PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.45 NO.4 2000
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B5判 104ページ T1105941031232
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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アデノウイルスベクターの改良と応用
鐘ヶ江裕美・中井通雄・斎藤 泉
アデノウイルスベクターは作製方法がキット化され、培養細胞から動物個体までをカバーする強力な発現法として,また遺伝子治療のベクターとして注目されている。その実際と応用について解説する。
環境応答モデルとしてのグルコースシグナリング
―大腸菌カタボライト制御とリン酸リレー情報伝達系の現在 木全恵子・饗場弘二
大腸菌のカタボライト制御は細胞の環境応答のパラダイムである。教科書で有名なcAMPモデルの誤謬性とリン酸リレー系を中心にしたグルコースシグナリングの真の姿が明らかになりつつある。
脊椎動物の四肢の発生、形態、その進化
―発生学から探る四肢の起源と多様性 米井小百合・田村宏冶
動物の形態が進化するときには個体発生課程の変化が必然的に伴う。多様な形態をもつ脊椎動物の四肢がどのように進化したのか,そのプロセスを発生学の観点から考察する。
ヘパラン硫酸の生合成と癌抑制遺伝子(EXT )ファミリー
北川裕之・菅原一幸
多発性外骨腫発症に関係するEXT 遺伝子ファミリーに属する遺伝子は癌抑制遺伝子と考えられているが、最近ヘパラン硫酸の生合成に関与する糖転移酵素をコードしていることが判明した。
光合成反応中心の励起状態と電子移動
―SAC-CI理論による研究 中辻 博・長谷川淳也・大川和史
紅色光合成細菌の光合成反応中心の電荷分離のルートとメカニズムが理論化学で鮮明にわかるようになった。また、その吸収スペクトルのピークの帰属が初めてなされた。
Z-DNAの復権
―左巻きZ-DNA結合蛋白質複合体の構造解析とその生物学的意義 箱嶋敏雄
左巻きZ-DNA結合ドメインとZ-DNAとの複合体の結晶構造が明らかにされた。このドメインをもつRNA編集酵素の新しい生物学が始まった。
ビオチン-アビジン架橋の細胞工学への応用
冨田昌弘
抗原-抗体反応の100万倍の親和力をもつビオチン-アビジン架橋を利用して新たな試みがなされている。ビオチン-アビジン架橋の細胞工学における最新の展開とその応用を解説する。
組換え植物による医薬品の生産
岡田吉美
病原性大腸菌のエンテロトキシンに対する“食べるワクチン”が成功した。植物では生産された抗体によるがん治療の臨床実験も始まった。21世紀には、植物で医薬品を生産する新しい産業が生まれる。
Li-Fraumeni症候群の新たな原因遺伝子
―細胞周期チェックポイント機構の破綻と発癌
小胞体異常でアルツハイマー病になる?
―“フォールディング異常”新病因仮説の登場
血管新生、神経発生を司るIdファミリー
細胞運動のトランスミッション機構
ダーウィンの“忌まわしき謎”
―エレガント&力づくの分子系統樹で最古の花が同定された。
シリーズをはじめるにあたって
―臓器再生とバイオ新素材 伊藤嘉浩
ニューロニクス
―神経科学と微細加工技術の融合 川名明夫
細菌の神経科学とエレクトロニクス技術の進歩が、両者の融合を促し、神経科学や医療の分野に新しい技術を提供すると期待される、ニューロニクスという分野を生み出しつつある。
乳酸菌バクテリオシンを使った“無菌・無塩味噌”への挑戦
加藤丈雄
乳酸菌はさまざまな抗菌性物質を生産し、有害微生物の生育を阻止して感染や腐敗を防止している。なかでもバクテリオシンは、“バイオプリザベーション”の最有力候補と期待されている。
(45)大阪府立母子保健総合医療センター研究所
和田芳直
第1回国際ジェネセルワークショップ
小林信之・五十嵐和彦
楽しく有用なウェブサイト 猪飼 篤
【Book Review】
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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