2009年1月号 No.454
現代化学  出版社  (株)東京化学同人

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■ FLASH

○緑色蛍光タンパク質が変性する道筋

○窓際の光で環化付加を進ませる

○“気難しい結晶”をホモキラル化させるには

○ミラーのアミノ酸合成実験を再検証:生命起源は“火山噴火説”!?

○進む免疫の分子構造論

○死んだ生物からクローンを作製

■ 化学かわらばん

○粘着テープで発生させたX線でレントゲン写真(出典:Nature, 455, 1089(2008))

○硫化水素が血圧を制御している(出典:Science, 322. 587(2008))

○紙製のトランジスター(出典:IEEE Electron Device Letters, 29, 988(2008))

○ヤモリの足より接着力の強いカーボンナノチューブ(出典:Science, 322, 238(2008))

○抗菌活性を示すデンドリマー(出典:J. Am. Chem. Soc., DOI:10.1021/ja806912a(2008))

○シアノバクテリアと真核生物の出現時期(出典Nature, 455, 1101(2008))

■ おもな解説記事

■Watch■
抗インフルエンザ薬タミフルの化学
-その誕生から現在まで-
佐藤健太郎

安定供給を目指して世界中でタミフルの合成ルート開発が行われている。各ルートからは、開発者の個性と現代合成化学の底力がみてとれる。

■解説■
タミフル実用合成への道
-切れのある合成を目指して-
柴ア正勝・金井 求・山次健三

不斉触媒開発を得意とする東京大学の柴ア研究室が、タミフルの全合成に初成功してから3年。最新の第3世代反応に到達するまでを解説。


有機結晶の色変化を理解する
-サリチリデンアニリン類のサーモクロミズムの真相-
原田 潤・小川桂一郎

40年以上の間、その有機分子の色変化は分子構造の変化が原因だと説明されてきた。しかし今になってその説明が覆された。一体なぜ?

溶かして塗れるフラーレン薄膜トランジスター
近松真之

n型半導体としての電子物性を示すフラーレンは溶けにくいのが難点。可溶化して薄膜化できれば、有機薄膜トランジスターへの応用が可能に。

望む色で強く光る発光材料
山口仁宏・吉田善一

光る分子はどのような構造をもつか? 既存の蛍光分子から導き出された経験則をもとに、分子構造を考え、全可視領域をカバーする分子を合成。

■ 連載

免疫のしくみをめぐって(21)
細菌はどのような手を使って免疫を逃れるか
矢田純一
科学英語ポイント講義(9)
単語や文の“関係”に注目しよう
-前置詞と接続詞の役割-
Olaf Karthaus・上野早苗
私の化学論(10)
近代科学の成立と啓蒙思想
-十七世紀科学革命-
妹尾 学
微生物世界への旅(21)
生物はどこまで小さくなれる?
茂野俊也
■セキララかがく
博士になる決意
■やじうまかがく 
チューブ
■あれこれ
干し柿と柿渋
■ほん 
レフト・アローン


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