PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.45 NO14 2000
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B5判 100ページ T1105941101232
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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特集 核-細胞質間機能分子輸送機構
編集:米田悦啓
序説 核-細胞質間分子輸送と生命現象
米田悦啓
核と細胞質の機能分子輸送
今本尚子
核-細胞質間を流通する分子の多くは、核内外へ局在化するためのシグナルをもち、輸送担体とよばれる分子群によって運ばれる。細胞が多くの種類の輸送担体を動員しながら、実に多彩な方法でさまざまな分子を流通させる様子を紹介する。
hnRNPとmRNAの核-細胞質間輸送
田浦徹也・塩見春彦・塩見美喜子
mRNAの核外輸送機構は非常に複雑な生体反応である。その本質的な理解を目指し、hnRNPやそのほかのmRNA輸送因子の研究に対する研究者の絶え間ない努力が続いている。
核-細胞質間の蛋白質輸送と植物の環境応答
山本直樹
植物は光や温度の物理環境に適応し、また、病原体などの生物的ストレスを克服して種の保存を図っている。調節因子などの核輸送の研究が、環境応答のシグナル伝達機構の理解を容易にした。
核蛋白質輸送担体のX線結晶構造解析
酒井宏明・李 守宰・月原冨武
importinβは核膜孔を介した分子輸送担うエンジンである。HEATリピートヘリックスの積み重ねが生みだすダイナミクスが核膜孔通過に伴う分子間相互作用の鍵を握る。
癌抑制遺伝子PTEN
―脂質ホスファターゼとしての機能
前濱朝彦・Jack E. Dixon
癌抑制遺伝子産物PTENのリン脂質ホスファターゼ活性の発見は、その細胞内機能の解析に新たな展開をもたらした。最近明らかになりつつあるPTENの生理機能および発癌との関係に焦点をあてる。
ショウジョウバエ全ゲノム配列決定の意義
松林 宏・山本雅敏
ゲノムの塩基配列の情報を基に、多種多様な生命機構が解明されると期待されている。そのモデルにショウジョウバエが選ばれた。交配による遺伝実験の重要性を掲げて生命科学の最先端を飛び続けることができるか。
importin exportin
セミインタクト細胞 in vitro 核蛋白質輸送実験系
核膜孔複合体
骨癌性の疼痛に対する新たな治療法
10万以上のDNAを同時にシークエンス
暗いGFP
ニワトリの神経誘導
―BMPが先か、FGFが先か
睡眠回路における腹外側視索前野の役割
DNA鎖の電導性、ラジカルホッピング
エンドスタチンに続け!
ヒトゲノム解析研究の展開
―22番、21番染色体の全塩基配列の解読にかかわって
清水信義
10年前にスタートした“ヒトゲノム・プロジェクト”の先頭をきって22番染色体の全塩基配列が解読された。その日本チームのリーダーが、ヒトゲノム解析研究の実際と今後の展開、またそこから明らかになることを語る。
組織再構築のためのテクノロジー
稲松 睦・添野吉徳・吉里勝利
幹細胞、分化細胞および細胞外マトリックスを組み合わせて、再生可能な組織・器官を再構築する技術を紹介し、医療分野や企業においてどのような実用化が可能であるかを述べる。
細胞内プロテアーゼ活性のin vivo 定量法
千葉和義
細胞を破壊せずに生かしたまま細胞内の酵素活性をリアルタイムで定量する方法を、ヒトデ卵のプロテアソーム活性の測定を例に紹介する。
【Book Review】
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