能すると考えられている。今回筆者らは、SFKに共通した制御に関与する新たな膜蛋白質Cbpをraft内に見いだし、SFKの機能および制御に関する新たな局面を開いた。

【Fraction Collector】
マラリア原虫の栄養補給路 ―新たな治療標的の発見

トリプレット細胞死に転写異常説が参戦

痴呆症モデルマウスの作製

ネトリンのサンドイッチ理論 ―
新しい神経回路パターン形成機構

ニカストリン
―APPとNotchに作用する膜内プロテアソームの提唱

キネシンの方向性がネック

【シリーズ 組織再生のためのバイオ新素材】
再生医工学とバイオ新素材
立石哲也

生体適合性、生分解性、強度、親水性、細胞親和性を兼ね備えた次世代スマート・バイオマテリアルの開発が再生医工学の成功を約束する。その最新の材料技術を紹介する。

【FLASH】
新しい偏光顕微鏡を用いた神経成長円錐のアクチン束の観察
加藤 薫

これまで生きた状態での観察が困難であった神経成長円錐内部の骨格構造の動態を、新しいタイプの偏光顕微鏡を用いて、生きたまま直接、定量的に観察することに成功した。

【学会見聞記】
Cold Spring Harbor Meeting 核機能の動的編成 
田代 聡

【Book Shelf】
日本生化学会編集 新シリーズ『バイオサイエンスの新世紀』刊行始まる!
―刊行委員に聞く

【Book Review】


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