バイオウェブ

現代化学 増刊40
解読されたゲノム情報をどう活かすか
村松正実 監修
林崎良英・岡崎康司・近藤伸二 編
 出版社  (株)東京化学同人

〒112-0011 東京都文京区千石3-36-7
TEL 03-3946-5311
FAX 03-3946-5316


1.ゲノム情報に基づく生命科学の21世紀的新展開
林崎良英

1・1 ヒトゲノムドラフト配列と完全長cDNA
1・2 完全長cDNA研究と理研マウスエンサイクロペディア計画
1・3 科学と技術
1・4 各領域における影響
1・4・1 基礎研究,応用研究
1・4・2 科学行政
1・4・3 特許
1・4・4 教育
1・4・5 医療

2.遺伝子の機能分類
古野正朗,David Hill,坂井勝呂

2・1 遺伝子の機能分類とは
2・2 全ゲノム配列の決定と機能分類
2・3 タンパク質データベース
2・4 タンパク質配列モチーフ・ドメインデータベース
2・5 機能分類データベース
2・6 マウス遺伝子における機能注釈データベース
2・7 おわりに
2A・1 遺伝子オントロジー−哺乳類の遺伝子産物の機能注釈付けへの試み
2A・2 Using the Gene Ontology Vocabularies for Functional Annotation of Mammalian Gene Products
David Hill

3.ヒト総遺伝子数
近藤伸二,大里直樹

3・1 はじめに
3・2 総遺伝子数の定義および意義
3・3 歴史−各種総遺伝子推定法
3・4 遺伝子座位の同定
3・5 同定が難しい遺伝子群
3・5・1 発現頻度の低い遺伝子
3・5・2 進化速度が速く配列保存性が乏しい遺伝子
3・5・3 1エキソンから成る短い遺伝子
3・6 おわりに
4.発現プロファイル
坊農秀雅

4・1 はじめに
4・2 DNAチップ
4・3 発現プロファイルでわかること
4・4 理研19K cDNAマイクロアレイ
4・5 代謝経路関連遺伝子の発現解析
4・6 おわりに

5.ゲノムの視点から見た転写制御−その基礎的概念と解析のためのアプローチ論
鈴木正則

5・1 ゲノムレベルでの転写制御研究の重要性
5・2 転写制御の役者たち−RNAポリメラーゼ,基本転写因子群,転写調節因子,プロモーターおよび転写制御領域
5・3 転写制御における分子間相互作用を解析するためのアプローチ
5・3・1 タンパク質−DNA相互作用−転写因子の標的DNAエレメントの解析
5・3・2 タンパク質−タンパク質相互作用−転写因子と転写調節因子または転写調節因子同士の協同作用の解析
5・4 クロマチンレベルでの転写制御
5・5 転写制御カスケードとネットワーク
5・6 転写制御に関与する因子の機能解析
5・7 転写制御研究のもたらすもの−病気の診断・治療と細胞シミュレーションを例として

6.ゲノム配列の統計解析から明らかにされる生命現象
斎藤輪太郎,戸田好美,小知和裕美,森 航哉,藤森茂雄,鷲尾尊規

6・1 はじめに
6・2 ゲノムの基本的な性質GC含量
6・3 CpG島と遺伝子の発現制御
6・4 ヒトゲノムの約半分を占める反復配列
6・4・1 染色体上の領域の重複とゲノム進化
6・4・2 単純反復配列と遺伝子疾患
6・4・3 動く遺伝物質トランスポゾン
6・5 選択的スプライシングによる遺伝子の発現制御
6・6 おわりに

7.転写単位のマッピング
近藤伸二

7・1 はじめに
7・2 コンピューター遺伝子予測の効用および限界
7・3 転写単位のマッピング
7・3・1 理研マウス完全長cDNAのヒトゲノムへのマッピング
7・3・2 完全長cDNAの有利性

8.疾患遺伝子とポジショナルキャンディデートクローニング
清沢秀孔

8・1 遺伝子疾患
8・1・1 病気とは
8・1・2 遺伝子疾患の分類
8・1・3 遺伝子疾患の診断
8・1・4 遺伝子疾患の治療−遺伝子治療
8・1・5 遺伝子疾患原因遺伝子同定の現状
8・2 遺伝子疾患原因遺伝子同定の方法
8・2・1 ファンクショナルクローニングとポジショナルクローニング
8・2・2 ポジショナルクローニング法の大まかな流れ
8・2・3 マッピング−遺伝子の大まかな位置の決定
8・2・4 候補遺伝子の絞り込み
8・2・5 候補遺伝子の確認
8・3 ポストゲノム時代におけるヒト遺伝学の方向性
8・3・1 ヒトゲノム配列の発表
8・3・2 完全長cDNAプロジェクト
8・3・3 理研完全長cDNAのマッピングと疾患原因遺伝子の候補としてのその重要性

9.マーカーとしての一塩基多型(SNP)
山中 到

9・1 なぜSNP?
9・1・1 SNPライブラリー構築に関する動き
9・1・2 疾患遺伝子の探索
9・1・3 集団遺伝学的アプローチ
9・1・4 SNPマーカーの長所
9・2  SNPライブラリー
9・2・1 SNPマーカー開発の要素
9・2・2 ライブラリー構築の方法
9・2・3 ライブラリーデータの統計的分析
9・3 課題と展望


第9章 用語解説

10.ゲノム解析技術
相沢克則,伊藤昌可,柴田一浩,外丸靖浩

10・1 ゲノムおよびcDNA解析のアプローチ法
10・1・1 ゲノム解析とcDNA解析
10・1・2 ゲノム解析のアプローチ法
10・1・3 物理地図を使ったシーケンシング
10・1・4 全ゲノムショットガン法
10・1・5  cDNA解析のアプローチ法
10・1・6  cDNAプロジェクトの戦略
10・1・7 大規模シーケンスのためのクローンピッキング
10・1・8 大規模シーケンスのための鋳型調製
10・2 DNAシーケンスに関する諸技術の現状
10・2・1 マクサム・ギルバート法
10・2・2 サンガー法
10・2・3 サイクルシーケンス法
10・2・4 オリゴマイクロアレイ法
10・2・5 多型解析技術としてのSBH法
10・2・6 DNA蛍光標識剤におけるEnergy Tranfer技術
10・2・7 塩基配列解析装置
10・2・8 世界の大規模シーケンスの現状
10・3 近未来型DNAシーケンス法の可能性
10・3・1 現DNAシーケンスの配列決定過程
10・3・2 ピロシーケンス
10・3・3 キャピラリーHPLC法
10・3・4 マイクロチップシーケンサー
10・3・5 質量分析計の利用
10・3・6 自由溶液中の末端標識電気泳動法
10・3・7 エキソヌクレアーゼ消化法
10・3・8 ナノポアシーケンサー
10・3・9 原子間力顕微鏡
10・3・10 おわりに
11.ゲノムと進化
足立 淳

11・1 進化の歴史が刻まれたゲノム
11・1・1 形態と化石
11・1・2 分子系統学と分子進化学
11・2 人間はどこまでサルか?
11・2・1 二つの染色体が合体した第二染色体
11・2・2 ゲノムの違いは1.5%
11・2・3 神経系と免疫系の遺伝子
11・2・4 すべての遺伝子は病気の遺伝子?
11・3 利己的なDNA
11・3・1 反復配列にまみれたゲノム
11・3・2 反復配列は進化を促進
11・3・3 反復配列の意外な効用
11・4 ゲノムとcDNA
11・4・1 遺伝子の数
11・4・2 遺伝子の多機能化
11・5 ゲノムが与える社会的影響
11・5・1 倫理との戦い
11・5・2 遺伝決定論と環境決定論
11・6 おわりに
12.遺伝子カスケードと新しい創薬プラン
鈴木治和

12・1 はじめに
12・2 ゲノム科学とゲノム創薬
12・2・1 初期ゲノム研究が創薬に与える影響
12・2・2 第2期ゲノム研究
12・2・3 第2期ゲノム研究が創薬に与える影響
12・3 遺伝子カスケードとタンパク質機能の網羅的解明
12・3・1 遺伝子カスケードとは
12・3・2 タンパク質間相互作用の網羅的解明を目指した新規ハイスループット解析システム
12・3・3 パイロット実験結果とその解析
12・3・4 相互作用データを基にした遺伝子カスケードの推測
12・4 遺伝子カスケードの応用と新しい創薬プラン
12・4・1 発現データとの組合わせによる創薬ターゲットへのアプローチ
12・4・2 原因遺伝子が明らかとなっている遺伝子疾患および遺伝的背景をもつ疾患の発現のメカニズムの解明
12・4・3 マッピングデータと組合わせることによる多因子疾患の病因へのアプローチ
12・4・4 創薬ターゲットの選択
12・5 おわりに

13.ゲノム生命科学と特許
隅蔵康一

13・1 はじめに
13・2 ゲノム解析と特許
13・2・1 ゲノム全塩基配列が解読された段階
13・2・2 コード領域が同定された段階
13・2・3 タンパク質が同定された段階
13・3 遺伝子発現解析と特許
13・4 SNPと特許
13・5 相同性に基づく機能推定と特許
13・6 ソフトウェアの機能向上と特許
13・7 コンピューター上の遺伝子探索と特許
13・8 情報の保護に向けて
13・9 おわりに

14.ゲノム科学と次世代科学技術政策
香月祥太郎,大山真未

14・1 ゲノム科学研究の経緯
14・1・1 ゲノム研究の衝撃
14・1・2 わが国におけるゲノム研究
14・1・3 ヒトゲノム研究へのアプローチ
14・2 ゲノム科学における戦略と競争
14・2・1 米国におけるゲノム研究戦略
14・2・2 わが国におけるゲノム研究戦略
14・2・3 ゲノム研究に望まれる戦略とは
14・3 ゲノム科学における倫理的視点
14・3・1 ヒトゲノム研究による社会的影響
14・3・2 国際機関におけるヒトゲノム研究の倫理的検討
14・3・3 わが国におけるゲノム研究の倫理的側面の検討

15.ベンチャーキャピタルの行動と展望
林 利蔵

15・1 第一次バイオブーム
15・2 ベンチャーキャピタルの投資動機
15・3 ポストゲノムにおけるベンチャーキャピタルによる投資
15・3・1 IT,インターネットなどへの投資が縮小する結果その資金が大々的に流入する
15・3・2 従来と変わらない
15・3・3 大企業の行動

16.理研マウスエンサイクロペディア計画の軌跡と今後の展開
林崎
良英,大和知永

16・1 はじめに
16・2 理研・遺伝子構造機能研究室
16・2・1 完全長cDNAの利点
16・2・2 研究計画
16・2・3 要素技術の開発
16・2・4 これまでの業績
16・3 ポストゲノムの動向
16・3・1 理研・遺伝子構造機能研究室での取組み(Phase IV)−遺伝子から表現型への遺伝子カスケードの解明
16・3・2 世界の状況
16・4 おわりに
16・4・1 ゲノム科学がもたらす新しい世界
16・4・2 ゲノム科学がもたらす産業創出において本当に価値あるもの
16・4・3 研究の軌跡と今後の展開
■ 索引


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