PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.45 NO15 2000
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11
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B5判 104ページ T1105941111231
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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【総説】 |
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ペルオキシレドキシンの分子機能の構造的基盤
―活性酸素消去系における新しい抗酸化蛋白質ファミリー
広津晶子・阿部靖子・西野武士・箱嶋敏雄
生体内の活性酸素消去系における新しい主役が登場した。ペルオキシレドキシンとよばれるこの抗酸化蛋白質は、よく知られたグルタチオンペルオキシダーゼと双璧をなす。
ラミニンにはいくつの活性部位があるのか?
野水基義
細胞の環境を形成している基底膜、その中心的マルチプレイヤー・ラミニンにはいくつの細胞接着部位が存在し、どのようなメカニズムで細胞に対して働きかけているのであろうか。
“超”酵素をめざして
―超分子を用いた人工酵素系
久枝良雄
酵素は天然の高機能な触媒であるが、いろいろな欠点をもつ。“人工酵素”は酵素のもつ欠点を補い、天然酵素をこえる機能をもつ。超分子化学的手法は、天然をこえるナノテクノロジーである。
生体膜に学ぶ
―生物機能とシステム原理
吉村哲郎
生命現象を理解し人工生命を創成することは、人類の究極の目標である。そのために、これまで行なわれてきた生体膜研究を総括し、“システム原理”なる概念を導入し新しい方法論を提案する。
疎水性コアを欠く蛋白質
―構造と安定性
大西 哲・小出昌平
OspA蛋白質で見つかった単層βシートという非常にユニークな構造モチーフに着目し、その構造形成機構や新規デザインを目指す筆者らの研究を紹介する。
ヒト好中球のスーパーオキシド産生の活性化機構
西本行男
ヒト好中球の刺激は多元的蛋白質間の認識とクロストークによってフラボシトクロムb 558のレドックス制御を行ないスーパーオキシドを産生する。この活性化機構の解明の結果、遺伝病CGDの原因と多様性が明らかとなった。
ヒト21番染色体の全解読
―その達成への歩みと意義
榊 佳之・服部正平・藤山秋佐夫・豊田 敦・渡邉日出海・矢田哲士・Todd Taylor・朴 洪石・十時 泰
日独チームによる21番染色体解読プロジェクトによる研究を解説するとともに、その4年間の歩みとプロジェクト遂行の鍵にも言及する。
Notchシグナルを制御する糖鎖
―Fringeの正体はβ1,3 GlcNAc転移酵素
リボソームはリボザイム
ハエの体節形成をシミュレーションする
―セグメントポラリティーネットワークの強靭さ
ニューロンの生死を制御する蛋白質“p73”
摂食行動を制御する神経伝達物質
―プログルカゴン由来ペプチドGLP-2の生理作用
怖い思い出は不安定
皮質NMDA受容体はバレル形成にも必要
センダイウイルスによるアポトーシス誘導の機構
コレステロールは身を守る?
ナイーブなヘム-銅末端酸化酵素
―Thermus のシトクロムba 3の立体構造
DNAポリメラーゼκ,ιおよびμ
マイクロシステムとそのバイオへの応用
小野崇人・芳賀洋一・高橋一憲・江刺正喜
マイクロシステムの広い応用の一端として、マイクロマシニングを利用した分析システム、医療用マイクロマシン、表面分析やマイクロマニピュレーターなどに焦点を絞り、現状を紹介するとともに今後の展望を述べる。
微細加工材料で組織を再生
松田武久
簡便でかつ信頼性のある光化学を用いて、人工基材に2次元および3次元の微細加工を可能にする技術とその応用例を紹介する。本技術は細胞を主役にした組織工学の要素技術となり、再生医療の基盤になる。
【Book Review】
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