PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.45 NO.8 2000
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B5判 100ページ T1105941061239
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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損傷神経生存・修復の分子メカニズム
木山博資・瀬尾寿美子・濤川一彦
損傷を受けた神経細胞が生存し軸索を再生させるために、多くの分子群の発現が巧妙に制御されている。いかなる分子がどのように働いているかを損傷運動神経の再生過程から探る。
葉緑体の起源と進化
富谷朗子・田中 歩
現在の多様な藻類や植物の葉緑体はいったいどのように進化してきたのか。光合成色素の合成遺伝子の解析から、葉緑体の新しい祖先像と進化機構(消失による多様化)が明らかになった。
多剤耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のバンコマイシン耐性機構
黒田 誠・平松啓一
170種以上開発された抗生物質すべてに耐性化してきたMRSAが、唯一有効であったバンコマイシンに対しても耐性化してきた。多量の細胞壁を合成して、バンコマイシンに対する許容量を上げ耐性化している。
環境汚染物質を分解する酵素の分子生物学
―エクストラジオールジオキシゲナーゼにみられる多様性と収斂進化
福田雅夫・千田俊哉・政井英司・三井幸雄
環境汚染物質を分解するグラム陽性細菌のもつ分解酵素では、多重遺伝子族の存在、線状プラスミドの関与などが明らかになった。酵素の立体構造にはアイソザイム間の収斂進化の例が見いだされた。
アデノウイルスと細胞のクロストーク
―アデノウイルスの遺伝子産物と相互作用する細胞内蛋白質
東野史裕・安田元昭・進藤正信
アデノウイルスの蛋白質の研究は、E1A,E1Bを中心に行なわれてきた。しかし最近、E3やE4領域の蛋白質の研究も進み、細胞側の重要な蛋白質と相互作用していることが明らかになった。
Chlamydia trachomatis の全ゲノム配列決定の意義
荻原敏且
偏性細胞寄生性微生物であるクラミジアの全ゲノム配列が明らかにされた。クラミジアはATP合成能や外膜剛性維持のためのペプチドグリカンはないとされていたが、遺伝子は自ら保持していた。
発疹チフスの起因菌Rickettsia prowazekii の全塩基配列決定
―病原体および共生体としての意義
小川基彦・平井克哉
リケッチアとしては初めて発疹チフスの起因菌R. prowazekii の全塩基配列が明らかになった。本菌は偏性細胞内寄生性細菌であり、病原体としての、さらには共生体としての特徴は興味深い。
遺伝と環境
新しい肝臓療法
癌抑制遺伝子p53 はショウジョウバエにも存在する
超高感度べん毛モーターでターン オーライ!
有性生殖の鍵分子、解明へ
―ついに見つかった、自家不和合性のミッシングリンク
生物有機化学的蛋白質マーキング法
遺伝子操作と新素材を用いた臓器工学
渡辺恵史・味岡逸樹・赤池敏宏
高分子化学による新素材と分子生物学・細胞生物学の融合により臓器工学という新しい分野が発展しつつある。高分子マトリックスを利用して行なう初代培養肝細胞への遺伝子導入と、その臓器工学への適用例を紹介する。
神戸大学超高磁場高圧NMR実験設備
赤坂一之
蛋白質の質量分析(3) イオントラップ型質量分析装置とその応用
山田尚之
イオントラップ型質量分析計は非常にコンパクトで、操作とメンテナンスが容易なMS/MS装置である。本装置の原理と特徴を解説し、蛋白質の一次構造解析法、同定法を紹介する。
私のフリーウェア活用法(2)
―快適ドキュメント処理術Mule 浅川直紀
三井幸雄先生を偲んで 田之倉優
【Book Review】
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