PROTEIN, NUCLEIC ACID AND ENZYME |
VOL.45 NO.2 2000
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B5判 104ページ T1105941021233
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ISSN 0039-9450
共立出版株式会社
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特集 葉緑体構築のダイナミクス 編集:佐藤文彦
序説 佐藤文彦
色素体の分裂装置の構造と機能
宮城島進也・黒岩常祥
シアノバクテリアの共生によって誕生した葉緑体の分裂はどのように制御されているのか。その分裂をひき起こす装置が発見され、分裂にかかわる遺伝子が初めて単離された。
真核・原核ハイブリッドとしての葉緑体核様体の分子構築とそのダイナミズム
佐藤直樹
葉緑体核様体は、原核ゲノムと真核タイプのDNA結合蛋白質からなるミニ染色体であり、葉緑体の発達・機能分化に応じて構成を変え、ダイナミックに葉緑体内を移動する。
葉緑体の転写調節 ―光合成機能発現制御機構
清水正則・吉本光希・小林裕和
地球上の生命の維持に必要な光合成の機能構築において、葉緑体RNAポリメラーゼσ因子は、細胞核と葉緑体の両ゲノム光合成遺伝子の同調発現に一役かっている。
葉緑体遺伝子発現における転写後調節
杉田 護・廣瀬哲郎・杉浦昌弘
葉緑体はポストゲノム時代に入って十数年が経つ。この間の研究で、葉緑体の遺伝子発現系は予想をはるかにこえて複雑であることが明らかになった。
葉緑体における蛋白質の輸送
吉久 徹・遠藤斗志也
葉緑体は三重の膜構造をもつ最も複雑なオルガネラである。葉緑体の外で合成された蛋白質はこれらの膜を通過して、目的区画に行き着く。この複雑な旅を媒介する蛋白質がみつかった。
葉緑体機能と個体統御
佐藤文彦
葉緑体は光合成のような1次代謝のみならずホルモンをはじめとするさまざまなシグナル分子の生合成にもかかわってる。葉緑体の機能は多面的であり、細胞分化との関係に新たな展開が期待される。
細菌における分子細胞生物学の新展開 ―染色体分配と細胞分裂
仁木宏典・守家成紀・平賀壯太
最近、種々の新しい技術の開発によって、細菌においても蛋白質や特異的DNA細胞内分布を解析することが可能となり、ダイナミックな染色体分配や細胞分裂の機構が明らかになってきた。
原腸胚形態形成運動におけるparaxial protocadherinの役割
山本朗仁
原腸胚の形態形成運動は球形胚を縦長な個体基本構造に変換する。この変換にかかわる細胞接着因子が同定され、原腸胚の形態形成運動を細胞膜上で実行する機構が分子レベルで解析されはじめた。
単一遺伝子変異による長寿マウスの誕生
BDNFがシナプス形成の選択性を決めている
―BDNFトランスジェニックマウスの研究から提唱された”可塑性閾値モデル”
メチル化DNA結合蛋白質と遺伝子病
メモリーT細胞の本当の役割は?
―新たなるメモリーT細胞の発見
バイテク時代の難関 ―25塩基RNAによる遺伝子サイレンシング
走査型トンネル顕微鏡でDNA分子を識別・操作する
田中裕行・川合知二
走査型トンネル顕微鏡を用いてDNAの二重らせん構造や塩基部分の観察に世界で初めて成功した。DNAの観察と分子操作に関するこれまでの研究成果を紹介し、将来展望を試みる。
1999年度ノーベル生理学・医学賞に寄せてGunter Blobel博士
大村恒雄
N末端修飾蛋白質の新解析法
―プロテオミクスへの応用 綱澤 進
N末端修飾は、真核細胞内蛋白質で実に60〜70%に及ぶ。ポストゲノムプロジェクトとしてのプロテオミクス解析に対応した新しいN末端脱ブロック法の開発を提案する。
初めて開かれた「核-細胞質間分子輸送」のミーティングに参加して
米田悦啓
研究室内LAN接続の方法とメリット 西田周平
【Book Review】
BIOWEB(R)サービスに関するお問い合わせ: service@bioweb.ne.jp
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